昨日の土曜日、まず宝塚の手塚治虫記念館へ行って「星新一展~2人のパイオニア~」を見て、その一環として行われた「星新一師直伝奥儀披露――江坂遊ショートショート作り方道場」を聴講。え、こんな方が?! と思う人も来ていて、江坂さんは「外はモミジがいっぱい、中はサクラがいっぱい」と。
その後、神戸三宮駅前のビル・ミント神戸へ移動して「高井信の小説講座」。私が「SFの書き方」、井上雅彦さんが「ホラーの書き方」というゲスト2本立て講義をやらせてもらいました。
井上さんの講義はO・ヘンリーの短編をホラー的に分解してみせたりで聞き所満載、創作のヒントもいっぱい。私はかなりダメダメの内容でした。
で、夜はカプセルホテルに1泊。普通のホテルがどうしても取れなかったので、取材の意味もあって利用してみました。なんか旅行難民になった気分というか、自主的に収容所に入った気分というか……。
まず旧外国人居留地まで行き、昨夜、お会いした地元の西秋生さんから勧められた「十五番館」などを見てまわりました(ステレオグラムは十五番館の庭)。
その後、メリケン波止場。震災で被害をうけた港を保存してある様子をみたり、帆船を眺めたり。
少し引き返して、商船三井ビルの角から北の六甲山系につづくトアロードをまっすぐ歩きました。突き当たりで稲垣足穂など神戸の文人が愛した東亜ホテルを偲び、異人館通りをぶらぶらと東へ。途中には入ってゆきたくなる小道がいくつもあって心が騒ぎました。
異人館通りを抜け、坂道を下ってさらに東へ行くと、新神戸駅へと登るフラワーロードに突き当たります。
ここで石福石材店を探訪。このお店の角あたりがジュール・ヴェルヌの「月世界旅行」を初めて邦訳した井上勤が晩年を過ごした地だというのも、昨夜、西秋生さんに教えていただいたのでした。
その後、新神戸駅まで歩き、新幹線にて帰京。