日本ではコロナ感染が激減している中、世界的には南アフリカ発の新型変異株オミクロンの影響が懸念されています。
これについて私は直感的に一時的な感染拡大はあっても、大惨事になる前に抑え込めるのではないかと判断しています。人類は経験から学び、危機対応能力を高める力があるからです。
コロナは大きな傷跡を残していますが、それをてこにして新しいことを始める人や企業にチャンスをもたらしていることも事実です。
WSJにHow the Covid-19 pandemic changed employee training(コロナはどのように従業員教育を変えたか)という記事が出ていました。
コロナ感染拡大によって従業員教育のオンライン化が進む中、従業員研修やキャリアサポートはどのように変わりつつあるかという話です。
いくつかポイントを紹介すると、「従来集合研修でやっていた講義をそのままコピーしてオンラインでやるようなやり方では従業員の集中力が低下するので効果薄」ということがまずあげられます。
ヴァーチャルトレーニングでは、集中力は7分で切れるとあるコンサル会社の人は言っています。だから7分毎にトレーニング内容を変えると効果的なのです。例えば7分間スライドを見た後には7分間ブレイクアウト(オンライン分科会)をやるとかです。
「トレーニングを一口サイズに短くする」というのも参考になる話です。
実開催の研修では丸一日場合によっては一週間使って行うことがありますが、かならずしも期待通りの効果がでるものではありません。
なぜなら学んだことを仕事に生かすには反復訓練という継続的なトレーニングが必要だからです。長いトレーニングを繰り返すことはできませんが、短く切られていると自宅からでもトレーニングしやすいと言えます。
「受け身で聞いているだけでは不十分」というのも参考になります。
短いゲームなどを交えて受講者を積極的に参加させることが重要です。
なお細かいことは省略しますが、マスターカード社では人工知能を使って、個々の従業員が目指すキャリアについて、現在保有しているスキルと不足しているスキルを分析し、スキルギャップを埋めるアドバイスを行っているという話も出ていました。
これらの話は社員教育に関する話ですが、オンラインでセミナーを行う場合も参考になると思います。オンラインのセミナーは実開催のセミナーの100%コピーではいけないのではないか?と考え始めたところです。