惑星ダルの日常(goo版)

(森下一仁の近況です。タイトルをはじめ、ほとんどの写真は交差法で立体視できます)

鬼畜米○

2005-07-20 20:36:05 | 日記・エッセイ・コラム
 「あらら……」と思いました。
 本を読んでいて、次のような箇所に遭遇したのです(太字強調は森下)――

「……戦時中には鬼畜米と喧伝されたなかで日々を過ごしてきた。だからこそ……」

 普通は「鬼畜米」です。「鬼畜米」は「――米英」のもじりとして使うことはあるかもしれない。だけど、太平洋戦争中はずっと「――米英」でしょう。

 そう思ったものの、大学の先生が博士論文として書いたものがベースとなっているものだし、版元は手堅いみすず書房だし、本になって出るまでには多数の人が目を通しているはずだ。もしかしたら「――米兵」という言いかたもあったのかもしれない、と不安になってきました。

 で、調べようとしたのですが、見つからない。手元にある辞書・事典のたぐいにはこんな言葉は載っていないのです。
 「鬼畜」はあります。しかし、「米英」とドッキングしたものがない。
 こういう「いけない言葉」、「戦時下の誤ったスローガン」は辞書には載らないのでしょうね(「八紘一宇」は載っていますが)。

 ということで、たぶん間違いだろうなぁ、という状態のままにしてあります。いずれ図書館にでも行って調べてみるつもり。


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2 コメント

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私、鬼畜米兵だと思っておりました。(今まで読ん... (仔狐)
2007-07-03 16:25:18
私、鬼畜米兵だと思っておりました。(今まで読んできた本の中では米兵率が高かったように思えまして)でも米英なのでしょうか・・・・?
両方ありではないのですか?
図書館に行って調べてみるつもり→調べました?
調べていたら、教えて頂きたいです。
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 報告がなくて、締まらないままでした。どうもす... (森下一仁)
2007-07-03 20:32:57
 報告がなくて、締まらないままでした。どうもすみません。
 「戦時標語」を調べてみると、いずれも「鬼畜米英」で「――米兵」はありません。私の育った時代はまだ戦時下の話題が多かったのですが、その時も「――米兵」は見聞きしたことがありませんでした。
 時間が経つと、いつの間にか、言葉がブレてしまうのですね。
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