金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

年の瀬はまじめにラッセル、両神山

2013年12月31日 | 

12月30日(月曜日)快晴。朝7時に赤谷温泉 小鹿荘を出発。旅館の女将さんが「車のフロントガラスが凍っていますから、お湯を使ってください」とバケツ一杯のお湯を用意してくれた。お湯につけた雑巾でフロントガラスを拭くが、反対側に回っている間に少し前に拭いたところに薄い氷が張っていく。かなりの寒さだ。小鹿荘から登山口の白井差までは約20km。途中の石灰岩の採石場を過ぎると道は狭くなる。道は所々凍っていて気が抜けない。ただしワーゲンゴルフにスタドレッスタイヤという組み合わせは強力で、大きな問題もなく8時少し前に終点山中氏宅前に到着。

両神山登山のメインルートは日向大谷から頂上を往復するものだが、距離が長い。これに対して白井差から頂上を往復するルートは急だが距離は短い。私は10年ほど前に白井差から両神山を登ったことがあるが、この時は「一位ガタ」から「のぞき岩」の東側に登った。数年前に白井差から両神山を直登するルートを開拓した山中氏によると「新しいルートはそれとは全く違い、のぞき岩を目の前に見ながら、頂上の南側の肩にでる」というものだった。

このルートの大部分は山中氏の私有地を通るため、山中氏は登山道整備費として入山料(一人千円)を取っている。また入山は電話による予約制になっている。山中氏から登山道(白井差新道)の地図を貸して貰い説明を受けた後出発。午前8時5分。出発点の標高855m(GPS)。このルートは比較的均一な傾斜で難所はないというが、ここしばらく登山者は入っていないのでラッセルだろうという山中氏の話だった。

Shiraisasu

約25分ほど登ると「昇竜の滝」と名の付いた滝がありその上に小さな祠があった。ここから上は雪の斜面が続くので、アイゼンを着装した。登るに従いトレースは消え足跡のない雪面が私たちの前に広がっていく。気持ちが良い。ラッセルはおおむね足首程度だが時々ふくらはぎまで雪に沈むこともあった。

Russel

12時5分稜線到着。

Sagyoudou

作業道の標識が立っていた。GPSを見ると標高は1,675mだったが実際はもう少し高く、ここから両神山頂上(1,723m)までは一足投の距離だ。日向大谷からのメインルートを歩く登山者の声が聞こえる。ここにザックを置いて空身で頂上を往復した。

Rockattop

頂上直下には2,3mの岩場があるが問題になるものではない。12時22分山頂到着。

Top

山頂には日向大谷から登ってきた3,4組のパーティがいて写真を撮り合った。

Asama

山頂からは四方の絶景を楽しむことができた(北側は少し木が邪魔をした)。とりわけ印象深いのは写真の浅間山(私は一瞬御嶽と勘違いした)でかなり近くに見えた。富士山、雲取山、八ヶ岳連峰、蓼科山などが一望の内だ。

この日は風がなく、思ったより暖かい。素手でカメラ操作をしても苦にならない。

12時35分頃デポ地点に戻り軽い昼食。早く下山して温泉に入りたいので、tea seremony(ガスコンロでお湯を沸かしインスタントコーヒーを飲むだけだが)は省略する。12時50分下山開始。

おおむね登ってきたトレースを忠実に戻るが時々ショートカットをまじえて時間を稼ぐ。ただショートカットは大胆にやりすぎるとルートを見失う可能性もあるので、注意が必要だ。

Yukinouta_2

40分ほど降って一息を入れた。冬の日が傾くのは早く、午後1時半なのに南東斜面のこの付近では木々が長い影を落としていた。

私は雪の上に影を落とす林の風景が好きだ。ウサギかキツネのような野生動物でも出てくると楽しいのだが、さすがにそこまでの幸運には恵まれていなかった。

午後2時30分駐車場に戻る。雪の両神山登山は登り約4時間、下り約1時間40分を要した。気の合った3人交替交替のラッセルが良い思い出となる楽しい登山だった。

帰路国民宿舎・両神荘に立ち寄り温泉に入って帰った(入湯料800円)。

Ryougamisou

 

ここは本格的な温泉なので、湯に関しては昨日止まった小鹿荘より上だ。関越道経由で自宅に戻ったのは午後6時15分ごろだった。

こうして今年最後の山のぼりは楽しくそして無事に終了した。

★   ★   ★

名古屋のSさんは本当に山好きになった。年末登山は昨年の瑞牆山に続いて二回目だが、来年もまた誘われ(あるいは誘い)そうである。Fさんは私たちより20歳近く若いがかなり山好きになってきたようだ。

気の合う山仲間と素晴らしい登山経験をシェアすることは人生の大きな楽しみの一つだ。年の瀬にその楽しみを持つことができた幸運に感謝したい。

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両神山登山前夜

2013年12月30日 | 

12月30日山仲間3人と両神山を登ってきた。その話は別のブログに書くが、今回のブログは両神山登山前日の話だ。
両神山に登る3人の内、名古屋のSさんはその前に雲取山を一泊二日で歩いてくるという。
私とFさんは29日の正午に三峰神社駐車場でSさんと待ち合わせることにした。

午前9時にFさんを西武池袋線東久留米駅でピックアップして、一般道から秩父へ。この日はまだ帰省ラッシュが続いているので高速道路よりも一般道経由の方が速いのではないかと判断した。計算通り3時間で三峰神社駐車場に到着。少し前に到着していたSさんと一緒にそばを食べてから神社に参拝に出かけた。

Mitumine1

三峰神社にはこれまで数回お参りしているが、神殿の艶やかな彩にはいつも感心して写真を撮っている。

Mitumine2

Mitumine3

三峰というと随分遠いと 思う人が多いだろうが、それは現代人の感覚だろう。秩父と甲斐が雁坂峠で結ばれていた昔のことを思うと三峰神社が多くの人の尊崇を集めていたことに思いが至る。

ここの狛犬は犬ではなく狼だと聞く。秩父に古くから狼が住んでいたことによるという話だ。

Komainu1_2

Komainu_2

カラー写真の他にモノクロフィルターをかけて1枚。伝説には白黒写真が似合う。

さてこの日の泊は赤谷温泉 小鹿壮へ。年末の秩父路の温泉旅館は結構混んでいて、ここもようやく見つけた次第。

温泉は鉱泉の沸かし湯で今一つだが、料理の方は頑張っていた。囲炉裏を囲んでイワナの塩焼きや鉄鍋の肉汁や焼き餅がでた。

Iwana_2

面白かったのは宴たけなわの頃、中居さんが囲炉裏の中に炭の粉を入れて火遊びをしてくれたこと。

Paformance

Paformance2

パフォーマンスは楽しかったが、頼んだ熱燗のお酒は正直なところ美味しいとは感じなかった。もっともこれは好みの問題なのかもしれない。

こうして冬の両神山 の前夜は過ぎていった。

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NISAは成り行き注文受け付けず

2013年12月26日 | 株式
今日は12月26日。日経平均は150ポイント近く上昇して、16,150円を超えそうな勢いだ。株式市場は受け渡しベースでは新年入りしているので、NISA口座で取引ができる。NISA口座で買う人がいる一方証券税制変更に伴う益出しの売りが減っているので、需給は好転している。
今日株を買うのが正解かどうかはわからないが、しばらく保有しそうなリート株をためしにNISA口座で買ってみた。

ところで日興証券のオンラインで、成り行き発注を出すと拒否された。電話で理由を聞いてみると「成り行きの買いで注文を受けると、100万円の限度枠を超える可能性があるので、日興証券では指値注文しか受け付けないようにシステム対応しています」との回答があった。

リート株1株、2株の成り行き注文が100万円を超えるとは思わないが、限度管理の上からは指値注文しか受け付けないというのは、当然かもしれない。

他の証券会社の対応も見てみたいが、NISA口座は一つしか開設されないので試してみる方法はない。

株式市場の需給好転で証券会社の株価は軒並み急上昇。証券業界の格言では「辰巳天井、午尻下がり」というそうだが、しばらくは活況が続きそうだ。高所恐怖感はあるものの、暴れ馬としばらく付き合う、という人が増えるだろう。

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【書評】「人に強くなる極意」 中高年にも役立つ本だ

2013年12月25日 | 本と雑誌

新幹線の往復の中でさっと読んだのが佐藤優氏の「人に強くなる極意」(青春出版社)だ。読者のターゲットは今働いている人、あるいはこれから働こうとしている人、つまり青年壮年を意識した本と考えて良いだろう。そのことは例えば「まえがき」の中の「正社員として働くことは一層難しくなる。正社員として働くには、ブラック企業しか選択肢がないという状態になるかもしれない。仕事で海外勤務をするようになれば、現地で反日暴動に巻き込まれる可能性もある。このような状況に対応できる人間力を強化することが必要であり、そのための基本技術をこの本で披露した。」という一文を見ると佐藤氏が若い世代をターゲットにしていることは間違いない。

では我々中高年が読んで益するところが少ない本か?というと私はそうではなかった、と思う。

例えば第2章「びびらない」の中に次のような一文がある。「『今の食生活では老化が進みます』とか『ガンになってしまいます」とか、消費者を不安にさせることで商品を買わせる。コマーシャルもそんなものが多いと思いませんか?・・・そのコマーシャリズムに乗って不安になり、びびってしまう。結局必要のないものまで買ってしまうなんてこともあります」

これはむしろ高齢者に当てはまる現象だろう。どうすればそのような詐欺まがいの商売の罠から逃れることができるのあろうか?

私はそれを「ある程度の高等常識によるスクリーニング」と呼んできたが、「人に強くなる極意」の中の「必要以上にびびらないようにするには相手を知ることだ。相手がどういう意図でのぞんできているのかを判断する相手の「内在的論理」を見抜く力だ」という言葉も参考になった。

例えば「この株は値上がりします。儲かるから絶対買うべきです。」的な話が来たとすると、私は次のように判断する。「強力なインサイダー情報でもない限り絶対儲かると言う話はない。かりに絶対儲かる話であれば、他人に儲けさせて自分は僅かな口銭を稼ぐより自分で投資をするはずだ」

この後段の部分は相手の「内在的論理」を分析しているのだ。年をとることで総ての人が賢明になるとは思わない。その理由は人には「欲」や「恐怖心」があり、セールスパーソンにそこをくすぐられたり、脅かされたりすると冷静な判断ができなくなるのである。

「あきらめない」という章も良かった。「あきらめない目標」を複数設定して、一つが期限オーバーで達成不能になれば、リセットして次の目標に向かう、というのが良かった。「あきらめない目標」をリセットする・・・というのは一見自己矛盾のようだが、目標の中には究極目標と手段的目標があると考えれば、私の中ではストンと落ちる話である。

たとえばボランティア活動を通じて、世の中のためになることをする、というのが究極目標だとしよう。その目標を達成するために、A,B,C・・・という活動があるが、たまたま外的要因でAは遂行できなくなった、というようなケースを考えると分かりやすいだろう。

「人に強くなる極意」とは何だろうか?私はそれは結局のところ「自分に強くなる」または「強い自分を作る」ということに他ならない、とこの本を読んで改めて感じた。その強い自分は「他者理解力のような知性」と「持続する意思とあきらめのバランス」を磨くことで作られるのである。

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山の会、名古屋支部は鳳来寺山で

2013年12月22日 | 

昨日(12月21日)山の会・名古屋支部の年末登山で奥三河の鳳来寺山に登ってきた。鳳来寺山(684m)は高い山ではないが、古刹・鳳来寺やブッポウソウ(コノハズク)で有名。また近くには武田勝頼と織田・徳川連合の激突で有名な長篠の古戦場がある。
さて昨日は朝8時10分豊橋駅始発の飯田線に乗って本長篠駅へ向かった。この沿線には本宮山等ハイキングに手頃な山が多いので、2両編成の列車は登山客でほぼ満席だった。
9時20分過ぎに本長篠駅に到着。バスで鳳来寺へ。ここから鳳来寺に向かって歩き始めた。
門前道の入り口に四季桜が咲いていた。
Shikizakura

9時44分歩行開始。参道入り口の標高は180mなので頂上まで500mの登りだ。天気は曇りだが次第に良くなる見込みだ。ここまで来るハイカーは少なく、2,3組が参道を歩くのみだ。冬の鳳来寺の朝は静かである。

Start

10時10分石段下。ここから鳳来寺本堂まで1,400段の石段を登ることになる。

Gate

途中の仁王門。

10時50分鳳来寺本堂到着。標高445m。一気の登りには汗をかいた。

Hondo

実は歩いて15分ほどのところまで車で登ることができるのだが、一度は歩いておきたいのが、1,400段の石段道である。

本堂左手から山道に入り、山頂を目指した。

Yamamichi

登山道はいきなり梯子が連続する急登で始まったが、しばらくすると左に曲がり緩やかなトラバース道に変わった。尾根に出て約10分歩くと誰もいない頂上に到着。11時48分だった。

Peak

昼食には名古屋組が持参してくれたワインがでた。美味しいけれど結構冷えた。気温は1,2度というところだろう。ラーメン等が体を温めて楽しいひと時を過ごした。

12時40分下山開始。帰路は天狗岩を通って東照宮へ下る道を歩いた。天狗岩からは新城方面や浜松方面が見えた。

13時44分東照宮到着。

Toushougu

10分ほど車道を歩いて駐車場に到着。予約していたタクシーで湯谷温泉に向かった。湯谷温泉まではタクシーで10分。タクシー料金は2,300円ほど(新城からの迎車料金込み)だった。

湯谷温泉では野趣溢れる半露天的な風呂につかり冷えた体を温め、その後川魚料理で一杯飲んでから列車に乗った。

Yuyaonsen


こうして名古屋支部の忘年登山は楽しく終了した。

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