詩はどこにあるか(谷内修三の読書日記)

日々、読んだ本の感想。ときには映画の感想も。

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2006-03-16 23:03:20 | 詩集
 「サムソン」のなかの次のことば。

今や夜が、地獄に落とされた霊たちの真昼が、

 「夜」と「真昼」が強烈に出会う。「地獄に落とされた霊」は現代では存在しないが、「夜」と「真昼」の出会いは現代にも存在する。「地獄に落とされた霊」のかわりに、ふいに何かが頭をよぎる。凶悪な殺人者の行為、ではなく、なぜそうしたことを侵してしまうのかわからない平凡な人間の、突然の殺人のようなものが。
 「闇」ではなく、「真昼」にこそ、何かが隠れている。
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