金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

米国長期金利の急上昇に「癇癪玉」爆発して株価大幅下落

2021年09月29日 | 投資
 昨日(9月28日)米国株は大幅下落した。ダウは1.63%、S&P500は2%、ナスダックは2.83%の下落だった。
 株価急落の原因は長期国債の金利が急上昇したことだった。先週末1.31%だった10年物国債利回りは月曜日には1.48%に上昇し、昨日は1.56%に上昇した。国債利回りが急上昇している理由は、連銀がテーパ―リングTaperingつまり債券購入額の漸減し、2022年中頃にはゼロに持っていこうとしていることに投資家が過敏に反応したことによる。連銀が債券市場に投入する資金を減らすと債券価格は下落し、利回りが上昇するからだ。
 Barron'sはこの現象をThe market finally had its Taper Tantrum. と書いていた。
 Taper TanturumはTeper Tantrum(かんしゃく)のTeper(かんしゃく)をTaper(債券購入額の減額)にかけた造語だ。この造語が登場したのは2013年5月に連銀が異例の金融緩和縮小を打ち出し、金融市場に大混乱を起こした時に使われた。
 今回連銀は市場の動揺を抑えようと腐心し、市場も先週はテーパ―リングを冷静に受け止めたように見えた。しかし昨日は癇癪玉を爆発させた。その要因として債務上限引き上げが議会で承認されないと10月18日も一部の業務に支障が出ると予想される米国の債務上限問題やサプライチェーンの破綻からくる物価上昇懸念などがあるようだ。
 それとこれは私の個人的な意見だけれど9月が終わっていないということもありそうだ。9月には株価が下落するというアノマリーを維持するために株価が下落するというのも自己予言的だが多くの人がそれを信じると買い控えるので、結局9月の株価は下落で終わるのだろう。
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パソコン2台連携使いはMouse without Bordersが便利

2021年09月28日 | デジタル・インターネット
 時々パソコンを2台並べて使うことがあります。
 左のパソコンで英語のサイトを見ながら、右のパソコンで日本語のレポートに引用していくような場合です。
 こんな時私はMouse without Bordersというマイクロソフトが開発したアプリケーションを使っています。
 私はメインのパソコンはSurface ProでサブにSarface Goを使っていますが、Mouse without Bordersを使うと左のサブ機の画面でコピーした文章を右のメイン機に張り付けるとかメイン機のキーボードからサブ機の画面に入力するといった作業が簡単にできます。
 つまり1台のコンピュータを操作している感じで2つの画面を使うことができます。
 Mouse without Bordersはマイクロソフトサイトからダウンロードできます。無料ですし、マイクロソフトの開発したアプリですから、妙な悪さはしないだろうと信頼しています(実際今のところ問題はありません)。
手頃で便利なアプリなので紹介した次第です。

 
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ダウは4日連続上昇ながらナスダックは下落。その背景は?

2021年09月28日 | 投資
 昨日(9月27日)米国株はダウが上昇、S&P500とナスダックは下落した。ゴールドマンなど金融株が買われ、ハイテク銘柄が売られたことが原因だ。
 金融株が上昇したのは、長期金利が上昇基調にあることだ。
 ニューヨーク証券取引所のストラテジストによると、株式市場では割安株・循環株バイアスだけではなく、リオープニングバイアスが働いているということだ。
ところでリオープニング(コロナ後の経済再開)には2つのリスク要因が気になる。一つはサプライチェーンの乱れでもう一つはエネルギー価格の上昇だ。
米国の8月の耐久消費財受注は前月比1.8%増加した。事前予想は0.7%の増加だった。
 受注が伸びていることについて、シティグループのアナリスト・ホレンホースト氏は「データは需要が強いこととともに、サプライチェーンの問題から最終製品の納入が遅れていることを示している」と述べていいた。
 地球温暖化対策でエネルギー不足と価格の上昇が起きていることも懸念材料だ。欧州での天然ガス価格の急騰も気になるが、中国のエネルギー消費規制の影響も気になる。中国政府はエネルギー集約度(エネルギー強度)を今年3%削減する目標を設定している。このため火力発電の比率が高い中国では電力不足が起きていて、アップルの製品の出荷などにも影響を与えている。
ゴールドマンは年末の原油価格の予想を80ドルから90ドルに引き上げた。
 エクソンなどエネルギー株は急騰した。
 連銀のテーパリングや恒大問題については市場はこなしつつあるが、次の大きな焦点はコロナからの経済活動再開と地球温暖化対策をどうすり合わせるかということに移ってきたようだ。
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夜長には俳句でペン習字を楽しんで

2021年09月26日 | うんちく・小ネタ
9月の下旬はテレビ番組の入れ替え時期でバラエティが多い時期です。
これと言って見たい番組がないので、本棚から昔買って中途半端になっている「えんぴつでなぞり書き 俳句百選」を引っ張り出して有名な俳句を詠みながら、字の練習をしています。
 鉛筆のなぞり書きでは写真映えが良くないので万年筆で一句写してみました。
作者は原石鼎(はらせきてい)。20世紀前半に活躍した高浜虚子門下の俳人です。
新涼や秋涼は秋の季語。今日の東京の気温は20度程度でようやく秋らしくなってきました。お葬式に参列して記帳するときなど、自分の字の下手さ加減に辟易して、ペン習字を独習しようと思い立つことが何度かありました。
 ところがコロナウイルス感染拡大の影響で参列するような葬儀がなくなりペンで字を書く機会がなくなってしまいました。
 いつも間にか本棚に埋もれてしまった何冊かのペン習字練習帳。
 今夜はその中の一つを取り出し、秋の夜長の暇つぶしをしています。



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Windowsで使いやすくなったAI翻訳DeepLでボランティア活動も生産性向上

2021年09月26日 | デジタル・インターネット
 ボランティアでネパールに小学校を建設(2015年の大地震以降は以前建設した校舎の修復が主な作業)を支援しています。
 時々現地ネパールから送られてくる英文の手紙や工事見積書などを適宜翻訳して理事会や事務局会議でプレゼンテーションするのが私の守備範囲です。
 以前はワードを開いて訳文をタイピングしていたのですが、時間がかかります。そこで考えたのが人工知能を使った翻訳アプリDeepLの利用です。
 それまではGoogle翻訳を使っていたのですが、DeepLの方が自然な訳文を書くと私は感じています。
 下の文章は最近ネパールの旅行会社から送られてきた渡航解禁に関する案内文の一部です(一切補正していません)。

「ネパールが旅行者の渡航を解禁したことを喜んでお伝えします。
ワクチン接種済みの旅行者は、到着時に検疫を受ける必要はありません。ワクチンを接種した旅行者は、空路や陸路での入国が可能になりました。
(ワクチンを接種していない、または完全に接種していない旅行者が空路/陸路で到着した場合、10日間の検疫が必要となり、陸路での入国は許可されません。)」

ほとんど違和感なく読めると思います。特に事務的な文章にはAIは強いですね。
 このDeepLに新しい機能が加わりました。それはDeepLアプリをPCに入れておくと翻訳したい英文を選択して「Ctrl+C」を2回押すと自動的にアプリが起動し、左に英文右に日本語が数秒で現れるという優れものです。
 訳された日本語を修正したい場合はその場で修正が可能ですし、コピーしたい場合はコピーキーを押すとコピーが可能です。
 この生産性向上は素晴らしいと思います。
 ボランティア活動は無償・無給が原則ですが、これはともすれば生産性を等閑視することにつながっていると私は感じています。
 ボランティア活動でも生産性を上げたい。なぜならより時間を有効に使うことにより、ボランティア活動やその他の活動を増やすことができるからです。
 翻訳が絡むような活動をしている人にとってはDeepLはmustのアプリでしょうね。

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