金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

定額減税二重取り?まもなく還付金が支払われますが

2025年02月12日 | うんちく・小ネタ
 今年の確定申告は1月末に行いました。先日税務署から今週金曜日に支払い手続きを行うと通知がありました。申告を行ってから2週間で処理されていますので、以前より若干処理速度はあがったような気がします。
 今年の確定申告はe-taxを使い、マイナンバーで紐づけされた情報はそのまま使用しました。手入力を行った部分は支払った企業年金、医療費と社会保険料(国民健康保険料)だけでした。国民健康保険料あたりはマイナンバーを使って確定申告に紐づけして欲しいものですね。
 さて確定申告で気になっていた点は定額減税が二重取りになっているのではないか?という懸念でした。マイナポータルからダウンロードした公的年金等の源泉徴収票を見ると「源泉徴収時所得税減税控除額」として1万円なにがしの金額が記載され、その下に控除外額として6万円(夫婦二人分の所得税減税額)マイナス1万円なにがしの金額が載っていました。
 普通に考えると確定申告では控除外額つまり控除していない額が控除されると思いますが、確定申告では6万円控除されていました。つまり控除額相当分は二重取りするのではないか?と思っていましたが、国税庁のプログラムに従って処理したのでよかろうと思いそのまま申告した次第です。
 最近ネットで「定額減税 二重取り」と検索すると「制度設計のミスから二重取りが発生するケースがある。財務相は自治体等の事務負担を考え二重取りを容認すると述べている」という記事がありました。
 定額減税は岸田前首相時代に「賃上げの促進とデフレ脱却を確実にする」目的で実施されました。数日後の還付金は昨今のインフレで傷んでいる家計の助けにはなりますが、当初の政策目的達成にはあまり寄与しなかったと思います。
 この政策目標を達成するにはもっと即効性のある現金給付が良かったのでしょうね。といっても私は現金給付を支持している訳ではありません。そもそも定額減税や一律現金給付のようなバラマキ型には反対なのです。それよりは傷病等により本当に支援が必要な人にきちんと給付や減税を行うというきめ細かい政策の実行が政府の役目だと考えているからです。
 
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トランプだから裏表あり?

2025年02月09日 | うんちく・小ネタ
 トランプ大統領の言動を見ていると「表裏比興 (ひょうりひきょう)」という言葉を思い浮かべますね。表裏比興 とは、知略はあるが狡猾な陰謀家で言動に裏表があるという意味です。これは秀吉が真田正幸を評した言葉として有名ですね。信州の小さな大名だった真田正幸は武田家の家臣でしたが、武田家滅亡の後、徳川・北条・上杉にくっついたり離れたりしたので表裏比興 と呼ばれたのですね。しかし領民や家臣からは信頼さてていたのでしょう。そうでなければ少人数で徳川軍を二度にわたり撃退することはできませんからね。
 さてトランプ大統領ですが、自国の要求を通すために関税引き上げを武器に交渉を進めている姿を見ると「義」の人というよりは「表裏比興 」の人という感じがしますね。
 まあトランプだから裏表があっても良いか?(ダジャレですみません)
 先日石破総理大臣と会談した時、日本製鉄のUSスチール買収案件について「買収でなくて投資であればよい」と述べたそうですが、どうもUSスチールというやや落ち目の会社に対して日本製鉄には多額の投資をさせながら、自分はちゃっかり政治ショーの幕引きを図ろうとしている可能性があると私は見ています。トランプ大統領の盟友ウィルバー・ロスは先月「日本製鉄によるUSスチールの買収に米国の国家安全保障上のリスクはない」と述べています。
 心情的な問題を別にすれば、世界ランキング20位以下のUSスチールが日本の会社に買収されようがされまいが米国経済や国家安全保障に与える影響は微々たるものでしょう。それよりは「このディールをまとめて日本側に恩を売る」ということと選挙戦で「USスチールのディールを阻止する」と述べたレトリックの落しどころをつけるという一石二鳥を狙うトランプ大統領は中々表裏比興 の人だと私は見ています。表裏比興 とは一般に悪いニュアンスが伴いますが、領民や家臣団からは強い支持を受ける場合があります。
 一国の利益を守るためには形振り(なりふり)構わず、これが表裏比興 の君主なのかもしれません。
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サボテンの花が咲いた

2025年02月07日 | うんちく・小ネタ

サボテンの花が咲きました。
たいした世話もせず一週間に一度程水をやっていただけですがかわいらしい花を咲かせてくれました。

Google で調べるとマミラリアというサボテンの仲間ということです。開花時期は4月~7月になっていました。部屋の中が暖かかったので冬に花開いたのでしょうか?


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石破首相の訪米成果を2つのAIに予想させてみた

2025年02月06日 | うんちく・小ネタ
 今日(2月6日)の午後からトランプ大統領に会うためアメリカに向かう石破首相。石破首相とトランプ大統領の首脳会談はどのような成果を上げるのか?という予想を2つの生成型AIに聞いてみました。
 一つはChatGPTで、もう一つはDeepSeekです。DeepSeekは中国の新興企業が開発したAIで中国にかかわる質問についてはバイアスのかかった回答をすると言われています。この質問に対する答に偏りがあるかどうかも興味深いですね。
【CharGPTの回答要旨】
・石破氏は政策において論理的で慎重な姿勢を持ち、外交面では国際協調や同盟関係の安定を重視する伝統的アプローチを取る傾向がある
・トランプ氏は短期的な成果や「取引(ディール)」を重視し、交渉スタイルは直感的かつ攻撃的で、相手の譲歩を求めることが多い
・安全保障については北朝鮮の核問題、中国の台頭については日米の利害は一致しているが、在日米軍の駐留経費負担についてはトランプ氏が強硬な姿勢を取る可能性が高い。
・貿易問題についてはトランプ氏は自動車分野などでの貿易不均衡を問題視していて関税や市場開放を巡る要求を強める可能性がある
・結論としては「会談は部分的にはかみ合うが、全体的には難航する可能性が高い」「石破首相がトランプ氏の強硬な交渉スタイルにどのように対応しつつ、日本の国益を守るかが会談の成否を左右するポイント」
【DeepSeekの回答要旨】
・経済協力 日米の利害が一致する部分~デジタル貿易やインフラ投資~での協力は双方に利益をもたらす可能性がある
・北朝鮮の非核化や中国の台頭への対応では協調が可能だが、在日米軍駐留経費ではトランプ氏の要求が日本の財政負担限界と衝突するリスクがある
・外交スタイル トランプ氏は短期的な成果を重視するが、石破氏は同盟関係の維持など伝統的なアプローチを取る可能性が高い
・結論としてはAI技術協力など特定分野で合意に至る可能性はあるが、構造的な貿易問題や防衛負担では妥協点を見出すのは難しい状況。両社が「顔を立てる」形での象徴的合意に落ち着く可能性が高い
ChatGPTとDeepSeekの予想は似たようなものですね(そして街の声とも)。
つまり比較的小さな問題でいくつか合意に至るが、貿易不均衡や在日米軍駐留経費問題など大きな問題では合意に至らないとAIは予想しているのです。
中国政府の息がかかっているDeepSeekとしては「中国の台頭を抑える日米同盟の強化にくさびを打ちたい」と考えもっとバイアスのかかった予想を述べるか?と思ったのですが、ChatGPTと似たような予想でしたね。

ところで交渉に臨む首脳陣やそれをサポートする黒子達はAIを使ってこのような分析(もちろん個別問題についてもっと細かくはるかに深いレベルで)をするのでしょうね。だとすればAIエンジンを開発し、それを相手方に使わせている国の方が使っている国より有利でしょうね。
 石破首相はトランプ大統領から貿易不均衡の問題を提示されたら、日本中でGoogelの検索エンジンを使い、アマゾンで本から音楽、日用雑貨まで何でも購入し、ChatGPTに外交交渉の見込みややり方まで教えて貰っているとアメリカを持ち上げることでしょうね(笑)。

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ビザの取得が簡単な日本にいることに感謝

2025年02月03日 | うんちく・小ネタ
 先日御岳山登山に行った時、仲間の一人が近々トルコに旅行するという話を聞きました。少し前に奥さんとどこか外国に行こうと話をしていてトルコが浮かんだそうです。リタイアした人のやりたいことのトップは世界中の多くの国で海外旅行だと聞きます。思いついたらすぐどこにでも出かけられるということは素晴らしいですね。
 帰宅すると今月中旬に訪日したいと言っていたネパールの友人(旅行会社の社長夫妻)から「日本のビザ(入国許可証)を取りたいので、在ネパール日本大使館宛に旅行招待状と帰国旅費の支払を保証する保証書を作成して送って欲しい」というメールが入っていました。
 ネパールから日本には不法入国・不法滞在(就労許可がないのに就労するなど)する人が多いので、外務省が渡航目的などを厳しくチェックしているのですね。
 我々がネパールに旅行する時もビザは必要です。しかしオンラインで簡単に登録して後はカトマンズ空港でビザ申請費用(15日滞在で5千円)を払って終了と簡単なものです。
 私はトルコには行ったことがありませんが、トルコのビザも電子申請で簡単に済ませることができると書いてありました。
 日本人が諸外国を旅行する時、ビザを免除されたり、取得が簡単になったのは、1990年代頃からだとウエッブサイトに説明がありました。
 この頃多くの国が日本とビザ免除協定を結び、海外旅行が簡単になったのですね。
 私が最初に外国(アメリカのアラスカ州とカナダ)に行った時は、外貨持ち出し制限があり、両替に行った銀行窓口でパスポートの提出を求められた記憶があります。外貨がじゃぶじゃぶの現在では考えられない話ですね。
 日本人の海外旅行が簡単になった背景には、日本が豊かになり、海外旅行でお金を費消する人が増えたことや日本人旅行者が諸外国の法律やルールを遵守するコンプライアンス精神を持った人々であると旅行先から認められたことがあると思います。
 この信用は貴重な財産ですね。財産を築いてきた先人たちに感謝するとともに信用を守っていきたいと思います。
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