金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

【イディオム・シリーズ】Boilng point

2011年06月30日 | ニュース

Boiling pointは読んで字の如く「沸点」である。節電で暑さに喘ぐ首都圏の状態を報道するFTの記事のタイトルはTokyo reaches boiling point on hottest June day「東京は6月の一番暑い日に沸点に達する」。でもこれはおかしい。幾ら暑くても沸点に達しては生きていることはできない。Boiling pointにはもう一つ「(怒りの)我慢の限界」という意味がある。「東京は我慢の限界に達する」というのが正しい訳だが、一種の掛詞になっているので「暑さの我慢の限界に達する」ということになる。

新聞によると昨日全国で熱中症で4人が死亡し、都内では熱中症と見られる症状で93人が医療機関に搬入された。もっとも中には屋外で草刈をしていて死亡した人もいるから総てが節電の影響とは言えない。

東電によると夏の最大電力需要量は5500万キロワットで、これに較べて供給量は今のところ6百万キロワット不足して言うという(FTによる)。

だがこれについて疑問をさしはさむ人もいる。例えば東電は9百万キロワットの揚水式水力発電所を持っているが、最大発電量計算においては6.5百万キロワットしかカウントしていない。東電は計算どおりに揚水式発電ができるかどうか疑問なので降るキャパシティを計算にいれていないと説明している。

だが我慢の限界に達した市民はより透明性の高い情報開示を求めるだろう。

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Pending Home Sales Index急上昇か?

2011年06月29日 | ニュース

IFR Marketによると、今日(29日)発表される米国の5月のPending Home Sales Indexが9%に急上昇する見込みだ。Pending Home Sales Indexという言葉は訳者によって色々訳が違う。日経新聞は中古住宅販売仮契約指数という訳を使っている。中古住宅というのは日本的な感覚で、日本では新築物件と中古物件の価格差が大きいが米国の場合、価格差は余りないと考えてよいだろう。従って中古住宅というよりは既存住宅という訳の方が良いと私は考えている。

家の近所で築30年程の住宅が売りに出ていたので、広告を見ると「古屋あり(十分住むことができます)」という説明だった。今後の税金や社会保険料の負担増加を考えると日本ももっと「既存住宅」を大事に使うべきではないだろうか?米国では築30年の住宅はザラなのだが。

ところで「既存住宅販売契約指数」が急上昇すると見込まれる理由は抵当流れ物件の販売が急増することによる。

リーマンショック後住宅を手放した人や取得を諦めた人が賃貸住宅に入居し、賃料を押し上げているが、ここまで物件価格が下がったのなら「借りるより買った方が得」と判断する人が増えてきたのだろうか?

その辺りの分析は数字を見てから考えよう。

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時間があれば「宗教クイズ」でも・・・

2011年06月28日 | うんちく・小ネタ

久しぶりに調査会社ピューリサーチのHPを見た。日経新聞に同社の調査でアフガンからの早期撤退を支持する人が56%とあったので関連情報などを覗いてみた。

そのついでに面白そうなクイズがあったので、トライしてみた。クイズは「世界の大宗教に関する知識テスト」http://features.pewforum.org/quiz/us-religious-knowledge/index.phpというもので設問は15問。10分程でできるので時間があればトライされてはどうだろうか?

私は8割正解(まぐれ当たりもあった)で、回答者の中のトップ1割に入ることができた。

正解率11%と一番正解率が低かったのが「第一次大覚醒の時、一番関与した説教者は次の内誰か?」という問題で、Jonathan Edwards 、Charles Finney、Billy Graham の3人から一人を選ぶもの。そもそも第一次大覚醒というのが分からない。後で調べると1730-1740年のアメリカで起きた宗教再生運動で、正解はジョナサン・エドワーズだった。

これなどアメリカの宗教史に詳しくないと無理な話。でも簡単な問題も多い。

一番正解率が高かったのは「最高裁の判例によれば、公立学校の教師は生徒を祈りに導くことがで許可されているか?」というもので答は「No」。正解率は89%。

これなど日本では間違う人はほとんどいないと思うのだが・・・

まぎらわしい設問は「最高裁の判例によれば、文学の一例としてバイブルを拾い読みをすることが許可されているか?」というもので答は「Yes」。正解率は23%。

この問題、日本で出題すると正解率はどれ位だろうか?

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中国の地方自治体債務はGDPの27%

2011年06月28日 | ニュース

FTによると中国の地方自治体の債務が総額10兆7千億元になることが明らかになった。これは国の監査で明らかになったもの。この債務総額はGDPの約27%である。これは以前国が宣言していたGDPの2割以下という数字よりは大きいが、制御可能な金額である。

リーマンショック後、中国政府は強力な景気刺激策を取り、2009年に地方政府の債務額は62%増えた。しかし昨年中央政府はグリップを強め、借入の増加率は19%に低下した。

中国の公的債務額については見解が分かれている。国自体の債務額はGDPの17.5%と推定され(CIA Factbookによる)、これに地方自治体の債務とその他の債務(バッドバンク向けローンなど)を加えた明示的な公的債務はGDPの70%程度とアナリスト達は推計している。

だが国営企業の債務等を加えると中国の公的債務はもっと大きくなる。米国のノースウエスタン大学の政治経済学者Victor Shih氏は、偶発債務を加えた広い見方をすると中国の公的債務はGDPの150%程度になると述べている。

FTはShih氏のコメントの後、米国の公的債務はGDPの93%で日本のそれは225%だと述べている。日本は国の債務が919兆円で地方自治体の債務が200兆円だ。借金大国の日本から中国を批判する訳にはいかないが、国営企業や地方政府が支援する企業への明文化されていない保証債務等を加えると中国も結構公的債務が多いということは頭に入れておいて良いだろう。

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湯の丸高原に咲く初夏の花

2011年06月27日 | 

6月26日日曜日、某ロータリークラブのトレッキング同好会と、湯の丸高原を散策した。数日前の雨の予報は良い方に外れ、時々富士山が見える程視界も広がった。

JR新幹線佐久平駅に9時半に到着。ここからはジャンボタクシーで湯の丸高原・地蔵峠に向かった。大人数登山には色々なマイナス面があるが、プラス面をあげると、ジャンボタクシーや場合によってはマイクロバスを使い、単価を下げることができるというメリットがある。ジャンボタクシーの料金は1.6万円弱だった。

地蔵峠からは15分程車道を歩き、「池の平」という左手の小さな標識を見て薄暗い森の中に入っていく。池の平まで車で行く人が多いのか山道に人の気配はない。

写真のつつじ(レンゲツツジか?)は、池の平から見晴岳を経由して、地蔵峠に戻る帰路で撮影したものだ。この道も歩く人が少ないようで笹薮が茂っていた。

Ttuji1

Tutuji2

茂るというとシダが大きく伸びていた。光線や風を選ぶと面白い写真を撮ることができそうなモチーフである。

Shida

あちらこちらで目に付いたのがイワカガミのピンクの花だ。写真は池の平湿原の木道の横で撮ったものだが、この花は尾根筋の林の中でも沢山目にした。

Iwakagami

下の紫の花も池の平湿原の鏡池付近で撮影したもの。後で名前を調べたところハクサンチドリだった。

Murasaki

三方ケ峰から見晴岳に向かうと山頂の手前で左側(信州側)に大きな金網で柵が作られていた。その柵の向こうの崩壊地にはコマクサが群生していた。コマクサは他の繁殖力の強い植物が育たない崩壊地を選んで育つ。今回は手軽さを重視して、デジタル一眼+単焦点レンズを持ってきたが、これ程コマクサを見ることができるなら、望遠レンズを持ってきても良いと思った。

Komakusa

午後2時過ぎ地蔵峠に戻ると、多くの観光客や観光バスでごったがえしていた。地蔵峠からリフトの動いている湯の丸スキー場に登り、つつじを見物する人が多いからだ。

つつじは華やかだけれど、可憐さと健気さではコマクサが優る(これは人間の勝手な判断で、本当はつつじもコマクサも一生懸命花を咲かしているのだが)。

池の平駐車場から往復1時間程度で見晴岳のコマクサ群生地に行くことができるから、高山植物ファンにはちょっとしたスポットだろう。

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