金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

ガーラで不明の外国人ボーダー、無事でよかった

2011年01月31日 | スポーツ

今朝の朝刊にガーラ湯沢で外国人ボーダーが行方不明になったという記事が出ていたので気になっていた。

先程ブルンバーグを見ていたら、一時行方不明になっていたANZ銀行東京支店の最高責任者ベル・ロバートさんは、下山コースから50m程離れた沢筋で今日(31日)無事発見されたというニュースが流れていた。

金融専門のブルンバーグにボーダー救出のニュースが流れたのは、遭難者が銀行のCEOだったからだろう。

スキー場からゴンドラ下の駅までを結ぶ下山滑走コースは今年できたばかりのコースで僕は10日前に滑ったばかりである。コースに難しいところはないが、コースを外すと迷う可能性はある。あるいは吹雪で視界が悪い時、カーブが分からずコース外に飛び出す可能性もなくはない。

数年前八方尾根に行った時、オーストラリア人のボーダーが積極果敢にオフピステ(スキー場外の斜面)に飛び出していくことを見たことがある。実際飲み屋で一緒になった青年はルートを外れたところに下山し、ホテルまで戻るのに苦労したと話していた。新雪を果敢に滑る彼等は装備面もちゃんとしていて、雪崩救出用にスコップ・ゾンテなどを携行していた。

だが新雪の中でルートを外して登り返すことになると、ボーダーはお手上げだ(スキーでもシールがないと大変だが、階段登行などでまだしも対応できる)。

ベル・ロバートさんがオフピステを滑って一時遭難したかコース上で迷ったかは不明。とにかく無事で良かった。

世の中には色々楽しいことがあるが、新雪を滑るほど楽しいことは少ない(といっても胸のすく滑りをするのは簡単ではないが)。ただし雪崩と道迷いにはご用心。

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若年層の急拡大が中東政情不安の主要因

2011年01月31日 | 国際・政治

チュニジアの政変は26歳の男子の焼身自殺から始まった。17歳で学校をやめ弟妹のために路上で果物売りをしていたBouazizi青年はある朝婦人警官に婦人警官から(恐らく)不法出店のかどで袖の下を求められ商品を押収された。彼は「泥棒になるべきか、死すべきか」と県庁の門の前で抗議の焼身自殺を図った(死んだのは数日後)。

フォーリン・ポリシー紙は「アラブ世界の若い軍隊」The Arab world's youth armyという題で、職に就けないアラブの若者が急増し、それが政情不安の大きな原因になっていると論じる。その冒頭に出ていたのがBouazizi青年の話。アラブの世界で職を得るには、wastaと呼ばれる「コネ」とお金が必要だ。コネがない人間は就職する機会がない。

フォーリン・ポリシー紙は米国のNPO団体Population Action Internationalのある研究内容を紹介しているが、それによると1970年から1999年の世界の騒動・紛争の80%は30歳以下の人間が6割以上を占める国で起きている。

若者と騒動の相関関係が高いことは、わが国の歴史を見ても安保闘争や学生運動が盛んだった頃のことを思い起こせば納得がいく。

そこで昨今紛争が起きたり政情不安が予想される国の年齢構成を調べてみた。ただし30歳以下の人口比率を調べるのが面倒だったので、CIAのワールドファクトブックから平均年齢と「0-14歳」「14-64歳」「65歳以上」の割合を引出してみた。合わせて、失業率、インフレ率、貧富格差(GINI指数)が騒動と関係するかどうか調べてみた。

ことの始まりのチュニジアの中位年齢は29.7歳で「0-14」が22.7%、「15-64」が70.1%を占める。30歳以下の割合が6割以上と推測される。失業率は14%だがインフレ率は4.5%とそれ程高くはない。ジニ指数は40、日本の38よりは高いが米国の45よりは低い。

次にエジプト。中位年齢24歳、「0-14」が33%を占める若い国だ。失業率は9.7%で米国並み。インフレ率は12.8%と高いがジニ指数は34.4%と日本より低い。アルジェリアの中位年齢は27.1歳で「0-14」が25.4%とここも若い国だ。失業率は9.9%でインフレは5%、ジニ指数は35.3だが、貧困層が23%いる。

リビアも若い国で中位年齢は24.2歳で「0-14」が33%を締める。失業率は30%とかなり高いがインフレ率は3%だ。

ところで独裁政権下で起きている騒動の波は中国にも押し寄せる可能性はあるのだろうか?

中国の中位年齢は35.2歳で「0-14」は19.8%。中国では30歳以下が6割を超えた時代は過ぎ去った。中国の公表失業率は4.3%、インフレ率は5%だ。ただしこれらの数字に信憑性がないことは多くの人が承知している。中国の失業率は都市部の定住者を集計したもので、出稼ぎ労働者を加えると倍になり、農村部の失業者まで加えると計算不能というのが実情だ。またインフレ率は実際には10%近いという説もある。これらの数字から類推すると、ジニ指数が41.5で貧困率が2.8%というのをどこまで信じて良いか疑問は残る。多くのリスク要因をかかえる中国だが「人口構成」から見る限り、騒動リスクは少ないと判断できそうだ。

因みに日本の中位年齢は46.5歳で「0-14」の比率は13.5%で、人口構成上は世界で一番騒動リスクが少ない国といえるだろう。

だがその日本の高度成長を牽引した大きな要因は、戦後生まれの団塊の世代である。団塊の世代が80年代の消費ブームや住宅建設ブーム、さらには土地バブルを牽引した。若年層の拡大が経済の拡大と歩調を合わせることができる場合は若者は繁栄の前提条件になる。しかし労働市場に流入する若者が職を得ることができないない場合、騒動のリスク要因となる。

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米国の景気回復はどれ位本物か?

2011年01月31日 | 社会・経済

昨日終わった世界経済フォーラムで、世銀特別顧問の朱民氏が世界経済成長3レーン説を述べたことはこのブログでも紹介した。3レーン説とは新興国の成長率6%、米国3%、ユーロ圏2%というものだ。

米国のGDP成長率については先週経済分析局が、第4四半期速報値を年率換算3.2%と発表している。この成長率はリセッション前の水準を回復したもので、エコノミスト誌は重要な心理的ラインを超えたと述べている。

3.2%という速報値はエコノミスト達が予想した3.5%よりは低いが、今後上方修正される見込みが高い。

経済成長を牽引したのは個人消費で、3.2%の経済成長の内、3.02%が個人消費による押し上げだった。第4四半期には輸出も経済成長に貢献したが、連邦政府等の公的支出はマイナスに作用。

消費者の景況感も改善している。Gallupが発表しているEconomic Confidence Indexによると1月25日時点の指数は-21で12月の-28から大幅に改善している。月末までこのペースが続けば、Gallupが2008年1月に調査を開始して以来一番良い指数となる。

景況感の改善を牽引しているのは、所得上位層(Gallupの定義では年収9万ドル以上)で、1月の景況感は-7で、12月の-18から大幅に改善している。

この景気回復は持続するだろうか?

エコノミスト誌はリセッション以来、消費と投資が大幅に抑制されてきたので、持続的なリバウンドは驚くに値しないだろうと述べている。

景気拡大が持続するかどうかは、消費が雇用に結びついていくかどうかにかかっている。Gallupの信頼指数は足元の景況感と先行見通しで構成されているが、先行見通しについて、所得上位層では見通しが大きく改善していて、「先行が悪くなる」と考える人は45%(12月は54%で昨年2月は56%)だった。

一方所得下位層は、56%の人が「先行は悪くなる」と考えている。この数字は12月の60%よりは改善しているが昨年2月の57%に較べるとほとんど変化はない。この1年間で所得上位層と下位層の先行き見通しに大きな差が出てきたことが分かる。

この数字を見ながら私は米国の景気回復に対する楽観度合いを高めている。お金を使える人がお金を使って景気を良くしていくのが米国の社会だからだ。そして少しづつ雇用が改善していくだろう。ただし失業率がリセッション前の水準まで戻るとは考え難い。大きなパラダイムシフトが起きたと思われるからだ。

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ソニーNEXのバッテリーは寒さでも平気

2011年01月31日 | デジタル・インターネット

ブロガーの45Sさんから「ソニーのミラーレス一眼NEXは滝子山の寒さでも消耗が早くありませんでしたか?」という主旨のご質問を頂いた。45SさんのブログはOCNが運営する中高年向けサイトbriller(ブリエ)で人気NO1を続けている。http://45gs.blog.ocn.ne.jp/

私がNEXを購入したきっかけも、45Sさんがブログでこのカメラをほめていたから。

さてそのNEXのバッテリーが寒い冬の山でも十分持つか?ということだが、滝子山(1620m)では何の問題もなかった。朝の甲州街道の気温はちょうど零度だったので、山中の気温はマイナス2,3度だったと思う。(気温は高度100mで0.6度低下するが、日中は気温が上がったので)

ところで電池の消耗が激しかったのが、スマートフォン(ソニーエリクソンのXperia)。マイトレックというGPSロガーソフトを起動していたので、消耗が激しいことは覚悟していたが、前夜100%充電していたのに、正午に頂上についた時は、充電警告がでていた。一回だけの経験で判断するのは危険だが、スマートフォンの電池は寒さにかなり弱い可能性がある・・・と感じだ。

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滝子山でNEX単焦点レンズを使った

2011年01月29日 | 

1月最後の土曜日29日に会社の山仲間と中央線笹子の滝子山(1,620m)に登りに行った。今回は地図に「上級者向き」と書いてある寂ショウ尾根を登ることにしたので、荷物の軽量化を図りカメラはソニーのNEXの単焦点レンズとした。

9時1分に笹子駅到着した3名は冷え冷えとした甲州街道を東に戻り15分程歩いた吉久保入り口から北上した。「滝子山」の標識が多いので迷うことはないだろう。ただしこの標識は大鹿峠から滝子山に登る一般ルートを示しているので要注意だ。

Dsc00004

中央自動車道を越えたところで滝子山の写真を撮る。今日登る寂ショウ尾根は右手から中央に伸びている。9時40分廃屋となっている「寂ショウ苑」という建物の横から大鹿峠に向かう道と別れて寂ショウ尾根に向かう。取り付き点の標高は大体600mで山頂まで1,000mの直登である。25分程疎林の中を急登すると林道を横切った。寂ショウ尾根の傾斜はこの辺から強くなってくる。

11時20分最初の岩場に到着。

Dsc00008

E16mmF2.8という35mm版換算焦点距離24mmの広角単焦点レンズで撮ると岩場の傾斜が緩く写るが実際はもう少し傾斜がある。ただし地図にある「岩場あり道不明瞭上級者向け」という注意書きほどのことはないだろう。

Dsc00010

12時33分滝子山(1620m)頂上到着。南に眼をやると三つ峠山はよく見えたがその向こうの富士山は雲の中だ。山頂標識の右手の山が三つ峠山だ。

Dsc00015

北に眼をやると雁ヶ腹摺山(写真右)と黒岳(左)が見える。雁ヶ腹摺山は五百円札に描かれた富士山の撮影地として有名なところだ。

Dsc00011

午後1時2分頂上を辞して桧平経由で初狩駅を目指す。南斜面の下りは明るく気持ちが良い。時々落ち葉の堆積に足をとられるのもご愛嬌だ。

Dsc00017

2時10分このルートの最初(登る方から見ると最後)の水場到着。水滴が凍って大きな氷柱を作っていた。

Dsc00022

午後3時10分国道20号線初狩駅入り口到着。このまま駅に向かっても良かったのだが、地図を見ると大月方面へ10分程先に「日の出鉱泉」という温泉マークがあったので汗を流しに向かった。ところが建物の入り口には鍵がかかっていて応答なし。休業または操業停止の模様だ。慌てて初狩駅に駆け戻り3時41分の高尾行に乗ることができた。今回の滝子山登山は登り3時間半、下り2時間休憩30分だった。

この週末は寒さが一段と厳しくなっているが山を歩いている限り寒さで閉口することはなかった。いつも日本橋・神田界隈では昼飯を食いに出るにも寒い寒いといっているのだから、我ながら身勝手なものである。

ところでソニーNEX5の単焦点レンズ、それなりに山で使えたと思う。単焦点レンズを使う時には「デジタルズーム機能」がついている(操作は「メニュー」から「カメラ」を選択し「プレシジョンデジタルズーム」を選択すると10倍までズーム撮影が可能)。

山では私は「おまかせオート」モードを使うことが多い。このモードは暗いところではISO感度を自動的に上げるなどの対応を総てカメラがやってくれるという便利な機能だ。スナップ的に使うには便利なモードである。

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