金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

残価設定リースで車検代が出た

2014年12月30日 | パーソナルファイナンス

今月マイカー(ワーゲンゴルフ)の第1回目の車検を受けた。車検期日は来月だが、早く持ち込むと色々サービスがあるので、1か月前に持ち込んだ次第。

車検代は代行料込の諸費用が52,580円でスタッドレスタイヤへの組換えを含む整備代が11万円強。値段が張ったのはバッテリーの交換で約3万円だった。余り乗っていないのにバッテリーが劣化するのか?と疑問に思い質問すると、バッテリーは使わない方が劣化するという回答。ある仕組みで計算上車検代位は軽くでているので、あっさり交換することにした。

その仕組みというのは、新車を購入した時にディーラーが金利0.9%で残価設定リースを組んでくれたので、残過分を運用してたらその運用益で車検代が出たという話である。

もう少し具体的に説明しよう。私のポートフォリオの中核になっているのが、セゾン・バンガード・グローバルバランスファンドで、車を購入した時の基準価格が7,327円だった。残価100万円のリース(3年後に100万円を現金で支払うか、車をディーラーに返却するかを選択できる仕組み)だったので、その100万円でバランスファンドを購入したとすると、136万4千口数の投信を購入することができた。

それを車検日の基準価格で換金すると136.4万口×13,420円で183万円で運用益を83万円稼ぐことができた計算になる。

「計算になる」という意味は実際にはそのようなオペレーションを行っておらず、現時点における含み益に留まっているという意味だ。またお金に色を着けている訳ではないので、実際に100万円丸々運用したと仮定するのも現実的ではない。実際にリスク運用している比率は5割程度なので、40万円程度が含み益と考えるべきなのだろう。

また偶々この3年間は相場付がfavorだったので、望外の利益が出たが、当然運用損がでる可能性もあった。よって何時の場合でも「残価設定リース」を使った方が良い、などというつもりはないが、ディーラーが提供する金利が相当低い場合は、検討の価値はあると思う。

ところで最近友達や後輩の話を聞くと、車を手放したという人が多い。実際私も年間5千km位しか乗っていないので、経済的には車の所有を止めて、必要な時にレンタカーを借りるか極力公共交通機関+タクシーで対応する方が得なことは間違いないだろう。

それでも敢て車を持っている理由は何か?と考えると、やはり時々のロングドライブが楽しいからだ、ということになる。ちょっとした運用益にspoilされて、車を持ち続けるという悪習慣から抜け出せないかもしれない。

 

 

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シーズン最初の八方は天気最高!

2014年12月30日 | 

12月27日(土曜日)-29日(月曜日)二泊三日で白馬八方スキー場に元の会社の連中と初滑りに出かけた。27日は午前7時にJR東所沢駅を車で出発。渋滞がなく、11時半頃にはスキー場下の民宿ニポポに到着。この日は天気が良くかなり滑ることができた。

日曜日の天気は最高。スキー場の最高点から白馬三山、鹿島槍ヶ岳、五竜岳が目の前に迫っていた。

北尾根を降ると八方尾根に隠れていた不帰ノ険がばっちり見えた。

風のない最高のスキー日和。久しぶりに滑った黒菱の急斜面もコブが少なくあっさり滑ってしまった。

兎平で仲間の滑りを撮影した

 最終日の月曜日は小雪がちらつく。前夜降った雪が30㎝ほど積り、新雪を滑るには最高の状態だった。特に北斜面の北尾根は雪が軽くて最高!

 ファットスキーを履いた連中が新雪の中を「浮遊」していくのを見ると楽しそうだ。今シーズンの終わりにはファットスキーを試し履きして、楽しければ来シーズンまでには一本買おうかな?などと考えている。

 

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【書評】「ブレない生き方」~菊池寛に学ぶ

2014年12月30日 | 本と雑誌

先日近くの図書館で齋藤 孝著「ブレない生き方」(光文社 知恵の森文庫)を借りて一気に読んだ。この本は伊達政宗他12名の歴史上の偉人の「ブレない生き方」を紹介したものだ。紹介されている12名の生涯については大体分っているので、簡単に読める本だ。12名の中には、「とても真似はできない」「この年になって今更」と思う人も多い。またそもそも総ての人の良いところを学ぼう、などと考えてしまうとそれこそブレまくりになる可能性がある。この手の本は自分が一番共鳴するところを参考にすれば良い、と私は考えている。

私が一番共感したのは「菊池寛」だった。作家であるとともに、文芸春秋を創刊した実業家。芥川賞・直木賞を設定して新進作家をサポートしたことで有名な人物だ。なぜ私が一番共感したか?というと菊池寛が実践したことは「努力すれば我々凡人にも可能」なことであり、「日常生活に具体的に役立つ」と思われるからだ。

これに較べて凄い人物でも自分がその立場に立つ可能性がない人物の話からは学ぶところが少ない。

菊池寛の凄いところは、「単純かつ冷静に自己を客観視する」力があることだ。菊池寛は一高時代からの親友だった芥川が華々しく文壇デビューしてもまったく焦らない。『芥川や久米(正雄)が文壇に出たからと云って、自分にはそうあせる気持ちはなかった。自分は、元来自分の天分を自信していなかったし、今に見ろと云う気持ちは少しもなかった』(菊池寛 「半自叙伝」)

齋藤隆はこう述べている。「文学者の多くは、自分の芸術のことが第一だ。・・・お金は二の次で、自分のすべてをそこに捧げた。のめり込むあまりバランスを崩し、芥川龍之介や太宰治のように、自殺を選んでしまう作家も少なくなかった。個人的欲求に正直に生きるということは、こうした危険をもはらんでいるのだ。・・・・菊池寛は『社会』にしっかり軸足を置いた稀有な作家であった。言うなれば、俗世間という荒海を平然と泳ぎ切った人物であった。彼ほど精神的に安定した作家はいない。」

では菊池寛の精神的な安定や実社会における成功の秘訣は何だったのか?齋藤隆は「彼の成功は判断力の速さが支えていた」という。そしてその判断の速さは「イエス・ノー」の基準がはっきりしていたことによる。

『男はイエス・ノーがはっきり云えないヤツはダメだよ。諾否がはっきり云えないヤツは世の中に出ても決して成功するものじゃない』(「菊池寛の仕事」ネスコ)

菊池寛はエッセイ「私の日常道徳」で十三箇条からなる自分の判断基準を公開している(そうだ)~まだ読んでいないので是非読んでみたい。

『私は生活費以外の金は誰にも貸さないことにしている。生活費なら貸す。・・・この人のためにはこの位出しても惜しくはないと思う金額しか貸さない。貸した以上、払ってもらうことは考えたことはない。』などと具体的で事細かだ。

齋藤隆は「私たちも菊池寛に倣うなら、基準作りをするといい。コミュニケーションルールをノートに書き出してみるのだ」と提案する。そして齋藤自身過去に自分が書き出したルールの一部を公開している。

曰く「一、ドタキャンする奴とは付き合うな。ドタキャンは何度でも繰り返される。」「一、割り勘の時、端数は自分で払うべし。」「一、一度目のお願い事は流せ。再度頼んで来たら引き受けるべし」

コミュニケーションルールを書き出しているかどうかは別として、我々は自分なりに幾つかのルールを持っている。例えば私は「どうせ引き受けるなら、四の五の言わずにモノゴトは引き受ける。しかし嫌なことは入り口できっぱりと断る」ことを一つのルールにしている。

このようなルールを「書き出し、見直し、整理する」ことで判断スピードはあがり、行動に安定感が出るという齋藤隆の示唆には共感するところが大きい。

菊池寛には到底なれなくても、彼が実践したことは真似ることが可能だ。それによりブレない、いやブレの少ない人生を送ることができるならば、彼の生き方は12人の偉人の中で一番参考になったと言って良いだろう。

 

 

 

 

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山の写真共有はフォトチャンネルが便利だ

2014年12月26日 | デジタル・インターネット

毎年年の瀬には、山の会の仲間とその年に登った写真を整理している。山岳風景など人物の顔が入らない写真はブログで公開しているので、山仲間もブログで見ていると思うが、顔の写った写真を公開する訳にはいかない。

gooに引っ越しする前は、OCNの「ブログ人」で会員限定ブログを立ち上げていたが、gooでは複数のブログを持つことができないので、別の方法で写真サイトを保護することにした。

gooでは「カテゴリー」単位でパスワードを設定することができるので、「山の会」というカテゴリーを作成し、そのカテゴリーの「公開設定」を「パスワード設定」とした(default設定は「公開」)。

ブログを開くとこのカテゴリーの記事は、トップページには表示されず、カテゴリーをクリックするとアクセスすることができるが、ここでパスワードを求められる。

次に「フォトチャンネル作成」だ。これはパソコンの中にある100枚までの写真を一度にアップロードすることができるので、アルバムの作成は楽だ。ただし今回は初めてだったので、写真の並べ替えに少し手間取った。写真のタイトル作成時に工夫がいるところだろう。

★   ★   ★

OCNからgooへの移行には多少手間がかかったし、ブログへのアクセス数が減るという問題もあった。

しかし画像をブログに取り込む機能についてはgooの方が圧倒的に優れていると思う。

数年前には年間に撮影した写真をDVDに焼いて会員に配ったこともあるが、もはやそのようなことはしないだろう。

趣味の世界もクラウドコンピューティングの恩恵を受けているのだ。

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相続学講座(2)相続対策の王道は「生前贈与」

2014年12月26日 | パーソナルファイナンス

来年1月から相続税が改正され、これまで納税義務がなかった人も納税が必要になるケースが増える。例えば遺産額(課税価格の合計額)が6,000万円で相続人が配偶者と子ども1人の場合、これまでは基礎控除額は「5,000万円+1,000万円×法定相続人の数」で7,000万円だから相続税は課税されなかった。しかし税制改正後の基礎控除額は「3,000万円+600万円×法定相続人の数」で、4,200万円になる。従って課税対象額は1,800万円だ。これを法定相続分であん分して税率をかけたものの合計が相続税の総額になる。このケースだと配偶者の相続税が90万円、子の相続税が90万円になるが、「配偶者の税額軽減の特例」により、配偶者には相続税はかからない。だから相続税の額は90万円になる。

相続税の簡易な計算については、国税庁がタックスアンサーで数字を入れると答えがでるページを提供しているので、計算が面倒だ、という人には便利だ。 

土地の評価額の高い都市部の戸建て住宅に住む人の場合、ある程度の金融資産があり、相続人が少ないと今後、相続税を払うことになることが多いと考えられる。だから一般市民の相続に対する関心が高まり、そこにビジネスチャンスを見いだす金融機関や不動産会社などが大きなキャンペーンを張っている。

例えば昨日(12月25日)の読売新聞には三井住友信託銀行が4面を使って大きな広告を出していた。

その中の今からはじめる「相続対策」を見ると、「生前贈与を活用する」「不動産を活用する」「生命保険を活用する」が3本の柱として挙げられている。

だがここで考えなければいけない問題は「相続対策」と「相続税対策」は違う!という点だ。たとえば不動産は金融資産よりも相続税の評価額が低いので、相続税の課税価格を下げるという効果はあり、一般に相続「税」対策としては有効だと考えられる。しかし不動産の問題は「分割しにくい」「管理の手間がかかる」「今後の賃貸市場の動向によってはお荷物になる」という問題がある。

一般に被相続人は不動産を残したがるが、貰う側つまり相続人からすると、不動産より現金が欲しいという希望が今は多くなっている。

また前回のブログ(相続学講座(1))で書いたが、まとまったお金は相続人が資金を必要とする時に渡してあげるのが「生き金」というものだろう。

幾らお金を貯めたところで、あの世まで持って行けるものではない。残す子や孫が安心して暮らせるように、教育資金や結婚資金などを援助してあげる方が、生きたお金の使い道というものだと私は考えている。

そういう意味でこれからの日本では「税負担を軽くしながら生前贈与を考える」ことが私は相続対策の王道ではないか?と考えているのである。

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