昨日(9月28日)米国株は大幅下落した。ダウは1.63%、S&P500は2%、ナスダックは2.83%の下落だった。
株価急落の原因は長期国債の金利が急上昇したことだった。先週末1.31%だった10年物国債利回りは月曜日には1.48%に上昇し、昨日は1.56%に上昇した。国債利回りが急上昇している理由は、連銀がテーパ―リングTaperingつまり債券購入額の漸減し、2022年中頃にはゼロに持っていこうとしていることに投資家が過敏に反応したことによる。連銀が債券市場に投入する資金を減らすと債券価格は下落し、利回りが上昇するからだ。
Barron'sはこの現象をThe market finally had its Taper Tantrum. と書いていた。
Taper TanturumはTeper Tantrum(かんしゃく)のTeper(かんしゃく)をTaper(債券購入額の減額)にかけた造語だ。この造語が登場したのは2013年5月に連銀が異例の金融緩和縮小を打ち出し、金融市場に大混乱を起こした時に使われた。
今回連銀は市場の動揺を抑えようと腐心し、市場も先週はテーパ―リングを冷静に受け止めたように見えた。しかし昨日は癇癪玉を爆発させた。その要因として債務上限引き上げが議会で承認されないと10月18日も一部の業務に支障が出ると予想される米国の債務上限問題やサプライチェーンの破綻からくる物価上昇懸念などがあるようだ。
それとこれは私の個人的な意見だけれど9月が終わっていないということもありそうだ。9月には株価が下落するというアノマリーを維持するために株価が下落するというのも自己予言的だが多くの人がそれを信じると買い控えるので、結局9月の株価は下落で終わるのだろう。