金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

アマゾン株、初めての2千ドル越え。AWSの記事は日本でも目立つ

2018年08月31日 | 投資

昨日(8月30日)の米国株市場は、トランプ大統領が中国からの輸入品2千億ドルに対する課税の動きを早めるとの観測から下落した。ダウは137ポイント下落。

その中で健闘したのがアマゾンで、同社株は初めて2千ドルを超えた。アマゾンの株価が伸びた理由は今週モルガンスタンレーが同社株価のターゲットを1,850ドルから2,500ドルに引き上げたことなど強気な見方が広がっていることによる。またIT株が貿易摩擦問題に強いこともプラス材料だ。

現在アマゾンの株価を押し上げている一つの要因はクラウドサービスAWSだ。AWSの利用は日本でも広がっている。注目すべきは、ソニー銀行などの銀行が勘定系にAWSを利用する動きを取り始めたことだろう。三菱UFJ銀行も昨年勘定系をクラウド化する可能性もあると述べている。

アマゾンに関するニュースはAWSに限らず、実店舗でのスマートフォン決済開始など紙面にあふれている。

これはアマゾンに関する話ではないが、交通費等の領収書の電子化に力を入れているのが米国のコンカー社(現在はSAPの子会社)だ。

コンカー社は「電子帳簿保存法」の改正を働きかけ、スマートフォンによる領収書の取り込みを可能にしたと言われている。

現金と紙ベースの商取引慣行やコンピュータシステムの自社保有の慣習が根強く残っている日本は海外のIT先端企業にとって絶好の市場だろう。

ヒタヒタと押し寄せるデジタルトランスフォーメーションの波。それに乗り遅れる企業の未来は絶望的だが、仮に波に乗ったとしてもそれだけで勝てる訳ではない。

勝てる企業をデジタルトランスオーメーションという波を起こす会社なのだろう。アマゾンの波を起こす会社の有力企業であることは間違いない。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

8月の米国消費者信頼感指数、約18年ぶりの高水準へ

2018年08月30日 | 投資

一昨日カンファレンスボードが発表した米国の消費者信頼感指数は前月の127.9から133.4に上昇。大方のエコノミストの予想を上回る好調ぶりだった。

6月、7月と低下した将来に対する信頼感指数も改善し、しばらくは消費者の財布のひもが緩むことが期待される。

特徴的なことは、前月まで低下傾向にあった自動車・住宅・洗濯機などの大型消費財への購買意欲が高まったことや高年齢層の信頼感指数が高まったことだろう。

信頼感指数が高まった背景としては、堅調な雇用市場や貿易問題に対する懸念が後退しつつあることをあげることができる。

私事ながら、8月中旬から北海道に登山旅行に出かけていたので、あまりマーケットは見ていなかった。

ただ耐久消費財購入代金の決済が近いので為替・株式相場が良さそうなところで海外バランスファンドに売り注文を入れた。

耐久消費財購入代金などというと大袈裟だが、出費が重なる時は重なるもので、ここ1,2ケ月の間に洗濯機・テレビが壊れ、急な買い替えを迫られた。またエアコンは故障前だったが、相当期間使用した代物だったので、転ばぬ先に買い替えた次第。また車も車検到来前に思い切って買い替えたので出費が集中した。

一般にこれらの消費財は裁量的消費財に分類され(例えば食料品や日常必需品は非裁量的消費財に分類される)、景気が良くなると販売が伸び、景気が悪化すると販売が鈍化すると言われている。ただし私は洗濯機・テレビ・エアコンの類はもはや非裁量的消費財だと考えている。

車に関しては私の場合は裁量的消費財であり、耐久消費財購入向けリザーブファンドの値上がりが買い替えを後押ししたことは間違いない。

つまり米国株の値上がりが車の早めの買い替えを後押ししたのである。そういう意味では米国の消費者信頼感指数と日本の消費動向にはプラスの相関関係があると考えた次第。

個人的な経験を安易に一般化するのは危険かもしれないが・・・

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

年を取るということはリスクが減るということ?

2018年08月29日 | ライフプランニングファイル

羅臼岳を歩きながら、ふと「年を取るということはリスクが増えることか減ることか?」ということを考えた。

一般的には年をとる⇒若い時にはできたことができなくなる、病気やケガをする可能性が高まる、収入が限定されるので経済的に不安定になる、などの理由から「年を取るということはリスクが増えることだ」と考える人が多いのではないだろうか?

実際急な山坂を歩いていると若い時に較べると足取りがおぼつかなく、小石に躓いたりすることがある。転倒には至らなくても、スタスタ歩くことが少しづつ難しくなっていると感じることは多い。

だがリスクを「予想されることからのブレ」という金融的な定義から考えると、年を取るということはリスクが減ることだという見方ができると私は考えるようになってきた。

まず極端な例を考えてみよう。

ある人が何らか(病状の判断など)の理由で「明日確実に死ぬ」という情報を得たとしよう。死は忌まわしいことだが、確実になった以上予想からのブレはないのでリスクはほぼゼロに近づいたと考えることができる(不測の事故で今日死んでしまうこともあるのでリスクはゼロにはならないが)。

もう少し一般的な例で考えてみよう。

たとえば働き盛りだけれど住宅ローンを抱えた50歳と、無職になったがそこそこの資産を持ち終身型年金(厚生年金など)を受給している70歳ではどちらがファイナンス面でリスクが高いか?ということを考えてみよう。

働き盛りの50歳の人は事故や病気で働くことができなくなる可能性がある。また勤めている会社が倒産したり、大きなリストラに合う可能性もある。もちろん転職したり起業して収入を増やすチャンスもある。リスクはマイナス面だけではなくプラス面もある。要はリスクとは予想からブレが大きいか小さいかなのだ。

年金受給世代になると、年金が破綻しない限り、決まった(正確には決められた計算方法に従って)年金額を受け取ることができるので、働き盛りの人よりもリスクは少ないということもできる。3つの大きな前提条件が付くが。

前提条件の一つは「年金制度は破綻しない」「破綻を回避するために大きな給付減額が起きない」ということだ。

次に「大きなインフレ」が起きないということだ。厚生年金は物価スライドするがマクロスライドという制度によりインフレ率に100%追随する訳ではない。

最後は「税金や社会保険料が大幅に増えない」ということだ。税と社会保険料負担は手取り収入を圧迫するので「予想手取り収入」が下振れするリスク要因である。

一方支出に関しては働き盛りとシニア層でどちらがリスクが高いだろうか?

病気になる可能性は年齢とともに高まるからシニア層の方がリスクが高いという見方もできる。だが病気リスクを医療費負担というファイナンス面から見るとある程度ヘッジすることは可能だ。まず高額医療制度という社会保険で高額医療は上限が抑えられている。また民間医療保険に加入することでガンなどの治療費をヘッジすることができる。

つまり「年を取るとある確率で病気やケガをすることが増える」という前提を立てるとそこからブレる可能性は減る。つまりリスクが減るのだ。

年を取って山歩きをするとき、若い時代と同じペースでスタスタ歩くことができると考えるとするとそのことがリスクなのだ。

自分の目線を下げ、「若い時と同じペースで歩くことはできない」「足を痛めて想定外に時間をかかることがある」などと期待値(予想)を下げるとそこからブレる可能性は低くなる。

総じていうと年を取ることは余命が短くなることであり、余命が短いということはその中で想定外のことが起きる確率が少なくなるからリスクは低下することになる。

年をとってリスクが高くなると感じる人は「若い時のように体を動かせる」と考えるなど期待値が高すぎる人なのだろう。目線を下げるとリスクは下がるのである。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

釧路川からのノロッコ号。通行止め雑感など

2018年08月28日 | 旅行記

北海道旅行中、スマートフォンから時々ブログ投稿を行っていました。ただ一眼カメラで撮った写真は、一眼⇒スマートフォンへ転送という一手間がかかるのであまり投稿しませんでした。

デジタル一眼で撮った写真の中に良い写真があったので1枚アップしますね。

釧路川のカヌーの中から撮影したノロッコ号です。午後2時10分過ぎだったと思います。塘路湖を午後1時に出発するカヌー企画はここでノロッコ号を見るようになっていたのですね。1週間北海道で過ごしましたが天気が本当に良かったのはこの1日だけでした。

1週間毎日ドライブしていましたが3回通行止めになっている道に出くわしました。

最初に釧路空港から塘路湖に向かう「湿原道路」が途中で通行止め。カーナビがこの通行止めを把握していなかったので多少苦労しました。

次が釧北国道からチミケップ湖に向かう道路が通行止め。これもカーナビが把握していませんでした。

最後が樽前山7合目に登る道が閉鎖でした。これはカーナビは把握していました。ただし北海道ナンバーの車が閉鎖された入り口で数台ウロウロしていましたからあまり周知されていないようでした。

いずれも道道だと思いますが、中々修復が進みません。予算がつかないのか人手不足は分かりませんが。

北海道を台風が直撃することが多くなり風水害被害が拡大しています。

北海道で少し山奥まで車で入る場合は通行止めになっている可能性も考慮する必要があると思った次第です。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

襟裳岬に立つ

2018年08月26日 | 旅行記
台風の影響で登山は中止。アポイ岳ジオパークを訪問した後襟裳岬に行った。

風が強い。
カモメが風に翻弄されている。

襟裳岬からの帰りエンムル岬に寄った。

マントルが地上に噴出した名残という。
襟裳の旅は見所の多い旅だった。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする