ほぼいちにち冷たい雨が降りました。最高気温 21.2℃(隣町アメダス)って、夏じゃないでしょう?
重ね着し、ソックスまで履いてしまいました。
本読み仕事の合間にACE2について勉強。新型コロナウイルスが感染する時に足がかり(というより「手がかり」の方が適当かも)とする受容体です。
正式の名前は「 Angiotensin-converting enzyme 2、アンジオテンシン変換酵素II 」。アンジオテンシンという血圧上昇作用のあるポリペプチドを変換する酵素の2番目という意味ですね。
ちなみに、「2」のつかないACEもあって、似たもの同士ながら、作用は異なっています。
ACE2受容体は細胞膜を貫通するような形で存在し、細胞をとりまく環境中の物質と結合して、細胞内での物質変化を促しています。通常は血圧の調整に関与し、他にも小腸での炎症の抑制や心臓の保護などの役割を果たしているようです。
これにSARSコロナウイルスや新型コロナウイルスのスパイクがくっつき、次にウイルスと細胞、双方の膜が融合して、ウイルス内の遺伝子が細胞に侵入します。
つまり、とっかかりになるこのACE2がなければ、感染は防げるわけです。
最近の報告では、年少者は大人にくらべ、このACE2が少ないのではないかといわれています(→6月15日の「CareNet」の記事)。
子どもは新型コロナウイルスに感染しにくいという現象は、これで説明できるのかもしれません。
逆に、ACE2は高齢になればなるほど、また喫煙や生活習慣病によっても増えるようです。こうした人たちが重症化する率が高いという理由の一端が見えるようにも思えます。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます