金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

ラン学事始(1)

2006年09月30日 | デジタル・インターネット

この前NTT東日本の光ケーブルを導入した時無線LANを設置した。これはついつい面倒なので近所の電気屋さんに頼んで無線ルータの手配から接続までお願いした。無線ルータが設置されると今度はパソコンを一台増やしたくなった。我が家は娘二人を含め全員パソコンを使うが今まで一台のパソコンで大して取り合いになることもなく済んできたのが不思議であった。また今主に私が使っているパソコンはデジカメの画像処理ソフト等が入っているので何かと動きが遅い。そこでインターネットをもっぱらにするラップトップ型パソコンが欲しくなっていた。ということで何かと物入りな時分ではあるが一台ラップトップ型を購入することにした。

どうも私は物の購入について計画的でないところがあり、今回のパソコンも場当たり的である。「ホームページを見たり、ブログやメールを書く程度だからまぁ、安けりゃ良いや」という位の考えで花小金井のPCデポに出向いた。一時私はPCデポの店員の方のレベルや接客態度が不満でこの店を敬遠していたのだが、最近は少し良くなった様なので小物を買いに行くことはある。何と言っても自宅から近いので便利なのだ。

さてPCデポでは安いものでは5万円程度のラップトップを売っている。ただしこれは光ファイバーとプロバイダーへの加入が条件だ。その必要はないので「他に安いのはないか?」と聞くとソーテックの展示品を出してくれた。型番はWA335、システムメモリー512MB、ハードディスク40GB、CPUは1.60Ghzである。などと書くと如何にもパソコンのハードに詳しいと思われるかもしれないが、実のところ私は詳しくもないしそれ程興味もない。15年位パソコンを使っていてもそんなものである。車は30年乗っているがその性能についてはほとんど関心がない。つまりメカ的なことに関心が低いのだろう。

さてこのパソコンのお値段は79,700円。ソーテックのパソコン特にデスクトップは一時初期不良が目立ったと聞くが最近は良くなっていると信じて買うことにした。性能は気がかりだが、重要なデータや写真は今使っている富士通のデスクトップや外付けハードディスクに保存しているので良しとした。

さてこのパソコンは無線ランアダプタを内蔵していないので、PCカード型の無線ランカードを買う。これはBuffaloのWLl3-CB-G54Lというのを2,970円で買った。これでハードの準備は終わった。

実際のラン接続についてはラン学事始(2)で書くことにして今日はもう寝よう。新しいことが疲れる年になってきた。

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ムーバスで吉祥寺へ

2006年09月30日 | まち歩き

ワイフは朝からアルバイトなので、吉祥寺までブラブラと出かけることにした。昨日カメラのキムラで買ったズイコーデジタル 14-54mm f2.8-3.5というちょっと贅沢なレンズを試しに井の頭公園辺りを歩いてみようと思った。そのためには車を吉祥寺の駅周辺の駐車場に入れて高い料金を払うより、少し手前のムーパークに駐車して、そこからムーバスに乗ることにする。

まず井の頭自然公園で動物の写真などを撮ってみる。

Araiguma

まずアナグマだ。とにかく太っているのにびっくりする。そういえばこの周りにはタヌキや狐もいるが皆太めである。動物園の小さな檻の中では動物達もメタボリック症候群になっている様だ。

次にリスを放し飼いにしている広い檻に入る。ここは人間も檻の中に入るのだ。リスはアライグマやタヌキと違い、走りまわることが出来るのでさすがにスマートさを保っていた。

この写真は14-54mmとテレコンバータを使って撮った写真をトリミングしたものだ。本来はもっと倍率のある望遠レンズを使うべきところだが、テレコンとの組み合わせで銀塩カメラ換算120mm強の望遠レンズにはなっている。

Risu2_1

14-54mmはカメラとセットで売られている普及品ではなく、非常に明るいレンズである。新品はネット販売でも大体5万円代半ばであるが、キムラで中古品を買ったので3万円強で済んだ。

通りを渡り池の方に向かうところで木の幹一杯にきのこが生えているのを見た。

Kozarukosikake

片足を上げているカリガネが面白くて撮ってみた。

Karigane_1

最後に噴水をシャッター速度を変えて撮ってみた。最初の写真がシャッター速度2000分の1で次が8分の1だ。

Hunnsui2000

Hunnsui8

滝や波など水の美しい姿を写真にとらえるためには、時々この様な人造物で練習しておくことも必要だろう。

こんなことをして2時間程遊び伊勢丹の地下で赤ワインを二本買い、3時間無料の駐車券を貰った。伊勢丹のお酒売り場の女性がとっても感じが良かったので、一寸見栄を張り少し高いワインを買ってしまたのだ。ということでムーパークの駐車料金は無料になったのである。

ところでズイコーの14-54mmだがこれは明るくて、色の出方がきれいなので中々のものだと思う。昨今新しいデジタル一眼レフがどんどん出てくるが、良い写真を撮るにはカメラ本体だけではなく、良いレンズも必要なのだ。もっともそれより腕でしょうなんていわれると元も子もないが。

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エコノミスト誌、安倍政権を指南

2006年09月29日 | 政治

安倍政権が発足してから日本の株価は上昇している。もっともこれは米国の株式相場が原油価格下落等を好感して、史上最高値を更新する勢いで上昇しているお陰である。とはいえ幸運も政治家の重要な条件であろう。

さてエコノミスト誌は28日付で安倍政権に対する指南を行なっている。外国の雑誌が指南を行なうという言い方も変だか、予想とか注文というよりは指南という方がふさわしい内容だ。ところで安倍さんが直接この記事を読むことはまずないだろう。一つは首相は忙しい。次に仮に時間があったとしても、彼の英語力では短時間で理解することはできないだろう。

首相の英語力ということでは、昔アメリカにいた時宮沢元首相と親しかったという米人弁護士と食事をする機会があった。「宮沢さん程英語が達者ならもっと早く首相になってもよかったろうにね?」と私が切り出すと彼は「いや、宮沢さんが英語を話すことができなければ彼はもっと早く首相になることができた」と答えた。安倍さんが若くして首相になったことは彼がそれ程外国語通でないことの証左でもあろう。

因みにアンブローズ・ビアスの「悪魔の辞典」の「外国語通」の説明をみると「自国語以外の諸外国語には造詣が深いものの、自国語にはあまり通じていない奴」とあった。因みにその前の「外交」の説明をみると「祖国のために偽りを言う愛国的な技術」とあった。

さてその「外交」に関するエコノミスト誌の安倍政権に関する指南である。エコノミスト誌は安倍政権が来年夏の参院選に向けて、国民の眼を国内問題からそらすため、中国・韓国不必要に挑発的を行なう可能性があるかもしれないと指摘しながらも、メインシナリオは中韓との外交関係が好転する可能性が高いとする。そしてそのためにも靖国神社に参拝するなと注文をつけるのである。

経済問題についてエコノミスト誌が述べるところは次の点だ。

  • 過去4年間経済成長が続いてきたが、幸運が永遠に続くと言うことは不可能だ。日本は成長のために一層強い基盤が必要である。大きな経済構造の変革があったが、製造業の一部やより多くはサービス業で再構築されていないセクターがある。
  • 外国の資本が反映と雇用の創出のため必要だろう。そのために安倍首相は外国勢の日本企業買収のための投資をより容易にすることを含めて、投資風土を改善する必要がある。
  • 成長と長年続いたデフレーションの決定的な終結が国庫に新たな財源をもたらすだろう。しかし少子高齢化の進展のためこれだけでは財政赤字を削減し、国の債務を減少させるに不十分だろう。従って増税は不可避である。安倍首相は消費税引き上げの議論を熱心に押さえ込んできた。しかし来年参院選挙があるとはいえ、安倍首相はこの問題について話を始めなければならない。
  • 総ての中で一番困難なのは健康保険と社会保障のコストに取り組まねばならないことである。これは強力な医療・製薬業界に挑戦することと、支払能力のある受益者により多く負担させることを意味する。その報償は陽気で回復力に富む経済を作り出せることである。

さてエコノミスト誌の指南のとおりしようと思うと、安倍政権は増税や社会保険料の負担増を掲げながら、その不満を外交問題にそらすことなく中韓に歩み寄らなければならないことになる。問題はそれで選挙が勝てるかということだ。

小泉前首相は絶えず敵を作り出すことで、自陣営を引き締めてきた。安倍首相は誰を敵とすることで、人気を持続させるつもりだろうか?そこまではエコノミスト誌も指南していないが、恐らく構造改革に抵抗する官僚等が仮想敵国になるのだろうが、これまた手強い相手である。政権維持とは総て楽なものではないだろうが、安倍政権も誕生より持続が難しいのかもしれない。

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世界一のヘッジファンドは米国自身だった

2006年09月27日 | 金融

数日前米国のヘッジファンドが天然ガス相場で50億ドル約5,800億円の損失を出したというニュースは日本の新聞でも割と大きく報じられていた。その後米国はヘッジファンドと監督強化に乗り出すだろうといった話も聞こえてくる。ところがである。最近ウオール・ストリート・ジャーナル紙に米国の対外支払利息が対外受取利息を僅かながらも上回るようになったという記事が出て、その中でゴールドマンザックスのオニールという人が「米国自身が世界最大のヘッジファンドみたいなものだ。それは安い資金を借りて高いリターンを求めて投資している」と言っている。ではどうして支払金利が受取利息を上回る様になったのか?それは米国の短期金利が上昇しているからである。

中々面白い話なのでポイントを紹介しておこう。

  • 過去数年間アメリカ人と彼等の政府は国際金融でベストディールを享受してきた。彼等は海外から数兆ドルの借入を行ない、薄型テレビを買い、家を建て、幾つかの戦争を戦ってきたが、純債務に対する支払はほとんど変わらなかった。2005年末時点で米国の対外債務は13.6兆ドルになっているが、これは一つの家計あたり11万9千ドルの債務に相当する。一方対外債権が11.1兆ドルありネットの債務は2.5兆ドルである。
  • 米国に投資する対外債権者は、例えば中国は2001年以降で2,500億ドルの米国債を購入している様に、米国に安全性の高い投資を行ない相対的に低いリターンを得ている。一方米国は海外に直接投資を行なうことでより高いリターンを行なっている。米国商務省のデータによれば2001年以降の平均リターンは8%になっている。又モーニングスター社によれば米国の投資家は、エマージング市場の株式ファンドで平均22.3%のリターンを上げている。
  • つまり米国は債券の形で対外債務を取り入れ、株式や長期のプロジェクト投資の形で対外債権を持つ傾向があるため、米国はこの両者の利回り格差を享受してきたことになる。これが米国自体がヘッジファンドと呼ばれる理由だ。
  • ところが米国の短期金利が上昇してきたことで、このイージーマネーの時代は終わりに近づいてきた。今年の第2四半期に米国は25億ドルの対外ネット支払利息超過となった。これは過去90年間で初めてのことである。
  • 無論25億ドルの支払というものは、13兆ドルの米国経済の規模に較べると小さい。しかしエコノミスト達はこの傾向が続くことはアメリカ人が現在の生活レベルを維持するためには一層働かなければならないか、あるいは債務支払のために生活レベルを切り詰めるなければならないかということを意味するという。
  • もっともある尺度で見ると、米国の対外債務は相対的に管理可能である。例えばGDPの対比で見ると対外債務はGDPの約2割である。因みにユーロ圏の平均は15%で、英国は17%、メキシコは44%である。しかしエコノミスト達の最大の懸念は米国が早い速度で新たな対外債務を増やしていることである。その結果対対外利子支払負担が増えると経常赤字のコントロールがより難しくなり、その結果外国の債権者がより高い利子を求めるという悪循環に陥る可能性があるからだ。

以上がウオール・ストリート・ジャーナルの記事のポイントだ。米国いや世界で1,2に権威のある経済誌が自らの国民と政府に対して鳴らした警鐘である。

さてこれから米国はどうするのだろうか?景気や不動産市場の減速は、短期金利の利上げ打ち止めを示唆している。したがって米国の対外支払利子が急に拡大する可能性は低い。しかしそれと同程度以上にアメリカ人が消費を抑制する可能性も低いだろう。中々難しい問題である。

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ブラックベリーはコカインか?

2006年09月26日 | デジタル・インターネット

ブラックベリーBlackberryは日本語でキイチゴ。もっともブラックといっても赤い実を付けることも多い。ところでブラックベリーがどうして麻薬の一種のコカインと関係があるのか?というとこれは木の実ではなく、携帯端末の話なのだ。

BlackberryはカナダのRIM(Research In Motion)社が販売している携帯端末だ。この携帯端末は全世界を通じて電子メールのやり取りが簡単なので、米国、欧州、インドや中国のビジネス・エグゼクティブに愛用されている。米国では4百万人の人がブラックベリーまたは同様の携帯端末を使っている。

このBlackberryはCrackberryつまりクラック=コカインの実というあだ名を持っているのだが、何故かというと一端携帯端末を使うと中毒になることから来ている様だ。最近2,300人の世界のビジネス・エグゼクティブに調査をかけたところ、81%の人が携帯端末を使って四六時中仕事場とコンタクトをとっているということだ。たった11%の人だけが「仕事の時間だけコンタクトする」といっており、残りの人はケース・バイ・ケースの対応ということだ。

ところで世界中のビジネス・エグゼクティブといったが例外があった。それは日本である。日本にはブラックベリーを持ってきてもつながらないのだ。それで日本にいる外国企業の駐在員は本社と携帯端末を使った電子メールのやり取りができず、フラストレーションが溜まっていた。

ところが昨日(9月25日)RIM社はNTTドコモを通じて同社の携帯端末Blackberry 8707hを日本で販売すると発表した。これはFOMAのネットワークを通じて電子メールや音声でのやり取りができるというものだ。ただし当面は企業ユーザー向けの販売だけでマスユーザーをターゲットにしていないとドコモのスポークスマンは言っている。

携帯端末が日本国内でビジネスで活用されるかどうかという点についてウオール・ストリート・ジャーナルは卓見を示している。同紙は日本のビジネス社会でも電子メールはユビキタス(どこにでもあるもの)なビジネス・ツールになっているが、重要なビジネスは電子メールで決まるのではなく、対面交渉で、しかも夜遅くタバコのにおいのするレストランで行なわれるというのだ。また会社から仕事の書類を電子メールで家に転送することも簡単にできるのだが、日本人はそれをせずにグズグズ会社に残って仕事をする傾向があると言う。

もっともウオール・ストリート・ジャーナルは、アメリカ人のビジネススタイルを手放しで賞賛している訳でもない。それは既に述べたように携帯端末で四六時中仕事とつながっているため、家族との休暇が潰れたり夫婦間の争いの種になったりしていると指摘している。

多少現在に日本の企業の実態や最近の問題を踏まえてコメントしておくと、技術的には電子的媒体を使って仕事を家に持ち帰ることは簡単になっているが、多くの企業で情報漏洩防止の観点から安易な情報持ち出しを禁じている。情報漏洩に対する社会的批判の声は高くレピュテーションの失墜につながりかねない。

笑い話ではないが最近は金融機関でも「情報をなくすよりは少々のお金ならお金をなくしてくれる方が助かる」と言っている位なのだ。日本中を個人情報保護法などというある意味では少々馬鹿げた法律がのさばり、情報化時代のメリットを最大に引き出せていないのが実情なのだ。

一方アメリカには日本の様に包括的な個人情報保護法はないが、ビジネス・エグゼクティブは個人生活が犠牲になるほど、携帯端末でビジネスに縛られている。どちらに転んでもやっかいな時代になったものである。

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