金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

Xmindでライフプランニングノートを作る⑫ Googleフォトの家族共有

2021年01月31日 | ライフプランニングファイル
 前回ファミリーヒストリーの簡単な代替案として、家族の写真集を作って共有しておくのも一つのアイディアだと紹介した。
 少し前まではカメラで撮った写真をアルバムに貼っておくのが写真の整理方法だったが、デジタルカメラ、スマートフォン、クラウドサーバーの発達は写真の整理方法と共有方法を根本から変えてしまった。
 今では「スマートオンで写真を撮り、フェイスブック、インスタグラム、LINEで共有する」というのが一般的になっている。
 デジタルカメラで撮った写真もGoogleフォトなどで「アルバム」に名前を付けて保存し、共有することができるので、利用している人も多いと思う。
 Xmindにも写真をアップロードする機能は付いているが、大量の写真を簡単に整理する上では、GoogleフォトやWindows10のフォトアプリを使う方が良い。
 Xmind上にはGoogleフォトのURLを記録しておくと、URLをクリックすることでファミリー写真集を立ち上げることができる。なおGoogleフォトにはパスワードによるセキュリティ設定機能がないので写真を共有する場合は注意が必要だ。
 昔から紙のアルバムに保存してきた写真も時間がある時にスキャンしてデジタルアルバムに載せておくと何かの時に便利である。昨年末母が亡くなった時、葬儀屋さんの指示に従い、同居していた弟の娘たちが母の写真を取り込んで通夜の席で簡単なスライドショーにしていた。
 これからは葬送の儀もビジュアル化しそうなので、あらかじめデジタル化したフォトアルバムを作っておくと良いだろう。手回しが良すぎるのも考え物だが・・・
 ちなみに私はAndroidスマートフォンの「フォトスキャン」という無料アプリを使ってプリント写真の取り込みを行っている。
 コロナウイルス感染拡大で自宅籠りの時間が増える中、古い写真の整理は手ごろな暇つぶしである。
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米国株今週2回目の大幅下落でダウ3万ドル割れ

2021年01月30日 | 投資
 昨日(1月30日)米国株は、GameStopなど一部の投機的な株が値上がりする中、市場全体は約2%下落した。ダウは620.74ポイント下落して、29,982.62ポイントで引けた。12月中頃に3万ドルの大台乗せを達成して以来、初めて大台を切った。
 WSJなどを読むと投機的取引で相場が荒れていることを警戒した投資家の手控えなどが株価急落の原因と分析している。荒れた相場の中で恐怖指数と呼ばれるVIX指数が6.9%上昇して37%に達したことも買い意欲を失わせるものだろう。
 コロナワクチン関連のニュースも相場にマイナスに作用した。
 薬品・衛生用品等のコングロマリット・ジョンソンアンドジョンソンが発表したコロナワクチンの世界平均の有効性が66%とニュースを受けて同社株は3.6%下落した。
 株価が下落するということは投資家の失望売りがでたということなのだが、投資家がジョンソンのワクチンのどの部分に失望したのかという点は私にはピンとこなかった。
 確かに66%の有効性というのは、先行するファイザーなどの95%近い有効性に較べると低いが、ジョンソンのワクチンは常温保存でかつ1回の接種で効果を発揮する。つまり短期間に大量の人にワクチンを接種させるという点では効果的なワクチンということができる。
 一方このワクチンは米国では72%の有効性が検証されたが、コロナウイルスの変異種が発見されている南アフリカについては57%の有効性が確認されるにとどまった。
 CNBCのニュースを見ると一部の投資家はこのワクチンが変異種に対して効果が低いことに失望したと書かれているので、66%という全体の有効性より変異種への効果が少ないことに懸念が示されたのかもしれない。
 ところで一昨日IMFのメンバーがWSJに「コロナ対策に対する自信過剰は世界金融の安全性にとって潜在的なリスクになる」と警鐘をこめた談話を発表していた。
 確かに株式市場は世界中の政府と中央銀行による財政支出と金融緩和政策で経済を支えて、ワクチンの接種でコロナを封じ込めるという設計図を評価して値上がりを続けてきた。
 しかしコロナウイルスの変異種などという当初の設計図になかった攪乱要因が現れると自信がぐらつく。風説の流布に近い特定銘柄の買い上げなどもまたコロナの副産物という面があるだろう。
 自信過剰を戒める点では今週の荒れ相場も意味があったのかもしれない。
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NYダウ300ポイント反発、だが「ポンプとダンプ」の余波は残るかも?

2021年01月29日 | 投資
 昨日(1月28日)米国株は反発した。ダウは300ポイント0.99%上昇し、S&P500も0.98%上昇した。一昨日GameStop株などの暴騰で空売りで損失を被ったヘッジファンドが他の株を売るのではないか?といった懸念から、昨年秋以来の大幅下落となった米国株だが底値買いなどで反発した。
 また企業決算は好調である。昨日までにS&P500の約3割の企業が四半期決算を発表しているが、FactSetによると約8割の企業がアナリスト予想を上回る業績を上げている。
 従ってGameStop株など少数の株で価格操作的な動きとその反動による乱高下がなければ、株式相場は堅調を持続したと私は考えている。
 風説の流布による株価操作を英語ではPump and Dumpというそうだ。Pumpは水をくみ上げるポンプ。つまり株価の引き上げを意味し、Dumpはダンプカーのダンプで投げ捨てるような株価の急落を指す(なおダンプカーは和製英語で英語ではDump truckというそうだ)。
 昨日個人投資家に人気の高い株式取引プラットフォームのロビンフッドはGameStop株などの取引停止を発表したが、個人株主の猛反発を招いている。
 ポンプとダンプの問題がどう決着していくかはわからない。
 だが世の中には経路の予測は難しくても結論の予測はしやすいものもある。
 たとえば不整地の坂でボールを転がすとどのような経路をたどって下に落ちていくか予想することは難しいが、下に落ちるということは容易に予想できる。
 アナリストの中には今年のS&P500は年末には4,000ポイントに到達すると見る人がいる。S&P500は現在3,787ポイントなので5.6%の上昇予想でそれ程背伸びした予想ではないだろう。
 私も妥当な予想ではないか?と思うが、どのような経路をたどって着地点に向かうのかは予想がつかない。デイトレーダーやヘッジファンドの動きはニュースとしては興味があるが、長期投資家には一喜一憂するほどのものではないだろう。
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Xmindでライフプランニングノートを作る⑪ 倫理遺言の作成

2021年01月28日 | ライフプランニングファイル
 「倫理遺言」というのはEthical willの直訳だが、簡単にいうと自分が死んだあと「家族や友人に伝えたいこと」である。
 民法で遺言書というと遺産の受取人やその受取割合を指定した書類で定められた形式を満たしていないと法的には有効とみなされない。一方倫理遺言は財産以外のことで伝えたいことを書き残すものであり、法的な要件もないし遺族に対する拘束力もない。
 内容としては「感謝の気持ちなど伝えたいこと」「ファミリーヒストリーに関する情報」「やって欲しいこと」などである。「やって欲しいこと」の中には遺骨をどこそこに埋葬してくれなどという希望も含まれる。
 以前ネパールの奥地にトレッキングに行ったとき、亡くなった先輩が息子さんに「遺骨の一部をヒマラヤの氷河の下部に散骨して欲しい」という希望を残し、その息子さんと同行して散骨したことがある。偶々元気な息子さんで標高4千メートルの高所まで登ることができたが、余り難度の高い要求を残して残された家族に負担をかけるのは好ましくないだろう。
 最近読んだ米紙では「コロナウイルスで突然死をすることが増えているので倫理遺言をしておく方が良い」と書いている。これは色々な国からの移民で成り立っているアメリカでは自分のルーツを大切にする傾向が強いので、ファミリーヒストリーを子や孫に伝えるのが年寄りの役割と考えられているからだ。
 昔の日本では檀家寺に行けば先祖を辿ることができたが、現在では檀家寺とのつながりも薄くなり、日本でも誰かが伝えないとファミリーヒストリーが分からなくなる可能性が高い。
 ところでなぜファミリーヒストリーを気にするか?というと、我々は意識するかしないかは別として2つの命を生きていることを本源的に知っているからだと私は思う。
 2つの命というのは「個体としての自分の命」と「遺伝子というバトンをつなぐリレー走者としての命」である。生命が誕生してから途切れることなく、遺伝子はつながっている。イギリスの生物学者リチャード・ドーキンスは「利己的な遺伝子」という言葉で、我々は遺伝子を将来につないでいく乗り物であると述べた。自分の子孫を大切にしようという気持ちは持続可能な経済と社会の発展を進める上で重要なことだ。
 だが改めてまとまった文章で倫理遺言を書くことには抵抗のある人も多いのではないか?と思う。「自伝」や「自分史」を書いている人であればそれが倫理遺言になるし、日記や子どもたちとのメールのやり取りなども一種の倫理遺言であり、それらのことを行っている人はわざわざ書く必要はないと思う。
 しかしながらそれらの書き物を残していない人は何等かの書き物を残す方が良いのではないか?と私は考えている。
 そして一番簡単な方法は、これまで撮り溜めてきた写真をクラウド上に整理して家族で共有するのが良いのではないか?と私は考えている。
 写真にコメントを加えていくことで、比較的手軽に写真版ファミリーヒストリーを作ることができるだろう。そして自分たちの命が自分だけのものではなく、将来にバトンを渡すリレー走者の命でもあることを伝えることができると世界は良い方に向かうのではないだろうか?
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米国株急落、大きな原因は個人投資家の過剰な投機的取引

2021年01月28日 | 投資
 昨日(1月27日)の米国株はダウが633.87ポイント2.1%、S&P500が98.85ポイント2.6%下落と大幅に下落した。
 下落の要因としては、コロナウイルスの変異種出現に対する懸念が高まる中、ワクチンの供給に遅れがでていることに対する懸念が高まったことやボーイングが1190億ドルの純損失を発表したことが挙げられる。
 だがこの日の一番の懸念は、ゲームストップやAMCエンターテイメントなどヘッジファンドが空売りを仕掛けていた銘柄に、空売りの絞め殺しを狙った個人投資家が買いを仕掛け、ヘッジファンドは高値で株を買い戻すという敗北に追い込まれたことに原因があるとCNBCなどは報じていた。
 ゲームストップの妥当な株価水準についてアナリストは13.44ドルという評価を下しているが昨日347.51ドルに達した。これは妥当な株価水準の25倍である。同社株は過去1年間で1,700%も上昇した。これでは空売りをかけるヘッジファンドに理があると思われたが、ヘッジファンドはSNSで同社株の買いを煽る個人投資家に負けてしまった
 市場の懸念は「経済合理性を無視した個人投資家の動きが市場をかく乱すること」と「空売り失敗で損失を出したヘッジファンドが損失埋め合わせのため保有株を売却することで相場が下落する」ことにあった。
 コロナウイルス対策で自宅籠りが増え、自宅籠りはデイトレーダー等株式市場への参加者を増やし、その新たな投資家が株価を新たな高みに押し上げてきた。
 だが一部の個人投資家の行き過ぎた動きが市場のかく乱要因になり始めたのだ。
 相場には何があるかわからないものである。
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