昨日書いた大相撲名古屋場所千秋楽、結びの一番。風呂上がりに見ました。凄かった。
花道の奥から土俵下へ出てくるまでの両力士の表情。
照ノ富士は割合、冷静に見えました。しかし、仕切りが進み、時間いっぱいになる頃、その顔にはもの凄い気迫が溢れ、目から光が放たれているかのよう。
一方の白鵬は、花道の奥にいた頃から迫力十分。勝負に強い想いをもっていることが、結んだ唇や鋭い眼差しなどからはっきりと伝わってきました。
そして、最後の仕切り。二人ともなかなか蹲踞の姿勢に入らず、目と目とを合わせて長い睨み合いとなりました。どちらも怖い表情で、鬼と鬼が向かい合っているかのよう。
- 鬼と鬼 天地凍らす にらみ合い
そして、じっくりとした仕切り。照ノ富士が早め早めに所作を進め、白鵬はそんな状況をきっちり確かめ、自分のやり方をつらぬこうとしているようでした。
立ち合い。白鵬は左の掌を照ノ富士の顔の前に突き付け、ひじ打ちをするかのように右腕をぶつけます。が、それは命中とはいかず、照ノ富士は踏み込んで左手を伸ばし、白鵬のまわしに手をかけます。
白鵬は激しく動いて照ノ富士の左手をふりほどき、張り手を繰り出します。照ノ富士もこれに応戦。
白鵬は機を見て右を差し、左上手を取ります。これで白鵬の体勢かと思いきや、照ノ富士も負けてはいない。投げに出た白鵬の上手を切り、体を寄せて攻めたてます。上手を放した白鵬は左手で照ノ富士の右腕を抱え、強引に小手投げ。何度か無理矢理投げをうつと照ノ富士はたまらず土俵に這いました。
その後の白鵬がまた凄かった。怖ろしい形相での勝利の雄たけび。こんな顔はめったに見られるものではありません。背筋が凍りつく思いがしました。
何が何でも勝ちに行くという白鵬の想いが爆発した一番でした。
この気持ちを持続させるのはた易いことではないでしょうが、一日でも長く、横綱として君臨し続けててもらいたいものです。
照ノ富士も、強かった。新横綱の資格十分。この先、さらに安定感を増し、大横綱になってくれるものと信じています。