日本ではあまり知られていない事実だが、韓国の初代大統領で
ある李承晩大統領は、韓国の独立直後、大統領声明などを通じ
再三にわたって、「トクト(竹島)」のみならず「テマド(対馬)」に
対する韓国の領有権を公式に主張し返還を要求している。
さいわい、竹島と違い、対馬に関するそうした主張は「実力行使」に
移されることなく今日に至っている。
しかし、日本人としては驚かざるを得ないことだが、現在でも、
対馬は本来、韓国の領土であり日本から奪われた島だと「本気」で
考えている韓国人が、一定割合存在する。「ヲタク」としては、
そういう人が決して多数派ではないと信じたいところだ。
--- これは決して笑い話などではない。
韓国語学習者は、こうした事実についても知っておいたほうが
いいだろう。
「ヲタク」も個人的には現代韓国語で二つの島を意味する
「두섬(トゥソム)」と「対馬」の語源は同じなのではないかと
思っているし、歴史上、対馬が朝鮮半島と深い関係を持ってきた
ことは知っているが、対馬が本来、韓国の領土であるとの
主張には、かなりの無理があると思う。
「日本書紀」顕宗紀(720年)にも「対馬県直(つしまあがたの
あたい)」が登場しているし、かの「魏志倭人伝」(3世紀)の中にも
対馬国(つまこく)として登場しているくらいなので、随分昔から
日本人が住んでいた島だと考えられる。
韓国の一部で主張されている対馬の韓国領説が、一部歴史
資料の超拡大解釈、あるいは曲解に基ずく「思い込み」による
ものだとしたら、島民に対して全く失礼な話だと言わねばなるまい。
最後に、対馬領有権問題を韓国の日本に対する外交上の
カードにしなければならないと、「本気」で訴えている新聞記事を
翻訳して記録しておく。
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■ 대마도
テマド(対馬)
[メイル(毎日)新聞 4月21日]
- 書き出し部分省略 -
○…지난해 3월 일본 시마네(島根)현이 ‘다케시마의 날’을
제정한 데 대한 대응으로 마산시 의회가 ‘대마도의 날’
조례를 제정한 바 있다. 1년이 지난 지금 ‘대마도의 날’이
어떻게 됐는지 관심 있는 사람은 아무도 없다. 당시 노
대통령은 일본의 ‘다케시마의 날’ 제정과 관련, 국민에게
드리는 글을 통해 “더 이상 묵과할 수 없다. 뿌리 뽑도록
하겠다.”며 비분강개했다.
昨年3月、日本の島根県による「竹島の日」制定に対する
対抗策として馬山市議会が「テマド(対馬)の日」条例を制定した。
1年が過ぎた今、「テマドの日」がどうなったのか関心を示す人は
誰もいない。当時、ノ大統領は日本の「竹島の日」制定について、
対国民談話を通じ、「これ以上見過ごすわけにはいかない。
問題を根本的に解決する」と悲憤慷慨した。
○…그러나 불과 1년 만에 다시 이 모양이다. 그때 노
대통령이 마산시 의회의 ‘대마도의 날’ 제정을 축하한다는
댓글이라도 남기고 대마도 영유권 문제를 공식 제기했다면
아마도 역사에 길이 남을 사건이자 업적이 됐을지 모른다.
한국이 대마도 영유권을 주장할 수 있는 역사적 근거는,
일본의 독도 영유권 주장과는 비교할 수 없을 정도로 많고,
설득력이 있다.
しかし、わずか1年後にこのざまだ。あの時、ノ大統領が馬山市
議会の「テマド(対馬)の日」制定を祝うメッセージでも送り
対馬領有権問題を公式に提起していれば、おそらく歴史に残る
事件、大統領の業績になっていたかもしれない。韓国が対馬の
領有権を主張できる歴史的な根拠は、日本の竹島領有権の
主張とは比較にならないほど多く、説得力がある。
○…오늘 일본 외무성 차관이 방한해서 협의를 한다지만
잘해야 미봉 정도일 것이다. 일본이 독도와 EEZ문제를
우리 입맛에 맞게 인정하거나 양해할 리 없기 때문이다.
일본은 언제라도 걸어 당길 빌미는 확고하게 쥐고 있고,
오래전부터 알게 모르게 한국을 죄어오고 있다. 정부가
주체성 운운하며 국제적 외톨이가 되고, 벌지도 못하면서
쓰기만 하는 국정 운영으로 국력이 소진됐을 때 일본은
행동할 것이다. 카드가 있어야 한다. 그래야 외교든
전쟁이든 맞설 수 있다. 대마도를 버리지 말아야 할
이유다.
今日、日本の外務次官が訪韓し協議をすると言うが、うまく
いってもその場しのぎの合意で終わるだろう。日本が竹島や排他的
経済水域問題で韓国の主張を認めたり了承したりするはずが
ないからだ。日本はいつでも紛争を起こせる材料をしっかり
握っているし、ずい分前から陰に陽に様々な面で韓国を
圧迫してきている。現政府が主体性を云々しながら国際的に
孤立し、空理空論で国政運営を続け韓国の国力が弱まった時、
日本は行動に移すだろう。韓国には「カード」が必要だ。
「カード」があってこそ外交でも戦争でも日本に対抗できる。
テマド(対馬)を手放してはならない理由がここにあるのだ。
(終わり)