金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

山スキー道具を更新

2016年12月29日 | ライフプランニングファイル

6,7年使っていた山スキー道具を年末に買い換えました。板がへたってきたのとプラスチックブーツの寿命が近づいてきたことによります。

古くなったプラスチックブーツは見た目は問題がなくても、ある日突然割れることがあるそうです。歩いてでも宿まで帰ることができるゲレンデスキーでは「ブーツ割れちゃった」というのは、洒落になっても山スキーでは致命的ですから、山スキーをやるなら適当なところで買い換えるべきなのでしょう。

新しい板はアトミックのBackland85というロッカータイプの板です。これまで使っていたエランのアコンカグアという板に較べると少し重たいのですが、ゲレンデ板に較べると相当軽くシール登行時にも比較的楽でしょう。

板・ビンディング・兼用靴各々約6万円それにインソールが1万円と中々の出費です。ゲレンデスキー用具ならこの半額でそこそこのものを買うことができるのですが、山スキーの道具は高いですね。ユーザーが少ないのとゲレンデ用具とは違うレベルの耐久性や二律背反する性能が求められるからでしょうね。二律背反というのは、たとえば「スキー板の軽さと剛性」が同時に求められるということです。ゲレンデ板なら少し重いほうが安定すると言いますが、山板で重いのは辛いですね。

ところで山スキー道具にはあまり「松竹梅」はありません。靴やビンディングのメーカーは複数ありますが、ほぼ価格帯は同じ。板は滑る雪(新雪・残雪など)に合わせて多少価格に違いがあるようですが、あまり差はありません。このあたりはゴルフ道具などと違うところでしょうね。

ゲレンデ板の場合「上級者向けの板は高い」という大原則があるようです。しかし初心者は高い板を買っても、板に負けるということがあるそうですね。

それに較べると滑降タイムやフォームの美しさを競うことのない山スキーの道具に松竹梅がないというのは何となくわかる気がします。

春先の天気の良い日にシールを付けてマイペースでゆっくりトレースのない斜面を登り、小さな頂の上でコーヒーでも沸かしながら、のんびり雪景色を楽しんでひと滑りしようなどと考えています。早く滑る必要もないし、上手く滑る必要もありません(そもそも上手く滑ることができませんが)。

初期投資は少しかかりますが、私は山スキーは結構シニア向けの遊びだと思っています。

 

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年の瀬に相続問題、TVインタビュー

2016年12月27日 | 相続

昨日某テレビ局から「相続問題に関するテーマをジャーナリスティックな番組で取り上げたいので、取材に応じてくれないか?」という連絡が入った。

番組制作者の意識は次のような点にあるということだった。

  • 民法(相続関連)改正に向けた中間試案の発表・パブリックコメントの集約等社会状況の変化に合わせて、相続の仕組みを見直す取り組みが進んでいる。相続に関する社会的な関心が高まっている。
  • 富裕層だけのものと考えられていた相続をめぐるトラブルが富裕層以外にも裾野を広げている。
  • その背景として急速な高齢化・核家族化、権利意識の高まり、子ども世代の経済状況の厳しさがあると考えられる。
  • 相続の現場の状況やトラブル防止にはどのような取り組みが必要なのかを知りたい。

これらの問題は私が事務局を務める日本相続学会が設立以来取り組んできたテーマなので、法律の専門家である副会長と一緒に取材に協力することにした。

ワイフにこの話をすると「テレビに出るなんて格好いいわね」と気楽な返事が返ってきた。仮に番組で取り上げられるとしても、私は裏方であり、インタビューは法律の専門家の人がすると思うよ、というとがっかりしていたが。

実際私は事務局という裏方であり、かつ日々相続問題に悩む相続人や遺産を残す側の被相続人と個別問題でアドバイスを行う立場ではないので、テレビで個別具体的な話をする立場ではない。

私の立場は「相続学」という学問領域(があるおすれば)の枠組みを考え、各方面の専門家の叡智を集めることにある。

今まで取り上げてきた各方面を大きく分けると「相続に関する人間学的分野」と「法律・税務等の専門分野」ということになる。

なお個人的には次に「マクロ経済学的視点からみた相続問題」というテーマを取り上げたいと思っているが、これは学会の目的の「円満かつ円滑な相続」というテーマを少し超えている上、理事レベルにマクロ経済学的視点が欠けているので、ここまで射程距離が広がるかどうかは疑問だが。

ただし国の税制改革等を見るとかなりマクロ経済的視点が入っていることは明確だ。たとえば祖父母など直系尊属から孫などに教育資金が贈与される場合、一定の要件を満たすと1,500万円まで非課税になる制度だ。

巷間亡くなる人は平均すれば、35百万円程度の資産を残しながら死亡すると言われているが、いわばこれは死金である。長寿化により祖父母が亡くなる時既に孫は成人している場合が多い。死んで遺産が高齢の子や成人した孫に移転するより、教育資金や住宅資金が必要な時期に子や孫に資産が移る方が、お金は活きるというものだ。

教育は人を作る。教育は職業機会を拡大し、経済活動の生産性を高め、国民の納税力や社会保障費負担能力を高める。

子ども世代の経済状況の厳しさが相続問題の一因になっているとすれば、教育資金を孫世代に贈与し、十分な教育を受けさせることは迂遠ながら、将来の相続争いを緩和することにつながる。

介護の問題も避けて通れない話だ。民法では親の介護は「扶養義務」であり、相続とは直接関係しないと判断している。僅かに「寄与分」という接点はあるものの、「特別な寄与」でないと寄与分は認められない。複数の子どもの内、介護に力を入れてきた子どもが遺産分割で寄与分を認められないということはしばしば耳にする話である。

相続争い防止策について当学会は今年11月の研究大会で「被相続人の責任」というテーマで問題を取り上げた。簡単にいうと民法の規定や先例だけで簡単に解決できないほど、環境や相続人の権利意識が多様化しているので、亡くなる人が遺言書などで、財産の処分を指示しなさいという話だ。

医療技術の進歩は終末期医療の問題を複雑化させた。そこそこの財産(プラス・マイナス双方で)を持つ被相続人や特定の家族から介護を受けたは相続争いを引き起こす可能性を残す。

高齢化社会では「自分の最後を責任をもって処理する」という心構えが必要なのだろう。古来宗教はその心構えを人々に教えてきた。今特定の宗教を持たない我々は何によるべきなのだろうか?

最近巷では少し哲学ブームのようなものが、起きているのではないか?と感じることがある。哲学が道しるべを用意してくれることは間違いないだろう。

しかしそれは道しるべに過ぎない。我々は道しるべに従って自分で答を見出すしかないのである。結局のところ答を見出せないことが相続争いの一つの根本的な原因なのである。ただしこのような話は抽象的すぎるので、テレビ番組には相応しくなさそうなので、話をすることはないと思うが。

 

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使えるスケジュール調整アプリ「伝助」で来年の準備

2016年12月24日 | デジタル・インターネット

今年も残すところ1週間となりました。

皆さま、大掃除・小掃除(デスク回りやパソコンの中などの片づけ)を始められたことと思います。

私も今日位から少し小掃除をしようと考えていますが、まずその前に幹事を務める団体(登山同好会)の年間スケジュール調整を行うことに手を付けました。

そこで活躍してくれるのが、スケジュール調整アプリの「伝助」です。

クラウド上の無料アプリですが、マトリックス型になっているので、「列」に個人名「行」にスケジュール(日程)を入れ参加・不参加・不確定を〇×△で入力し、そろぞれの数を自動的にカウントするというもの。

「伝助」はスケジュール管理以外にもちょっとした工夫でアンケート調査に使うこともできます。たとえば「夏山登山にどこに行きたいか?」などというアンケート集計も簡単にできます。

入力も簡単なアプリで使い易いのですが、全員がすぐ回答してくれるかどうかは疑問を持っています。既にこれまでも忘年会などのスケジュール調整に「調整さん」というアプリを使ってきましたが、必ずしも全員が素早く対応してくれる訳ではありません。因みに「調整さん」より「伝助」の方が多機能ですね。

さてどうしてスケジュール管理に全員がすぐ対応してくれないのか?ということを考えてみました。

大きく分けて理由は3つあると思います。まず①「オンラインスケジュール管理を開始したというメールを読んでいないあるいは読んだとしてもデバイスがクイックに対応できる体制になっていない」ということです。次に②「長期にわたる遊びの計画を事前にたてる習慣がないまたは何等かの理由で遊びにコミットできない」ということです。最後に③「幹事やイベントの企画者に対する配慮が足りない」ということが考えられます。

もう少し詳細に分析してみましょう。

①については「細目(こまめ)にメールをチェックし、クイックにレスポンスする習慣ができていない」人の問題です。現在のように人の繋がりが多様化した時代では仕事・趣味・ボランティア活動等に関する様々連絡がメールで入ってきます。同時にスパムメールのような不要なメールも大量に入ってくるので、メールの処理は手間がかかるのですが、クイックにレスポンスする習慣をつけることが大事だと思っています。あまりメール処理が遅いと仲間外れになるでしょう。そのうちに。

また会社や組織のメールアドレスを連絡先に使っている場合は、メールのやり取りはできても、メールに記載されたURLに迅速に移動できないようなセキュリティがかかっている場合があります。これは会社や組織としては当然の対応です。ですから個人的な連絡は自分のメールアドレスで受ける方が良いと思います。

ただし自宅PCのメールアドレスを受信アドレスにしている場合は「残業・出張が続いていてメールを読むのが遅れた」ということが発生します。

これに対する対応は「Gmailのようなクラウドメールを使う」「エバーノート等への自動転送を設定する」「ウエッブサイトからメール業者のサーバにアクセスしてメールを読む」などで解決するのですが、多くの人が実践しているかどうかは分かりません。

②長期にわたる遊びの計画を立てるという点では実はエライ人の方が積極的ですね。ここでいうエライ人というのは人間的にGreatという意味ではなく単に組織の上の方にいるというだけですが。これは私がコーチを引き受けている某ロータリークラブのトレッキング同好会の例なのですが、年間活動計画と担当幹事が12月の中旬には確定していました。

エライ人は仕事などで忙しいので先に遊びの計画を固めその日をブロックしておくということが可能なのでこのようなことができるのでしょうね。

一方クラーク的な仕事をしている人も交代要員で間に合うので、早めに上司に言っておくと休みをとることはそれほど難しくないかもしれません。問題はその中間の人です。中間管理職というのは「突発的な出来事に対応しなければいけない」とされているので中々事前に休みのスケジュールを立て難いというのが日本の現状です。しかしこれは必ずしも世界標準ではありません。世界中の人が遊んでいても俺たち日本人は仕事中心で良いのだ、という人がいるかもしれませんが、残念ながら日本の生産性は低いのです。よく遊びながら仕事をしている欧州人に負けているのです。真剣に遊び、楽しく仕事をしている人より生産性が低いということは残念な事実ですね。

実は「仕事が忙しくて年間スケジュールを組むことができない」というのは、会社(組織)に対するLoyaltyの表明以外のなにものでもないのです。250年間幕府に忠誠を誓うことでただ飯を食ってきた旗本制度の名残かもしれませんね。

③については自分が企画推進者や幹事になるとすぐわかることです。長い人生の中では会社や組織で同じ釜の飯を食ってきた人以外の人と付き合う機会が多くなります。そこでは今までと違う人付き合いのマナーが必要なのでしょう。その基本は相手の苦労に対する思いやりです。

メールに対するクイックレスポンスを含めて企画担当者に対する思いやりが必要なのです。

これらが欠けているいくら便利なアプリが誕生しても生かされることはありませんね。

 

 

 

 

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誰も星を見ない光の祭り~昭和記念公園

2016年12月24日 | まち歩き

昨夜(12月23日)立川の昭和記念公園にイルミネーションを観にいきました。

午後6時過ぎ立川駅から公園に向かう人の流れに乗って公園に入っていきます。入り口の売店で鶏のから揚げとビールを買って腹ごしらえ。

屋外のベンチで飲むビールが美味しい。本当に暖かい冬ですね。

イルミネーションが美しいので誰でもきれいな写真が撮れそうです。

多重露出を使ってちょっと凝った写真を1枚。

これはわざとピントが合わず「光玉」が発生する写真とピントの合った写真をカメラ内で合成したものです。人の眼には見えない幻想的な一枚になったと思います。

噴水も白、青いイルミネーションとカラフルです。写真好きの人は良い写真を撮ることができたと思います。

「人混みの中では三脚のご利用は止めてください」とアナウンスが流れていましたので、私もあまり三脚を使わず写真を撮っていましたが、

場所を選んで三脚を使うとやはりピントがしっかりしたきれいな写真が撮れます。

三脚を出したついでに南の空に輝くオリオン座の三連星を撮ってみました。

これは比較明合成という方法で5分ほど星の動きを追いかけたものです。真ん中の3つの星が三連星ですね。

昭和記念公園には万で数える人が来ていたと思いますが、皆さん地上の星(イルミネーション)を追いかけるのに熱心で天空の星を見ている人はいませんでした。

でも明るい立川の空の上でも輝くを冬の星を見ることはできるのですね。

公園のイルミネーションと夜空を巡る星を同時に撮ると壮大な写真ができる、と思ったのですが広角レンズを持ってこなかったので夢を

果たすことはできませんでした。来年撮影に来る機会があれば、地上の星と天空の星を一枚に収める壮大な写真を撮ってみたいものです。

 

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中教審、学習指導要領改訂答申~提案は立派だけどテンコ盛り?

2016年12月22日 | ニュース

昨日(12月21日)中央教育審議会は、小中高などの学習指導要領の改訂を文部科学大臣に答申した。

骨子は次のようなことだ。

  • 「どう学ぶか」「何ができるようになるか」を重視
  • アクティブラーニング
  • 各学科の中でプログラミング教育を実施
  • 小学校5~6年で英語を正式教科にする
  • 高校で「歴史総合」「地理総合」を新設など

小学校で英語を正式教科にすることを除いて方向感は正しいと思う。

特に「どう学ぶか」という学習の学習方法~メタラーニング~を学び身につけることは生涯学習につながるので、大切だと思う。

中教審の答申に明記されているかどうかは知らないが、本当に一番大切なことは「なぜ人は勉強する必要があるのか?」ということを先生も生徒も親も理解することである。

なぜ勉強する必要があるのか?ということに関する古典的な格言は佐藤一斎の「少(わか)くして学べば、則ち壮にしてなすことあり。壮にして学べば則ち老いて衰えず。老いて学べば則ち死して朽ちず」である。

老いて学んだから死して朽ちない(つまり死んでも業績が引き継がれる)かどうかは分からないが、若い時に勉強すれば成人してから立派な仕事ができ、立派な仕事をすれば高齢になっても健康寿命を維持できるということは内外の統計などで明らかである(どういう訳かあまりこの類の統計はあまり引用されない)。

人工知能などの技術革新とグローバリゼーションの時代を乗り切っていくには、改訂答申が述べるように教育を舵取りする必要があることは間違いない。

だが実行に移すには色々な問題があるだろう。

まず第一のこれらの新しい教育を教えることができる先生がそろっているかどうか?そろっていない場合は学習指導要領の改訂までに先生を教育できるか?ということが問題だろう。

歴史総合については近現代史を中心に学習しないと世界観を形成する上で意味がない。しかし歴史は常に勝者が自分の正当性を国民に情宣するために書かれるということを踏まえて複眼的・批判的な学習方法を指導できるかどうか歴史教育を担当する教師の資質に一般論として私は疑問を持っている。

次の問題はこれだけテンコ盛りの指導要領を生徒がこなすことができるのか?という疑問である。

そして第三の疑問は学習成果を効果的に測定する方法はあるのか?という点である。暗記力を試す試験ではメタラーニングやアクティブラーニングの成果を測定することはできないからだ。

冒頭「英語を正式教科にすることを除いて」方向感は正しいと述べたが、プログラミング学習も初学者の段階では省略してもよいだろう。

一番必要なのは国語力と数学力(論理的思考力)なのだ。国語力特に色々な情報・プロセスを正確(誰が読んでも金太郎飴的に一つの解釈になる)に記述する文章力が必要なのだと私は考えている。その記述力=要件定義力がプログラミングのスタート点なのだ。

もし日本語力の涵養がおろそかにならないのであれば、英語やプログラミングを勉強してもよいと思うが、それはプラスアルファの世界だ。

それにしてもこれからは生徒も大変だが、先生はもっと大変だな、と感じた次第。

 

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