福岡発 コリアフリークなBlog

韓国や韓国語に関するオタクの雑学メモ。韓国映画はネタバレあり。 Since 2005/9.14

アフリカ系韓国人

2006年04月09日 |   〇韓国系米国人

以前、このブログでもアメリカンフットボールの名選手、ハインス・
ワード選手の話題を紹介した。

混血人
「混血人」の兵役問題

彼はアフリカ系アメリカ人を父親に持ち、韓国系移民の母親に
育てられた「アメリカ人」だ。


*ハインス・ワード母子

現在、このワード選手母子が母親の母国である韓国を
訪問している。


*名誉ソウル市民証授与式で

彼は、幼いころ黒人からも韓国系の子どもからも差別を受け、
自分のアイデンティティーを見つけることに苦しみ、一時期は
母親が韓国人であることを恥ずかしいとさえ思っていたことを
メディアを通じ率直に語りながら、母親につながる韓国人に
対し謝罪の言葉を述べた。そして、スポーツに打ち込むことで
自分の道を切り開いてきたことや、苦労しながら自分を育てて
くれた母親や母親の母国に対する感謝の気持ちを語った。

また、韓国社会で生活している「混血児」に対して、差別の中でも
夢を忘れず努力することの大切さなど、励ましのメッセージも
伝えた。

ワード選手母子を迎え、これまでの母子の歩みや真実の人間性に
接した韓国のマスコミ報道からは、さすがに「韓国の誇り」や
「韓国人の優秀性」を鼓吹する国粋的、民族主義的な論調は
ほとんど姿を消し、混血児差別の解消に向けた社会的な
取り組みを促す論調が中心になった。

そうした中、ワード選手母子の訪韓について報じた米紙
ワシントンポストの記事を紹介する外信報道が「ヲタク」の目に
留まった。


*ハインス・ワード選手の韓国訪問を取り上げたワシントンポスト紙

■ "하인스 워드, 한국에 값진 성찰의 기회주다"<WP>
「ハインス・ワード、韓国に社会を見つめなおす貴重な機会を
提供」/米紙ワシントンポスト
(連合ニュース 4月8日)

미국 프로풋불(NFL) 슈퍼볼 최우수선수 하인스 워드의
'금의환향'이 워드 본인의 뿌리찾기를 넘어, 한국 사회에
뿌리깊은 혼혈아에 대한 사회적 편견을 성찰케 하고
혼혈아들에게 희망을 심어주는 등 한국 사회가 새로운 눈을
뜨게 하는 값진 계기가 되고 있다고 워싱턴 포스트가
8일 전했다.
米紙ワシントンポストは8日、アメリカンフットボール(NFL)の
スーパーボールでMVPに輝いたハインス・ワード選手の
韓国訪問が、自らの「ルーツ探し」という意味を超え、韓国社会に
根深く存在する混血児に対する差別問題に光をあて、
混血児に希望を与えるなど、韓国社会が認識を新たにする
貴重な契機になっていると報じた。

신문은 워드가 지그시 눈감은 어머니 김영희씨를 한팔로
껴안은 채 이마에 입맞춤하는 사진과 이명박(李明博)
시장으로부터 명예 서울시민증을 받으며 눈가를 훔치는
사진을 1면과 20면에 싣고 워드의 방한이 일으키는 여러
반향과 노무현(盧武鉉) 대통령 초청 오찬 등 일정을
자세히 소개했다.
同紙はワード選手がじっと目を閉じたキム・ヨンヒさん
(母親)を片腕に抱きながら額にキスする写真と、ソウル市の
イ・ミョンバク市長から名誉ソウル市民証を受け取りながら
涙をぬぐう写真を1面と20面に掲載し、ワード選手の訪韓が
呼び起こした韓国社会の反響やワード選手母子を招いての
ノ・ムヒョン大統領主催の午餐会など、韓国での日程を
詳しく報じた。

신문은 미식축구의 용어조차 모르면서도 워드의 방한에
기쁨의 눈물을 주체할 수 없다는 여자프로농구 혼혈 선수
장예은(우리은행)이 "혼혈아가 성공의 꿈이나 꿀 수
있을까 싶었었는데, 나와 같은 워드는 해냈다"고
말한 것을 전했다.
また、同紙はアメリカンフットボールの用語すら知らないのに
ワード選手の訪韓に喜びの涙を抑えきれなかったと語る
韓国女子プロバスケットボールのアフリカ系韓国人選手、
チャン・イェウン選手(ハナ銀行)の「混血児が成功する
夢なんか持てるのかなと思っていたが、私と同じワード選手は
成し遂げた」との言葉も紹介した。

이어 혼혈인 차별문제에 대한 한국 언론의 조명과
단일민족을 강조해온 교과서를 다인종.다문화 수용으로
바꾸겠다는 정부의 방침도 소개했다.
さらに混血児差別問題に光をあてた韓国メディアの論調や
単一民族を強調してきた教科書を多人種・多文化主義へと
転換するとした政府の方針も紹介した。

한국민의 인종차별에 대해 신문은 윤영철 연세대 교수의
말을 인용, 수천년간 외침에 시달려오면서 생겨난 생존을
위한 순혈주의 개념과 그에 따른 외국인혐오 때문이라고
진단했다.
韓国人の人種差別について同紙は、ユン・ヨンチョル延世大
教授の言葉を引用しながら「数千年間、外敵の侵入に苦しめ
られてきた韓国で民族の生存を維持するために生まれた純血
主義と、そこから生じた外国人嫌悪の感情が原因だ」と分析した。

신문은 장예은 선수가 혼혈아 차별 문제가 언론 등에서
주요 의제로 다뤄지는 것을 반기면서도 이 문제가 반짝
이슈로 끝날지 실제 변화로 이어질지는 확신하지 못했다고
지적했다.
同紙は、チャン・イェウン選手が混血児差別問題がメディアなどで
取り上げられることを歓迎しながらも、この問題が一過性の話題と
して終わるのか、現実社会の変化につながるのか確信が
持てないでいるとも指摘した。

장 선수는 "하인스 워드는 우리의 희망이자 나의 미래"라며
"그의 말대로, 사랑엔 (피부)색이 없다고 믿는다"고 말했다.
チャン選手は「ワード選手は私たちの希望であり、私の未来だ。
私も彼が言ったとおり、愛には(肌の)色がないと信じている」と
語った。

・・・・・・

この記事の中に登場したチャン・イェウン選手とは、アフリカ系
アメリカ人の軍人を父親に持つ韓国人だ。幼いころ両親が離婚し、
父親は母親とチャン選手を韓国に置いたまま二人の弟を連れ
アメリカに帰国したという。

アメリカと韓国と、それぞれ住んでいる国は違っても、彼女も
ワード選手と同じく韓国人の母親の「愛情」に育まれ成長した。


*チャン・イェウン選手

マスコミとのインタビューの中で、アメリカにいる父親と弟たちを
訪ねるため英語を学びたいと語った彼女の母語は、当然、
韓国語だ。

「ヲタク」は上記の記事の中で、あえて彼女のことを「混血児」と
いう用語を使わず「アフリカ系韓国人」と訳してみた。


*チャン選手母子


--- 愛には色がない。

久しぶりに中年「ヲタク」の胸に響く好い言葉に出会った。


(終わり)


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ソウルの黄砂

2006年04月09日 |   〇街・田園景観



■ 주말 오후 서울 하늘은 뿌연 황사뿐
週末のソウルの空、黄砂でぼんやり
(連合ニュース 4月8日)

올 들어 최악의 황사가 껴 황사주의보가 내려진 8일
오후 서울 잠실 한강시민공원을 찾은 시민이 마스크와
모자를 쓰고 운동을 하고 있다.
今年、最悪の黄砂が立ちこめ黄砂注意報が発令された
8日の午後、ソウルのチャムシル漢江市民公園を訪れた
市民がマスクとヘルメット姿でサイクリングしている。

・・・・・・・・・・

--- 韓国の黄砂。

中国ほどではないのだろうが、それにしても半端ではない。

(終わり)

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