福岡発 コリアフリークなBlog

韓国や韓国語に関するオタクの雑学メモ。韓国映画はネタバレあり。 Since 2005/9.14

コビー号の安全性問題

2010年03月04日 | 【釜山情報】

さすがは釜山日報である。

3月1日、福岡と韓国・プサンを結ぶ日韓高速船・コビー号が
プサン沖海上で起こした事故をめぐり、プサンの地域紙である
釜山日報が、独自取材にもとづく長文の特集記事を掲載していた。

全国紙など他紙にはないプサンの地域紙ならではの報道姿勢
だと言える。

同紙はその特集記事の中で、今回の事故の原因について分析を
加えるとともに、今後の安全対策についても、専門家の意見を
引用しながら示唆に富む提言を行っている。

「ヲタク」としても、十分に読み応えのある内容だった。

ただ、気になるのは、同紙の提言が現実に移されない限り、
今後とも、今回と同様の事故が起き続けるのではないかという
強い危惧を持たざるを得ない点だ。


△「そんなこと気にするな

ここでは、同紙の報道に敬意を表するとともに、日韓高速船の
安全性確保を強く願う意味で、関連記事の一部を翻訳練習し、
さらに記事後半部については、要旨を記録させてもらった。

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■[이슈 추적] 부산~일본 여객선 코비호 사고 왜 잦나
[問題追跡] 日韓高速船・コビー号、多発する事故の原因を探る
(釜山日報 3月4日)

・기상악화에도 규정없어 '선사 판단'에 무리한 출항
法規制は無く、悪天候でも「運行会社の判断」で無理な出港



・일본 비해 선박 노후 심각

日本のビートル号に比べ船体の老朽化が深刻

・크고 작은 해상사고 잇따라

頻発する大小の事故

・법 개정 외국 공조 강화해야
法整備と国際協力の必要性

지난해 코비호를 이용해 일본 후쿠오카에 다녀 온 승객은
45만 명이다. 올해는 경기가 회복될 경우 이보다 더 많은
승객이 코비호를 이용할 것으로 예상된다. 하지만 지난 1일
코비3호가 스트럿(strut) 파손으로 조난당한 사고를 비롯해
최근 몇 년동안 코비호를 둘러싼 해상 사고들이 끊이지 않아
여행객들의 우려를 자아내고 있다.
昨年、コビー号を利用し日本の福岡を訪問した乗客は45万人。
景気が回復すれば、今年はもっと多くの乗客がコビー号を利用する
ことが予想される。しかし、この1日発生したストラット(strut、
船体を浮上させる支柱)破損によるコビー3号の遭難事故
(※)を
はじめ、ここ数年の間、コビー号をめぐる事故が多発しており、
旅行客の不安感は増す一方だ。

(※)当初、事故の原因をエンジントラブルとする報道が
流れたが、真の原因はストラットの破損にあったことが
明らかになった。

△코비호 사고 전력=지난 2004년부터 코비호가 일으킨
해상사고는 모두 7차례에 이른다. 특히 지난 2007년
12월 31일 코비5호가 선체 결함으로 일본 대마도 동쪽
해상에서 조난당한 사고는 지난 1일 코비3호가 일으킨
사고와 비슷하다. 사고 당일 오후 2시 15분께 후쿠오카
하카타항을 출발한 코비5호는 선체 부양 장치가 강한
파도로 파손된 채 운항하다 연료부족으로 부산해경에
구조를 요청했다.
△多発するコビー号の事故コビー号にからむ事故は、2004年
から数えて7件
にのぼる。特に2007年12月31日、コビー号が
船体の欠陥により対馬東方沖海上で遭難した事故
は、この1日、
コビー3号が起こした事故とよく似ている。事故当日の午後2時
15分頃、福岡・博多港を出発したコビー5号は、船体の浮揚装置が
強い波に当たり破損したまま運行を続け、結局、燃料切れで
釜山海上警察に救助を要請した。

이 사고로 코비5호는 다음날 오후까지 25시간 동안 공해상에서
표류했으며 승객들은 극심한 공포와 뱃멀미에 시달려야 했다.
당시 바다에는 지난 1일과 마찬가지로 높이 3.5m의 파도가
일고 초속 18m의 강풍이 불어 풍랑주의보가 발효된 상황.
이는 기상악화를 무시한 채 무리한 운항을 감행한 최근
사고와 판박이다. 이밖에도 코비호는 선체결함과 고래 등과의
충돌로 크고 작은 해상사고를 냈다.
この事故により、コビー5号は翌日の午後まで、実に25時間も
公海上を漂流し、乗客らは強い恐怖にさらされ船酔いに苦しんだ

その日の海も、今回と同じく、波の高さは3.5mに達し、秒速
18mの強風が吹きすさぶ荒れ模様で、波浪注意報が発令されて
いた。これは、悪天候の中、無理な運行を強行し事故を招いた
今回の状況と全く同じだ。これ以外にも、コビー号は、船体の
欠陥やくじらと見られる海洋生物との衝突など、大小様々な事故を
起こしている。

△법의 사각지대에 놓인 코비호
△法規制の死角地帯にあるコビー号

(要旨のみ)

日韓高速船には、国内航路を走る旅客船のように安全運行を
義務付ける法律や指導・監督機関がなく、悪天候下での出港・
欠航の判断が運行会社にゆだねられている

△늙은 코비호
△老朽化したコビー号

(要旨のみ)

業界や海洋警察は、事故原因の一つにコビー号の船体の
老朽化があると見ている。現在運行中の2隻のコビー号は、
ともに1977年に建造された船で、建造後すでに30年以上が
経過しており、船体が老朽化している

一方、日本のJR九州が運行する3隻のビートル号は、1990~
94年に建造されていて比較的新しい

コビー号を運行する未来高速は、この問題に対して、「コビー号の
船齢は高いが、部品は新しいものと交換しており問題はない」と
している

△제도 손질과 국제 공조 시급
△法整備と国際協力の必要性

(要旨のみ)

現在、悪天候下における国際旅客船の運行を統制する法制度が
ない

専門家は、「国際海事機関(IMO)の協約の枠内で、貨物船と
同じように、国際航路を走る旅客船を統制する新たな国際的協力
体制を、日・中・韓の3カ国で構築していく必要
がある。場合に
よっては、外国当局と協力し、外国の港を出港する自国旅客船に
対する欠航命令も含めた統制強化が必要
」などと指摘している。




(終わり)


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