金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

タビオ、買うならロングが得か?

2007年02月25日 | うんちく・小ネタ

先日帰宅途上、丸の内オアゾの丸善に寄った時その近くのタビオ(靴下専門店)で、ロングソックスを2足買ってみた。この店は以前から少し気になっていたのだが、ビジネスソックスは箪笥の引き出しにゴロゴロしていたのでその時は買わなかった。しかしこの前箪笥を整理してみると、手持ちのソックスはゴムが緩んだものや、かかと部分が少し薄くなってきたものも多い。それと貰い物で余り好きではない(長さなど)が履き続けているものもあった。

ということで靴下専門店のタビオで試しに2足ロングソックスを買ってみた。ロングを買うのは元々ビジネスソックスでロングが好きなことと、ロングの値段の方が他との比較で割高感が少ないということだ。今どき短いビジネスソックスは3足千円程度でスーパーで売っているが、タビオは全部日本製ということで1足千円位する。つまり高級靴下なのだ。ところがロングソックスはスーパーでもそこそこ高いので相対的にタビオの割高感は低くなる。

今日はタビオのロングソックスを履いて会社に行ってみた。スーパー辺りのロングソックスよりはフクラハギに与える圧迫感が強く快い感じがする。やみつきになるかどうかは分からないが、見えないところのちょっとした贅沢だ。見えないところというとタビオでは無料でその場(15分待ち位)でイニシアルを刺繍して呉れる。今の私には余り縁のない話だが、女性の中には相手の男性がイニシアルに入ったロングソックスを履いていたりすると「お洒落な人ねー」って感激する人がいるかもしれない。

因みにタビオは大証二部上場(2668)銘柄だ。株価は堅調そうだが、取り合えずは靴下の履き心地を試してみよう。

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タッド・バッジ氏に共感を覚えたが・・

2007年02月24日 | うんちく・小ネタ

タッド・バッジ氏、東京スター銀行の頭取である。面識はないがある業界紙で彼の「ワーク・ライフ・バランス」の思想を読んで私と同じ考えなのでとっても共感を覚えた。バッジ氏の「ワーク・ライフ・バランス」とは「自分」「人間関係」「社会」「仕事」を「四つのボール」にたとえいずれも大事にするというものだ。

私は「人生の四本柱」という考えを持っている。それは「職業人としての柱」「家庭人としてしての柱」「社会人としての柱」「一個人としての柱」だ。四本の柱の重要性は人生のステージ毎に変わるので、いつも均等な太さがある訳ではない。一例を示すと人の死のその時に残るものは恐らく「一個人としての自分」だけだろう。

さてバッジ氏とはこの様に基本的な点で共通する考え方を持っているのだが、日頃の暮らし方は彼の方がストイックである。新聞によると「酒もタバコもコーヒーも嗜まない敬虔なクリスチャン」ということだ。こちらはたばここそ酒でも飲んだ時位しか嗜まなくなったが、お酒大好き人間、コーヒー大好き人間で、広い意味では仏教徒だが敬虔というのには程遠い。バッジ氏は就業時間前に聖書を読んで精神を集中することも多いと聞く。つまり「自分(一個人)」の柱を本当に大切にしている訳だ。

これに比べて私の行き方はお題目だけで実践が伴っていないということなのだろうか・・・・

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アメリカがクシャミをしても風邪引かず?

2007年02月24日 | 社会・経済

日本経済が如何にアメリカに依存しているか?の喩えとして「アメリカがクシャミをすると日本が風邪を引く」というフレーズがあった。この喩えを世界経済ベースになおすと「世界経済はアメリカのスーパーマーケットのカートで押されている」という言い方が英語であったらしい。The world economy was being pushed along in an American supermarket trolley.

「あったらしい」というのは、今週のエコノミスト誌によるとこの考えは誇張だということだ。エコノミスト誌によると世界経済はアメリカへの依存度を下げている。

  • 住宅不況からアメリカの経済成長率は2004年の4.4%から1.9%に低下している。これに比べて日本の第3四半期のGDPは年率換算4.8%という高い水準だし、欧州のGDP成長率も3.6%である。
  • これらのことからアメリカはより多くの製品を海外に販売することが可能になっている。この1年間でアメリカの製品輸出は15%増加しているが、これは1988年以降最も速いペースである。2006年全体でアメリカから中国への輸出は輸入の倍近いペースで伸びている。米国の貿易赤字は巨大だが、第3四半期には減少傾向を見せている。
  • 昨年中国の経常黒字はGDPの8%近くになり記録を更新した。しかしゴールドマンザックスによると、中国の純輸出は11%の経済成長率に2.2%貢献しているに過ぎず、これは2005年の2.7%から減少している。ゴールドマンによると輸出の貢献度は今年は1.6%に減少する。中国の経済成長は輸出ではなく内需が牽引している。

この様にかって世界経済の常識と思われていたことが、日々刻々と変わっているのである。ビジネスや投資という作業は絶えず世の中の真実と対峙するものであるとするならば、いつも眼のウロコを落として世界経済を見ている必要があるということだ。この変化の激しい時代では常識という言葉は不勉強を意味するだけかもしれない。

 

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野村証券が来た!ここはβ(ベータ)勝負だが

2007年02月23日 | 株式

2月に入って日本の株式市場が堅調になり取引ボリュームが上がっているので、証券会社の株価が上昇している。中でも野村は好調だ。実は昨年の春にM&Aの活発化をにらんで某銀行株から野村株に一部シフトしていたのだが、昨年の日本株式市場低迷で野村の株価も低迷していた。しかも野村のような証券株はβ(ベータ)が高いので市場全般が悪いと下げ幅もきつかった。

では【β】とは何だろう?βとは市場の動き例えばTOPIXの動きに対して個別銘柄の値段がどの程度動くかということを示す計数である。β=1ということはTOPIXどおりの値動きで、β=1.5であればTOPIXが10%動く時にその銘柄の値段が15%動くということを示す。資産価値の変動率が高い程リスクは高いのでβが1を越える銘柄は一般にリスクが高いということができる。

なお少し専門的にいうとβは「(個別銘柄の変動率と市場変動率の共分散)÷市場変動率の分散」という数式で計算される。

というと難しそうだが、時系列的な株価の終値データとエクセルがあると誰でも計算することができる。つまり個別銘柄の1期間(例えば1日、1ヶ月等)の価格変動率(例えば[翌月の終値-当月の終値]÷当月の終値-1で計算できる)とTOPIXの変動率をエクセルで計算し、LINESTという関数を使うことで最小二乗法によるβを算出することができる。(私は使っていないがCD-ROM版の四季報には出ているそうだが、5分程度で計算できるのでわざわざ買うこともないと私は思っている)

野村證券について2001年8月から2007年1月までのTOPIX(正確にはTOPIX上場型投信)に対するβ値を計算すると1.687だった。これは株式市場が変動する約1.7倍の値幅で野村證券の株価が変動するということだ。

実際昨年11月21日の底値(1.858円)から昨日の終値2,770円まで野村證券の株価は49%上昇している。この間TOPIXは18%上昇しているから野村株のβの高さは実感できる。(もっとも統計学的には特定期間だけ取り出して云々しても意味はない。多くの詐欺商法はこのような都合の良い【データの切り出し】が行なわれるので要注意だ)

というようなことは株式投資をしている人なら良く知っていることなので、株式市場が活況になると証券株が買われて一層値段が上がるということなのだろう。

もし株式市場が活況になる前に野村の株を買い、株式市場が停滞する前に野村の株を売るとコンスタントに儲かるのだが・・・・まあそうは行かないは先刻経験済みである。もっとも野村證券の株は配当率が高いので長期保有も悪くない。ジェットコースターが好きな人はβが生み出すアップアンドダウンを楽しむのも一つの方法だろう。

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伯父の幸福な人生と死

2007年02月22日 | うんちく・小ネタ

先週北海道は阿寒郡鶴居村に住んでいた母の兄が93歳で亡くなった。伯父の死は北海道新聞等地元の新聞で大きく報じられた。というのは伯父は鶴居村で長年牧場を経営し、ドサンコ・ホーストレッキングの生み親とも言われていたからだ。またタンチョウ鶴愛護協会の初代会長も務めたらしい。

伯父はいわゆる馬産家である。馬産家という言葉は余り聞かないが、戦前は祖父の下で軍馬を育てていた。戦後軍馬の需要がなくなり、また農耕馬もトラックやトラックターに取って代わられたが、伯父はそれでも頑固に数頭のドサンコを育て続けていた。

私は学生時代を含めて何度もこの伯父のもとを訪れ、ドサンコに乗り乳牛の放牧に出かけたものである。伯父の牧場は釧路湿原の北西端に広がり、少し小高い丘に登ると「あー、日本にもこのような広い大地があるのか!」と感動を覚えたものだ。

私は都合が合わずお葬式に出向かなかったお葬式に行った母の話では、多くの会葬者が集まる立派な葬式だったということだ。

伯父は経済的には決して豊かではなかったが、自分の信念を貫いた93年の人生を送った。最晩年こそ体が不自由になりベットの上で過ごさざるを得なかったが、贈られた賛辞を見れば幸福な人生だったというべきだろう。それは私達一族の後輩に人が生きる意味とは何か?ということを今一度考えさせるものだろう。

春になれば釧路湿原を吹き渡る風の中に身を置いて、伯父のことやここを開拓してきた一族のことに思いを巡らせたいと考えている。            

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