詩はどこにあるか(谷内修三の読書日記)

日々、読んだ本の感想。ときには映画の感想も。

「慰安婦」と天皇制

2019-08-19 10:38:47 | 自民党憲法改正草案を読む
「慰安婦」と天皇制
             自民党憲法改正草案を読む/番外286(情報の読み方)

 嫌韓派の「言論」を読んでいて、「慰安婦」問題が解決しない理由のひとつの「天皇制」の影響があるのではないか、と感じた。
 天皇制は、「天皇制」と呼んでいるかぎりは、家系がいちばん古くまでたどれるというだけのこと。いま生きている人にも、それぞれ「両親」がいるのだから、「天皇家」よりも古い家系を生きているかもしれない。それが「証明」できないだけであって。
 そして、この「天皇の家系」というのは、私などが思い描く「家系」とはかなりかけはなれている。私は父方の祖父母も母方の祖父母も知らないので(気がついていたらみんな死んでいた)、「私の家系は三代前はサル」と言っているのだが、その三代前もきっと「一夫一妻制」。
 しかし、「天皇の家系」は違うらしい。
 正妻(皇后)ではなく側室から生まれたこどもも天皇になっている。言い換えると「男系天皇制」なのだ。正妻から生まれた女性は父が天皇であっても天皇になれない。現代の状況を見ても、愛子は天皇になれない。
 これは「男女差別」ではないだろうか。女性の人権が認められていないということではないだろうか。正妻から生まれた女性も軽く見られているし、女性のこどもを産んだ正妻(皇后)も無視されている。さらに「天皇」を産んだ「側室」はもっとむごいかもしれない。「歴史」に明確に名前が記されない。(あ、これは、私がテキトウに書いているので、側室の「名前」もきちんと歴史として明記されているかもしれないが……。私のような歴史のことを何も知らない人間には、天皇、皇后の名前さえわからない。)だから「男系天皇制」は言いなおすと、「女性差別天皇制」なのである。「女性差別」「女性の人権無視」は日本の「本質」そのものなのである。
 そして、かたくなに「男系天皇制」にこだわっているのが、安倍である。小泉内閣時代に「女性・女系天皇」を認める方向が打ち出されそうになったが、安倍が強硬に反対して、封じ込めている。安倍は、女性の人権を無視している。(これは、夫婦選択別姓に反対していることにもあらわれている。)
 女性の人権を尊重する姿勢がないから、「慰安婦」に対しても冷淡なのだ。差別しても平気なのだ。安倍がもし8月14日の「日本軍慰安婦被害者をたたえる日」に出席し、そこで慰安婦に対して謝罪すれば、日韓関係は大きく改善すると思う。でも、安倍はけっして謝罪をしないだろう。すでに金を払った、問題は解決済み、としか言わないだろう。
 男系天皇制が「女性・女系天皇」に変われば、日本の「女性への人権侵害」は減るだろうし、政権が慰安婦に対して謝罪するということも当然のことと受け止められるようになるだろう。

 
#安倍を許さない #憲法改正 #天皇退位 
 


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