昨日(4月27日)の米国株はナスダック銘柄が牽引し大幅に上昇した。S&P500は1.96%、ダウは1.57%、ナスダックは2.43%の上昇。
個別銘柄で大幅に上昇したのは、ほぼ1年ぶりに増収となったメタバースで株価は14%上昇。S&P500のコミュニケーションセクターは5.5%上昇した。
経済データではインフレ調整後の第1四半期GDP成長率が年率換算1.1%と発表された。数字自体はエコノミストの事前予想2%や昨年第4四半期の成長率2.6%より低かったが、成長率が鈍化した大きな要因が在庫投資減によるもので、個人消費は3.7%と堅調だった。当面の在庫投資が減ったことは翌四半期以降投資が増える可能性を示唆するものでマイナス要因とは判断されなかった。
雇用については足元の失業保険申請者数は230千人でコロナ前の平均246千人を下回っている。
総じて経済は堅調で連銀は5月のFOMCで政策金利引き上げを行うと予想する市場参加者が増えた。
フェドファンドフューチャーは5月のFOMCで連銀が政策金利を0.25%引き上げる可能性を前日の72%から83%に高めた。
銀行の破綻に伴う信用の収縮、政策金利の引き上げ、大企業のレイオフなど米国経済の先行きには幾つかのハードルが見える。
しかしナスダックを中心とする株式市場はリセッションのリスクを軽視して年初来の好調を維持している。景気後退予想と株高という微妙な綱引きはどちらに傾くのだろうか?