金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

地上デジタル放送を観る(1)~準備

2006年01月31日 | デジタル・インターネット

昨年末頃から多摩地区でも地上デジタル放送が受信可能になったいうことなので我が家でも受信してみることにした。テレビ(受信機)は一昨年買ったハイビジョンテレビなのでチューナーなどなくても地上デジタルハイビジョンが観られるのだが、ちょっと調べるとUHFアンテナが必要ということが分かった。そこで近所のパナソニック特約店の○○さんにアンテナ工事を依頼することにした。ところが僕はこの○○さんの店でハイビジョンテレビの値段をチェックしただけで実際にはヤマダ電機でテレビを買った~ただしパナソニックではない~ものだから、ワイフが「大きな買い物はしないで小さな仕事だけ○○さんに頼むのは悪い」と言う。僕は「小さな仕事の積み重ねで商売になるの。それが町の電気屋さんのレーゾン・デートルだから」と反論する。横にいた娘が「レーゾン・デートルとは大袈裟ね」と笑う。レーゾン・デートル フランス語で「存在意義」のこと。スペルはreison de'treだが最後のreは消音で発音しないらしい。従って正しくはレーゾン・デイトなのだが日本では昔からレーゾン・デートルと発音している。

さて○○さんには近々工事見積りに来て貰うことにしたが、この間に少し地上デジタル放送について勉強してみた。まず簡単な情報を(社)地上デジタル放送推進協会のホームページhttp://www.d-pa.org/などで見た。まずUHFアンテナのUHFであるが、これは極超短波(Ultra High Frequency)のこと。地上デジタル放送は極超短波帯の中の470~770Mhz帯を使うということだ。地上デジタルテレビ放送には幾つか特徴があるがその一つは放送局からの電波の送信方向を細かく制御できるので放送対象地域を絞り込めるということだ。

次に「高画質」「高音質」「データ放送」「著作権管理機能」などがある。

この辺りは実際にためすこととしてアンテナの問題の解決を進める。ところで我が家には今テレビアンテナがない。これは近所に田無タワーという電波塔が建てられた時にテレビ電波障害が起きるので共同アンテナが設置されそこからケーブルで電波を受けているためだ。このため屋根の上に地上アナログ放送を受信するVHFアンテナがないのである。VHFとはVery High Frequencyの略で超短波のことでテレビの1~12チャンネルが対応している。

そこで共同アンテナ(田無タワー)に「地上デジタル放送を共同アンテナで受信する計画はないか?」と電話で照会したところ「地上デジタルは電波障害が起こらないので共同受信はしない」ということだった。そこでいよいよアンテナの選定について考えることにする。

まずアンテナメーカー・マスプロのホームページからQ&Aのページを読んだ。http://www.maspro.co.jp/digi_broad/jusin.html 日本を代表するアンテナメーカーだけに中々詳しい。さてUHFアンテナには室内アンテナと室外アンテナがある。室内の方が手軽そうなのだが、地元の○○電気さんに聞いてみると僕の地域では電波が弱く室外アンテナでないと難しいだろうということだった。かくして○○さんに室外アンテナの工事をお願いすることにする。アンテナ代を含む工事代金は大体3万7千円程度ということである。

アンテナ工事についてインターネットで調べてみると2万円程度でやりますという広告が出ている。ただしアンテナ設置は自宅に入って貰ったり、屋根に登ってもらったりするし、テレビの映り具合では増幅器の設置が必要になる。そこでまあ多少高いかもしれないが、地元の○○さんに頼むことにした。これがまあ○○さんのレーゾン・デイトでもあるだろうし。

ところで余談になるが、アンテナのことを調べている内にマスプロ電工(東証1部。6749)のことが気に入りちょっとこの株を1260円近辺で買ってみた。100株単位で買えるので気軽に投資できるところも良い。今後地上デジタル放送が本格化すると「UHFアンテナの出荷が増える」「デジタル放送受信用のチューナーの出荷が増える」ということでマスプロの業績向上に賭けてみた。デンソーがマスプロに出資しているのも気に入った。UHFは今までより鮮明な映像を送ることが出来るので自動車用テレビ等も格段に良くなるはずである。

といったことでデジタル放送の勉強からマスプロの株式投資にまで進んでしまったが、これはこれで一つの投資スタイルとして面白いと思う。当たればアンテナ代位直ぐ出てしまうだろうし、直ぐに当たらなくても配当利回りが1.2%あるので暫くホールドしておいて良い銘柄だろう。

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ちょっと苦労したIP電話セットアップ

2006年01月29日 | デジタル・インターネット

二週間程前プロバイダーとして使っているOCNからIP電話切り替えのセールスがあったのでIP電話に切り替えることにした(正確に言うと回線電話併設である)。今日の午後OCN とNTT東日本から送ってきた資料やモデム、スプリッターを取り出しセットアップにかかかった。結果的には少し苦戦したものの無事IP電話がつながったが、若干の苦情や自戒など述べておこう。もし今後IP電話をセットアップする人の役に立てば幸甚である。

  • 「OCNセットアップガイド」本に書いてあるモデムの型番とNTTから送ってきたモデムの型番が違う。多分同じ取り扱いだろうと思い型番を無視してセットアップを進めたが気になる人は多いと思う。
  • 物理的に回線をつないだ後パソコン経由でIP電話の接続を確立するが、インターネット経由で情報を登録することに関する指示が不備である。具体的に言うとパスワードの入力を再三求められるが、このパスワードというのは今回送られてきた書類に記入されているパスワードかと思い入力するのだがエラーではねられる。
  • ここで若干混乱を来たしOCNに電話を掛けてみたがビジーで全くつながらない。しかたなく推測を働かせて当初ADSLに加入した時のパスワードを入れたところつながったので何とかIP電話のセットアップは終わった。今回書類で連絡されたユーザIDやユーザパスワードは全く使わなかった。これらは混乱を増幅させる効果しかなかったのだろうか?
  • ところが電話の疎通テストをしてみるとつながらないのである。理由を探るとパソコンから指示が出て「ACR機能を解除しろ」とある。ACR機能とは電話会社自動選択機能のことで解除方法は電話器のマニュアルを見るか電話器メーカに電話しろということである。シミのついたマニュアルを引っ張り出してみたところ私の使っている電話器~随分古い~ではACRをα-LCRというらしい。そこで電話のマニュアルに従ってACRを解除し漸くIP電話が開通した。

さて以下がコメントである。まず色々な書類がOCR、NTT双方から送られてくるが簡潔直截を極めたインストラクションはなくセットアップには少々手こずった。OCNへの電話が繋がらなかったことは日曜日にセットアップしようと思い苦闘しているオジサンからの電話が殺到した証拠ではないだろうか?兎に角指図が曖昧で不備である。

また電話応対のキャパシティ不足も問題。

次に電話器の設定変更も重要なポイント。確かに同封のA5版程度の紙にはACR機能を消せという指示は出ている。ところが主たるマニュアルには記述がない。マニュアルにあることはOCNシアターの設定をしよう等という宣伝ばかり。OCNはもう少し原点に戻ってユーザの利便性を考えるべきだろう。

ということでこれからセットアップされる方は電話器のマニュアルを手元に準備されることをお勧めする。それにしても新しいことっていうものは時間とコストがかかるものである。IP電話果たして家計のコストダウンに繋がるのだろうか?

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狭山湖から富士を撮る

2006年01月29日 | まち歩き

今日の日曜日は穏やかな快晴である。IP電話設置?作業があるが午前中の一部を使って狭山湖にコハクチョウを探してみる。一週間前とは打って変り暖かいし、日差しも少し強くなっている様だ。しかしコハクチョウはいない。ただ狭山湖の堤防の中程まで歩くと取水塔の向こうに富士山が見えた。

Sayamakohuji 絞りをF14にして被写界深度を大きくしてみる。

コハクチョウはいないが岸近くをマガモが泳いでいた。

Magamo_3 

もう一種類カンムリカイツブリの子供の様な鳥がいた。よく水に潜るのでカイツブリの仲間ではないかとおもうのだが、カンムリははっきり見えない。

明日にでも会社に行ってこの道の大家に教えて頂くことにする。

Kaituburi

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富士を撮る

2006年01月28日 | うんちく・小ネタ

冬の富士山の写真を撮りたいという思いが募ったのでワイフと山中湖に泊り掛けで出かけることにした。山の写真を撮る目的を果たすだけならワイフがいない方が良い。良い写真を撮るためには早朝はおろか深夜に富士山を狙うこともあるのだ。写真が好きでもないワイフ連れで良い写真が撮れる訳がない。しかし人生はバランスということが大切だ。今回はワイフと写真のバランスを取ることにする。

金曜日の午後遅く自宅を車で出発。泊まりはハーヴェスト山中湖だが遅めに予約した夕食まで若干時間があったので西湖の野鳥の森公園に寄った。同公園では樹氷祭りをやっていてライトアップが見られるということだったが、行ってみるとライトアップは明日からということ。夕映えの富士山を撮って帰る。

Yachounomori

ハーヴェスト山中湖はゆったりとしていて良いがお風呂が少しぬるいと感じた。さて日の出時刻は6時49分。朝焼けの富士山を撮るために6時過ぎに起床して朝風呂をさっと浴びた後カメラ、三脚を担いで撮影ポイントに向かう。

Akahujiblog

この日は快晴、雲ひとつない。アクセントになるようなものがないので写真は平板である。

昼食後車で山中湖を一周する。山中湖は西岸の一部を除いてすっかり氷結している。北側や東側ではワカサギ釣りをしている人が沢山いた。人がいない湖上に出て凍った山中湖の上にそびえる富士山を撮ってみた。

Iteruhuji

その後忍野八海へ向かう。忍野八海は無料駐車場の場所が少し分かりぬくいところだった。三脚を抱えたカメラマンが沢山来ている。忍野村からの富士山の形が最も良いそうだ。写真集を見ると忍野から撮る冬富士は前景に霧氷を配して画面を引き締めたものが多い。また「紅(べに)富士」と呼ばれる朝日を浴びる富士の姿も写真になっている。いずれにせよ撮影技術だけではなくタイミングが合わないとだめだ。写真は中々大変なものである。今回は霧氷に出会うこともできなかったので、湧水をはさんだ富士山の姿を写真に撮る。

Ikehuji

Minnkahuji1

富士山の写真は忍野から見る早朝の紅富士に始まり紅富士に終わるという人もある位だ。私もまた腕を磨いて挑戦したいものである。

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市場経済はコストがかかるという認識が必要

2006年01月25日 | 株式

今日の日経朝刊は多少ましなことを書いている。それは社説の中で「独立性が高い米証券取引委員会のような組織をつくるよう主張してきた」という論説だ。私は日経新聞が何時声高にこの主張をしていたか知らないが、それはさて置き主張は正しい。ただし経済専門紙としてそれをいうならもっと突っ込んだ提言が必要だ。もっとも基本的なことは直接金融型資本主義というのは間接金融型資本主義より色々なインフラが必要でありそのコストがかかるということを読者に認識させることである。そのことについてはこのブログの後段で述べよう。

なお日本版証券取引委員会の必要性についてはウオール・ストリート・ジャーナル紙も記事を書いている。こちらの方が具体的で突っ込みも深いからまずこれを簡単に紹介しよう。

  • 多くの批評家が日本の規制当局と米国証券取引委員会(SEC)のギャップを指摘している。与謝野金融相は日曜日のテレビ・トーク番組で「米国SECを参考にしながら日本の当局のモニターリング能力を強化する必要がある」と述べた。日経新聞は日本の証券取引委員会の米国SECと同じような独立性を与えるべく再構築が必要と述べている。
  • 日本の証券取引委員会の市場規制者としての能力は多くの点で米国SECに劣後する。日本では金融庁が規制を創設し、封建取引委員会の主な仕事はただそれを執行するだけである。対照的にSECは規制を創設しかつそれを執行するという双方の権限を有する。
  • 日本では証券取引委員会は企業、投資家、証券会社の株価操作、インサイダー取引や虚偽表示といった疑わしい行為を見張っている。しかし証券取引委員会は金融庁の下で運営されている。金融庁は財務省と密接にリンクしている。従って証券取引委員会はSECの様に完全な独立体ではない。
  • ただし証券取引委員会を大きくしたところでその任務は馬鹿でも出来るほど簡単になるものではない。米国でSECは今世紀初めのエンロン、ワールドコムやタイコによる違法行為を防ぐことはできなかった。そして一連のスキャンダルの後より大きな予算と修復を求める声に面したのである。
  • 日本では市場監督者の歴史は短く1990年代当初のバブル崩壊時期にさかのぼるだけである。証券取引委員会にもっと資源を投入するべきという多くの議論があるが、それはスタート点に過ぎない。
  • 日本の証券取引委員会はSECに較べて、日本の市場規模が小さいことや任務が狭いことを考慮してもはるかに小さい。証券取引委員会のスタッフは過去10年間で3倍になったがそれでも307名である。これに較べてSECは3,865名のスタッフを抱えている。
  • 証券取引委員会のスポークスマンの話では当初同意委員会は新年度に62名増員する予定だったが予算の制約から11名の増員に減少させられたと述べている。

それにしても米紙はどうして日本のことについて日本の経済専門紙より詳しくかつ具体的なことが書けるのだろうか?それを読むと読者には具体的なアイディアが沸いてきてそれが世論に繋がると思うのだが・・・・

さて以下私のコメントと提言を幾つか述べよう。

  • まず証券取引委員会のスタッフの頭数の増員は必要だが、問題は質というか人材だ。日本の金融界と金融行政の大きな問題は官民あるいは業種・業態を越えた人材の移動が少ないことである。(もっとも最近では金融庁は金融機関出身者を検査要員としては嘱託採用しているが幹部を動かさないとだめだ)攻守ところを変えるという緊張感があってこそ組織は機能する。さもないと規制のための規制が横行し、市場は麻痺する。
  • もし証券取引委員会を独立した機関とするなら民から大量の人材特に退職年齢を迎える層で証券・会計等に知識・見識をもった人材を活用するべきである。
  • だがもっとも大切なことは直接金融型資本主義は色々な面でサポート機能が必要でそのためにコストがかかるということをもっと理解し対策を採る必要があるということだ。
  • 具体的には東証のシステム不具合問題に代表される様な市場取引のインフラ整備、証券取引委員会のような市場監督者の機能強化、投資家に適切な情報を提供するジャーナリズムのレベル向上、不動産や各種の資産を評価する鑑定業者、法令違反チェックや訴訟予防型タクティクスを考える法律スタッフ等々誠に沢山の機能が市場経済には必要なのである。
  • 日本はそれでも市場経済の道を選択した。それは資源の配分を市場に委ねる方がより経済的だと判断したからである。それならば市場が機能する様にインフラを整えなければならない。ライブドアに係る一連の問題は市場が政治と国民に投げ掛けた警告なのである。大切なことはその叫び声から何を聞き取るかということである。

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