金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

WHOの緊急事態宣言は買いシグナル?

2020年01月30日 | 投資

患者が急速に増えている中国のコロナウイルスに対してWHOは今日(1月30日)にも「国際的に懸念される公衆衛生に関する緊急事態」に該当するかどうか検討し、緊急事態を宣言する可能性がある。

中国政府の発表では患者数は7,700名を超え、死亡者数も170名を超えた。コロナウイルスと対比される2003年のSARSでは患者数が5千名を超えるのに6カ月かかったが今回は約1カ月で患者数は5千名を超えた。

このようなことから今回の新型ウイルスが中国経済や世界経済に与えるマイナス影響はSARS以上あるいは少なくともSARS並という見方がエコノミストの間で広がっている。

だがCNBCには「WHOの緊急事態宣言は過去の例では買いチャンス」という記事がでていた。これはSARSと2016年のジカ熱の時、WHOが緊急事態宣言を出した後株式市場が反騰したから今回も買い場になるのではないか?という見方だ。

根拠はある。それは「株は噂で売り(あるいは買い)、事実で買う(あるいは売る)」ものだからだ。それに対しWHOの緊急事態宣言は遅れる傾向がある。

つまり株価はコロナウイルスの悪影響をかなり織り込んで既に下落しているので、そこからはウイルス騒動が収束に向かうと判断し、反騰するという考え方だ。

この見方を私は条件付きで支持する。その条件というのは「米国株については」というものだ。つまり経済環境が底堅くかつ地理的にも中国から離れていて影響を受ける度合いが低い米国株についてはBuy the dipは十分起こりうるが、経済環境が悪くかつ中国経済の影響を強く受ける国の株価はまだ低迷が続くだろうと私は考えている。

具体的には米国株は押し目買いで良いが日本株は様子見が良いということだ。無論米国株の中にも値下がりする銘柄もあるだろうし、日本株の中にも値上がりする銘柄もあるだろう。ただしより確実な釣果を求めるなら魚影が濃い場所に竿を入れるにこしたことはないはずだ。

 

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コロナウイルスは絶好の買い場を提供するか?

2020年01月28日 | 投資

中国武漢発のコロナウイルス騒動で昨日(1月27日)はアジア株に続き米国株も大きく値を下げた。ダウは454ポイント(1.57%)下落。大方の銘柄は売られたが、手持ち銘柄の中ではジョンソンアンドジョンソンが0.3%上昇した。同社がウイルス特効薬の開発に貢献するのでは?という思惑が働いたのだろう。

コロナウイルスが中国の経済活動を低下させ、その影響は世界規模なので世界の株価が下落しているというのが現状だが、これは悪いことだらけなのだろうか?

仮にコロナウイルスの影響が思ったほど大きくなく、経済活動は比較的早い時期に正常化すると判断される場合は株価は反発すると私は考えている。特に米国株の場合、割高感はあるもののハイテク銘柄を中心に上昇余地は大きいと私は見ている。

実は私は今月初めの米・イランの緊張が高まる中、株価が下落することを予想して米国株の一部を売却し、キャッシュポジションを高めていた。ところが緊張は緩和に向かい株価の大きな下落にはつながらなかった。

そんな中で今回のコロナウイルス騒動が勃発した。もし米国株が大きく下落すれば押し目を買おうというのが私の目先の戦術である。だが「押し目待ちに押し目なし」という格言がありそんな買い場はこないかもしれない。

もっとも株価が下がったところが買い時なのか、それとももっと大きな下げ相場のプレリュードなのかは時が経たないと分からない。

これから予想される市場の振幅をbuy on dipのチャンスと考える人は多いのではないだろうか?もしそうであれば相場を底支えする力はかなり強そうである。

 

 

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「平穏死」の石飛先生のお話を聞いて

2020年01月28日 | ライフプランニングファイル

昨日(1月27日)日本相続学会のオープンセミナーで「人生劇場ー穏やかな幕引きをー」老人ホーム常勤医が語る平穏死のすすめ(講師 石飛幸三)、というお話を聞きました。不勉強にして知らなかったのですが石飛先生の「平穏死のすすめ」はベストセラーになり、NHKスペシャル(老衰死)にも出演され大きな反響を呼んだということです。

石飛先生のお考えは「病気は医療で治しなさい。でも老衰は自然の摂理で医療で治すことはできないから受け入れなさい。単なる延命を図るのではなく命の終わりは自然に任せて平穏な死をお迎えなさい」というものです。

この考え方は曹洞宗の開祖・道元禅師の教えとまったく同じです。53歳になった道元禅師は背中の瘍(できもの)に苦しみました。心配した大檀家の波多野義重達は道元に京都に行き名医の治療を受けることを勧めました。道元はその意見を聞き入れ永平寺を出て京都に行きましたが、薬石功を奏せず臨終を迎えます。

禅師は「病を一生懸命治そうとせず命を粗末にするのは仏の教えに背くものである。しかし人には寿命というものがある。これは私の寿命である。寿命にもかかわらず命に執着するのも仏の教えに背くものである」と弟子や檀家の人々を諭しました。

しかし命の終わりを自然に任せるというのは言うは易くして行うは難いことかもしれないと私は考えています。何故なら自然に任せる境地に至るには、人生に満足していることが必要だからです。もう十分生きたから後は自然に任せることができるのです。

この難しさを救ってくれるのが宗教です。たとえばインド人やネパール人が信じるヒンドゥ教では「人を含めてあらゆる生物は死ぬと肉体は滅びるが魂は何かに生まれ変わるので不滅である」という輪廻転生を根本教義としています。だからヒンドゥ教徒は死を必要以上に恐れません(もっともネパールで火葬場を見ると嘆き悲しむ人がいます。たとえ霊魂は不滅だとしても、親しい家族との永久の別れが悲しくない訳はありませんから)

ヒンドゥ教のような濃い宗教を信じてる人が少ない日本では自分で「命の意味」を見つけ出さないといけないので平穏な死を迎えるというのは楽なことではないのかもしれません。

因みに84歳の石飛先生は今でもスキーを楽しんでおられます。現役医師として多くの人の看取りに関わり、余暇はスキーで過ごすという充実した生活を送っておられるから平穏死という境地に到達されたのかもしれませんね。

 

 

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初めて野沢温泉スキー場、スケールに満足

2020年01月27日 | スポーツ
先週金曜日(1月24日)から日曜日にかけて野沢温泉スキー場にでかけた。「野沢温泉スキー場は信州スキーの発生の地」と言われているが、私が訪問するのは初めて。野沢は志賀高原や八方尾根に較べて遠い、というイメージを持っていた。野沢温泉スキー場に行くのに列車を使うかマイカーで行くかを検討した。所要時間はいずれも自宅から3時間半程度。ただし列車最寄り駅の北陸新幹線飯山駅には新幹線が1時間に1本場合によっては2時間に一本しか止まらないので実際の所要時間は車の方が短くなる可能性が高い。またスキー板を宅急便で送るコストを考えるとマイカーに友人一名を乗せて往復するのが相当お得だと判断した。
 なお自宅(西東京市)から野沢温泉スキー場に行くのに「関越自動車道から上信越自動車道」を通るルートと「関越自動車道で石打ICまで行きそこから津南町経由」という2つのルートがある。グーグルマップでは前者の走行時間が10分短いが距離は20㎞長い。10分程度は誤差の内、と考えて走行距離が短い津南町ルートを選択した。
このルートは本州を代表する豪雪地帯の一つを通るが、今年は超暖冬で道はカラカラに乾いていた。
 
さてスキーの話である。こちらは初日の土曜日は午後2時頃から雨になったが、それ以外は良い天気。特に昨日日曜日は快晴でゴツゴツした妙高山とその奥のまっしろな火打山、また上越の越後三山などの眺望
をスキー場の最高点毛無山山頂から楽しむことができた。
 
コースとしては標高が高い毛無山山頂から滑るやまびこコースが気持ち良かった。山頂からオフピステ(林間)を滑っているスキーヤー・ボーダーもかなりいるので我々も林間を滑ってみた。雪が多ければ隠れるブッシュが頭を出してややうるさいところもあったがそれなりに楽しむことはできた。
また下山コースとしてはスカイラインコースが長大で気持ちが良かった。
シュナイダーやその隣のユートピアAコースも滑ったがこちらは斜面が固くカリカリで横滑りを交えた降りになりあまり面白くなかった。もっともこれは私の腕不足や板の性能(エッジが鈍っていた上幅広板なのでエッジが効き難い)によるとことも大きいので「楽しい」と感じる人がいたかもしれない。
 
初めての野沢温泉スキー場はまずその規模の大きさと斜面のバリエーションの豊富さに感心した。
名物斜面のシュナイダーの難度は私のホームゲレンデ・かぐらスキー場のジャイアントを上回ると感じた。一方水無ゲレンデや湯の峰ゲレンデのように比較的空いていて手頃な傾斜の斜面もあり野沢温泉スキー場は初級者から上級者まで総てのレベルのスキーヤー・ボーダーが楽しむことができるスキー場である。

難点をあげると下山ルートに気持ちが良いルートが少なく(これは雪が少ないことが大きく影響している)リフトを乗り継がないと宿に戻れないという具合にコースレイアウトに難点があることだろう。
だがそれを割り引いても野沢温泉スキー場の変化に富んだ斜面は面白かったと思う。



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やれやれ、ようやく確定申告終わりました

2020年01月23日 | デジタル・インターネット

少し早いのですが、源泉徴収票が揃ったところで今日e-taxを利用した確定申告を行いました。確定申告を早めに行うのは早く申告すると早く税金が還付さえるからです。どうして税金が戻ってくるのか?というと医療費控除を受けることもありますが、最大の理由は報酬等の支払先が多めに源泉徴収を行っているのでそれが確定申告で戻ってくる分が大きいのです。

さてe-taxというのは年に1回しか使わないので大方のお作法は忘れているのですが、まず次の下準備を行いました。

  • 市役所の保険年金課に行き、自分と家内が昨年支払った社会保険料を教えて貰う
  • 自分と家内の源泉徴収票を集める
  • 米国年金の年間受取額を合計する
  • ブラウザを日頃使っているクロームからInternet Explore 11に替えてe-taxサイトにアクセスする。

e-taxサイトはクロームからは入れないからです。

  • 次に電子申告の利用者識別番号・暗証番号の確認

なお申告書を作成している最中に家内のマイナンバーの入力を求められました。昨年まで入力が求められたかどうか記憶が定かではないのですが、今年から必要なことは間違いありません。

これで準備はOKです。一番手間がかかるのは医療費の入力です。ただしこちらはエクセルシートをベースにした入力フォーマットから入力することができるので以前よりは楽になっています。

私事ながら昨年は私も家内の医療費の支払いが多かったことに改めてびっくりしました。クリティカルな病気ではなかったのですが、高血圧・肩や腰の痛みなどが増えていましたね。医療費の還付請求というのは、還付手続きが面倒だと感じる頃から増えるものなのかもしれませんね。

そんなことで正味2時間以上かかってようやく確定申告を終えることができました。

お金が戻ってくるというのはうれしいものです。それが先に払い過ぎている源泉徴収税が戻ってくるにしてもうれしいですね。ただし現在の日本の仕組みでは自分で汗をかかないと払い過ぎた自分のお金を取り戻すことができません。お役所から「税金の還付があります」というのは詐欺でしょう。絶対に。

でもこれから高齢化していく日本で税金面での公平さを維持するには、マイナンバーをフルに活用して医療費控除や社会保険料控除を自動的に行い納税者は税務署から送られてきた「確定申告(予定)」をチェックし、問題がなければそのまま提出するという北欧型に切り替える必要がありますね。

 

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