金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

駆け込み給油、何ほどの意味あるの?

2008年04月30日 | うんちく・小ネタ

昨日(昭和の日)東伏見のスポーツクラブに自宅から自転車で出かけた。ジムの運動に加えて往復40分のバイク運動(自転車漕ぎ)があるので結構良い運動だった。自宅に近づくにつれて新青梅街道の車の渋滞が激しくなってきた。私は渋滞している車をスイスイ追い越しながら「家具屋のニトリに出入りする車で混んでいるのかしら?」などと考えていた。ところが渋滞の原因はニトリではなく、その先の宇佐美(ガソリンスタンド)にあった。左側斜線にスタンドに入ろうとする車が長い列を作っていた。これが大渋滞の原因だったのだ。

今朝の新聞を見るとガソリンの暫定税率復活前に駆け込み給油をする車で各地で渋滞が相次いだということだ。なお平均的な給油量は10Lということだから、5月1日以降の値上げ幅を30円とすると車1台300円の節約をしたことになる。

ところでその節約に要する時間はどれ位かかったのだろうか?渋滞に巻き込まれた時間を考えると30分か1時間位か?

アルバイトでも時給900円位はするだろうから、300円の時間価値は一般の職業人にとって10分程度である。30分も1時間も使って300円程度を節約することに意味があるのだろうか?

一方マクロな観点から見ると交通渋滞による損失は大きい。

以上のようなことを考えると大渋滞を引き起こして、数百円の節約をするより、車に乗ることそのものを削減することを考える方がずっと良いだろう。車を使う前に自転車を使うことを考える。自転車を使う前に歩くことを考える。運動促進により健康が維持されると医療費負担が減る。その効果は大きい。暫定税率騒動はまことに馬鹿馬鹿しいが、原油価格が高止まりすることは、確実なので1回安い給油をするよりも、長期的な対策を立てる方が賢明なのだ。

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パソコンを速くする(2)

2008年04月29日 | パソコン

使わないアプリケーションの削除

パソコン雑誌などでパソコンを速くするためCドライブの空き容量を広げる技として、初めの頃にあげられるのが「使わないアプリケーションの削除」だ。国産大手メーカーのパソコンを買うとプリインストールされたソフトが沢山ついてくる。インターネット上で情報入手が困難だった時代にはこのようなソフトにも意味があったが、今ではほとんどの情報をインターネットで入手できるので、個別のアプリケーションに頼ることは少なくなった。このことは以前は「百科事典」のDVDが販売されていたが、今では目にしなくなったことで分かる。今ではネット上の無料百科事典ウイキペディアを使うことが一般的だろう。従って今まで使わなかったソフトはバッサリ捨ててしまって良いだろう。

問題は「滅多に使わないが、必ず使う時があり、結構重たいソフトをどうするか?」ということだ。一例は年賀状ソフトだ。滅多に使わないが年に一度か二度(たとえば年賀状の他転勤の挨拶状を出すなど)ので必ず使う。このソフトは私が使っている「筆まめ」で143MBと結構大きい(ちなみにマイクロソフト・オフィスが475MB)ので、使わない時は削除しておくとパフォーマンス改善効果が大きいはずだ。使う時に再インストールする手間はかかるものの、パソコンの日常の操作性向上のために私は「筆まめ」を削除することにした。

このようなソフトを削除する場合注意する点が2つある。まず基本データ(この場合は住所録)の保存をすることだ。データは汎用性の高いフォームで保存することが大切で、住所録の場合はCSV(Comma Separated Valueの略。データをカンマで区切ったファイル形式)で保存すると、「筆まめ」の他エクセル、アクセル等異なるアプリケーションで利用が可能だ。

次に「筆まめ」を使う時にアプリケーションをCD-ROMから再インストールするが、この時ソフトのシリアル番号を求められる。CD-ROMのケースなどに添付されている知るある番号を確認しておくことだ(シリアル番号がないと再インストールできない)。

以上の点をチェックした上でアプリケーションの削除を開始する。ウインドウズXPでは「コントロールパネル」→「プログラムの追加と削除」と進み、削除したいソフトをクリックする。アプリケーションの削除は作業に要する時間が短く、パソコンのパフォーマンス改善効果は高い方法だ。

なお年賀状ソフトについてコメントすれば、マイクロソフトのワードでほぼ代替可能である。ワードに宛先印刷機能があるからだ。もっとも年賀状らしい図柄や行書体などのフォントを使うとなると年賀状ソフトが便利だ。

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団塊の世代、資産運用の波動と地平線

2008年04月28日 | 金融

今月末頃は多くの自治体が3月末に定年退職した公務員に退職金を支払う時期である。遠い昔、某信託銀行で退職金の信託預け入れを勧誘していたことがあるだけにこの話題には懐かしさを覚える。今日の日経新聞朝刊「景気指標」欄に今回の退職手当の総額は2兆4千億円になるとある。向こう10年位この水準の退職金が支給される見込みだ。投資信託の販売に力を入れる銀行・証券会社には大きな関心事だ。

ところで同紙は「すでに10兆円以上支給された民間退職金については投信販売は尻すぼみでお金は定期預金に預けられたままのようだ」と報じる。事実そのとおりなのだろうが、政府が鳴り物入りで「貯蓄から投資」へとスローガンを唱えても、投信や株式投資がもう一つ拡大しない理由は何なのだろうか?

私は新聞等の個人向け投資アドバイス記事などを読んで「つまらないなぁ、役に立たないなぁ」と思うことが多いが、その最大の理由は「資産運用の波動と地平線」が語られていないことだ。

「資産運用の波動」とは、株価や不動産というものは世界経済が拡大する限り長期的には上昇するが、その上昇過程は一様なものではなく、バブル的な急上昇とその反動の急落という大きな波動を繰り返すということだ。これは日本の80年代後半のバブルとその後の長い低迷期、ITバブルの崩壊そして今回の欧米先進諸国の住宅バブル崩壊とサブプライム危機を考えると分かる。

投資の観点から見ると単に「良い会社の株」というものも単に「悪い会社の株」というものもない。世界的に優良会社の株でも、天井で買った株は投資的には良い投資ではない。投資にはタイミングというものが大事である。働き盛りのサラリーマンが毎月コツコツと積み立てを続けるのであれば、株価が上下するリスクは平準化される。しかし退職金のようにまとまった資金で株式投資をする場合は投資のタイミングが非常に重要だ。つまり今「資産運用の波動」がどうか?という外部環境が重要だ。株や不動産を割安か割高かと判断することで、投資姿勢は全く変わってくる。

結論をいうとサブプライム問題で株式市場が下落している今は投資のタイミングとしては良い方だ。株価はやがて上昇に転じ、投資家のリスクテイク意欲が高まり、その内又バブル化していく。問題はこの株式・不動産等の相場の波動と個々人の資産運用と費消のサイクルがうまく噛み合うかどうかである。

「資産運用の波動」については、もっと大きな環境変化からくる波動を考える必要もある。経済活動のグローバル化は、発展途上国の人口急拡大と食糧・エネルギー需要の急増を招き、それが今話題になっている食糧・エネルギー価格の高騰を招いている。無論この中にはバブル的要素はあるが、「金融優位」一辺倒から「実物重視」という潮目が出てきたと見ておいて良いだろう。

「実物重視」の続きでいうと欧州では「2020年問題」が以前から話題となっている。2020年問題というのは、この頃地球規模の食糧・エネルギー不足が発生し大きな問題が起きるという問題意識だ。私は過度に悲観論を取る積もりはないが、今起きている食品価格の急上昇などは、大規模な食糧不足の予兆である可能性は高い。しかしこの問題に関して、日本の政治の対応は極めて緩慢だ。

退職者の株式投資や投信購入が余り伸びない理由は、本質的に退職者がリスク回避的だからだ。リスク回避的なことは悪いことではない。機関投資家もリスク回避的である。保有資産が増えると人はリスク回避的になるのだ。だがもし今の日本の退職者が諸外国の退職者に比べて極端にリスク回避的になっているとするならば、それは「投資教育の不足」などではなく、「少子高齢化」「エネルギー危機」「食料問題」等迫り来る大きな不安に対する政治の対応不足に大きな原因がある。

話が少し大きくなってしまったが、我々団塊の世代が資産運用を考える時、自分の寿命という絶対的な投資の地平線の他に人類のかなり大きな危機が10数年後にあるかもしれないということは考えておいても良いだろう。

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中小地銀に生き残りの危機、米国の話だが

2008年04月28日 | 金融

大手邦銀の株価の戻りが顕著だ。実需よりも空売り筋の買戻しによるオーバーシュート要因の方が大きいのだろう。しかし今の相場がサブプライムローン問題に端を発する流動性危機の山場は過ぎたと見ていることは確かだ。

投資銀行や大手の欧米銀が流動性危機を回避し得たのは、1,800億ドル(約19兆円)を越える資本増強を行ったからだ。

ところが大手銀行の資金調達により、米国の中小地銀が資本増強難に陥っている。米国の地銀の中にはコミュニティ・ナショナル銀行(アイオワ州)、住宅ローンポートフォリオの劣化などから、監督庁(通貨監督庁など)から改善命令を受けている先があるが、資本増強を困難な状態だ。

かっては地銀(の経営者)にとって最後の手段は、大手銀行に身売りをすることだった。一般に米国では買収が行われると、被買収先の経営者は相当な利益を得てリタイアすることが多く、それが地銀の身売りを進めたのである。また大手銀行にとって地銀が保有する住宅ローンポートフォリオは魅力的だったから買収話が頻繁に起きたのだ。

しかし住宅市場の低迷と証券化市場の停滞で、大手銀行にとって中小地銀の魅力はなくなっている。資本調達、身売りとも難しいとなると中小地銀の生き残る道は苦しい。米国では大手銀行が引き起こした流動性の危機の結果中小地銀が破綻するということがありそうだ。

サブプライムの影響が比較的軽微だった日本においては、資本調達において中小金融機関が割を食う事態は起きていない。しかしながら米国発の不況が日本の実態経済に影響を与えるのはこれからだ。日本の中で大きな影響を受けるのは経済活力が弱い「地方」であり、中小金融機関である。

米国の中小金融機関ほどではないが、日本の中小金融機関も又サブプライムと流動性危機の被害者なのである。

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パソコンを速くする(1)

2008年04月26日 | パソコン

「デスククリーンアップ」で不要な作業用ファイルを削除

書斎で使っているデスクトップ・パソコンの立上、複数のアプリケーションの起動、終了などが遅くなってきた。画像を中心に保存データが増えたせいもあるが、パソコン内に自動生成された無駄なファイルも多くなっているようだ。そこで「パソコンの掃除をして快適な速度を取り戻す」をことを試みることにした。

作業の手引きとしてパソコン雑誌YOMIUR PC08年4月号(特集「パソコンを軽くする20か条」と『「捨てる!」ほど快適になるパソコンのカラクリ」(宝島社新書・湯浅顕人著)を読んでみた。雑誌の良いところは紙面がカラフルで、パソコンの処理画面と同じ図上に矢印等のインストラクションがあるので、分かりやすいことだ。一方「捨てる・・・」の良いところは、「どうしてそのような作業をするとパソコンが早くなるのか?」という理屈について、分かりやすい説明があることだ。

ただ両方の本にも不満はある。それは何かというと「パソコンを早くする色々な作業にどれ位の時間がかかるのか?作業の難易度はどうか?効果はどうなのか?」といった作業効率に関する評価がないことである。

そこで今回自分のパソコンで色々な作業をしながら、これらの本で抜けていることについて説明を加えることにした。ただし所要時間や作業の手間あるいはパフォーマンスの改善度合いなどは、パソコン毎に相当異なると思われる。あくまでも一つの参考例に過ぎないことをお断りしておく。

さて「不要な作業用ファイルの削除」である。Windowsは、作業中に一時的に利用する「テンポラリーファイル」を 多用する。たとえば各種の「ログ(履歴)ファイル」だ。これらのファイルは作業が終わると自動的に削除されるものが多いが、残ってしまうファイルもある。このファイルを自動的に削除するツールが「ディスククリーンアップ」だ。

作業は手順は簡単である。私が使っているWindows XPについていうと「スタート」メニュー→「すべてのプログラム」→「アクセサリ」→「ディスククリーンアップ」をクリックという手順である。パソコンに任せておけば必要なファイルを削除してしまうリスクもないので、安全な作業といえるだろう。問題は時間がかかることだ。私のパソコンの場合、3時間位はかかったようだ。「ようだ」というのは余りに時間がかかるので途中でジムに出かけ、自転車漕ぎをしていたからだ。帰宅したら作業が終了していたので3時間と推定している次第である。

効果についてはCドライブの使用領域を8ギガ減らす(その分空き領域が増える)ことができた。ただしパソコンの速度がどれ程改善するかを判断することは難しい。何故なら他の対策も同時に実施するので、何がどれだけ寄与するか判定できないからだ。

なおYOMIURI PCには「月に1回程度ディスククリーンアップをしておきたい」と書いてあった。頻繁に掃除をしておくと、1回の処理時間は短くなりそうだがそれは今後経験することである。

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