惑星ダルの日常(goo版)

(森下一仁の近況です。タイトルをはじめ、ほとんどの写真は交差法で立体視できます)

○を投げる

2008-12-16 21:16:52 | うんちく・小ネタ
 我がスニーカーの靴底はしっかりとくっついて剥がれなくなりました。
 ボンドで貼った上からクランプで押しつけたのが良かったのかもしれません。ものをくっつける時、クランプは本当に役立ちます。

 で、私の靴底が剥がれている頃、イラクでは靴を投げた記者がいて、狼藉者だとか、英雄だとかいわれているらしい。

 「靴を投げる」のがアラブ世界では甚だしい侮辱になることを覚えました。
 これまで気に入らない奴に対しては、トマトを投げたり、生卵を投げたり、要するに当たるとグシャッと潰れてベチョベチョしたものが飛び散るようなものを投げるのが主流でしたが、靴とは意外でしたね。やられてみると、なかなか良い方法に思えてくる。柔らかいし、適度な重さがあって遠くまで飛ばせるし。これから流行るかもしれません。

 そうなると、要人警護の人は汚い靴を履いた人物を排除するようになるでしょうね。私なんか真っ先に遠ざけられるかも。
 きちんとした靴を履くことは、身だしなみの基本といわれていますから、気をつけなくては。

 ところで、「投げる」といえばどんなものがあるでしょうか。ちょっと考えてみます――

  • 匙を投げる……お医者さんが見放す
  • 手袋を投げる……決闘だ!
  • 帽子を投げる……卒業式の後
  • 歯を投げる……乳歯が抜けた時
  • 身を投げる……高いところからだったり、水の中へだったり
  • バトンを投げる……朝原選手のところへ戻ってきたらしい
  • テープを投げる……劇場の観客席から、あるいは波止場で
  • 石を投げる……腹の立つ相手に
  • パンの耳を投げる……カルガモおじさん
  • 星を投げる……スティーヴン・バクスターのSF
  • 茶碗を投げる……夫婦喧嘩
 面白いのを思いつきません(筆を投げる)。

正チャンとリス

2008-11-18 21:09:51 | うんちく・小ネタ
 シンクロニシティというか、以前なら気に留めずに通り過ぎた事柄が「おっ!」という感じで飛び込んでくることがあります。今日、読んでいた杉山一夫『パチンコ誕生』(創元社)に出てきたお菓子の自動販売機もその一つ。
 「正チャンとリス」をかたどったキャラメルの自販機で、これは先日、「樺島勝一」展で見た樺島さんの人気マンガのキャラクターを借用しているんですね。いかに「正チャン」の人気が高かったかがわかります。

 この自販機を作ったのは遠藤嘉一という人で、大正13年のことだとか。自販機黎明期の製品です。
 遠藤嘉一さんはアミューズメントマシン(AM)業界を作ったといっても良い方だそうで、昭和4年、宝塚新温泉にコイン式の木馬を納入。昭和6年には浅草松屋デパートに「スポーツランド」を開設し、これがデパートの遊技場の始まりなのだそうです。

 ネットの業界通信「ゲームマシン」2001年3月1日号に載った訃報では次のように書かれています――

 日本のAM業界の先駆者、指導者として巨大な足跡を残した日本娯楽機㈱の遠藤嘉一氏が1月31日、老衰により東京都清瀬市の病院で死去した。102歳だった。1899年1月8日、岐阜県で出生、1922年にはじめて自動販売機を組み立て成功した後、28年に日本自動娯楽機製作所を設立しさまざまなAM機を開発製造した。31年開設の初の百貨店ロケ、浅草松屋の「スポーツランド」は歩合制でも画期的とされる。戦後も私財を投げ打ってAM機にかかる物品税撤廃を勝ち取るなど、業界の発展に尽くした。79年まで全日本遊園協会(JAA)会長を務めた。

 色々なところに偉い人はいるもんです。

 でも、江崎グリコに納入されたという「正チャンとリス」の自販機、リスはともかく、正チャンの方はちっとも似ていません。第一、トレードマークの帽子が違う! 正チャン帽でなくて学生帽か軍帽のようなものをかぶっているんです。いったいどうしたことか?!


おナシ

2006-10-19 20:16:55 | うんちく・小ネタ
 夕食のデザートは新高梨。田舎の叔母が丹精込めて作ったのを送ってくれました。大きくて、甘くて、おつゆがたっぷり。
 特筆すべきは歯ざわりが新高にしては繊細なこと。ふつうはもっとゴリゴリした感じがあるのに、叔母の梨はそれほどでもないのです。

 ところで、ナシを食べながら家族で話したのですが、果物でもリンゴやミカンは「おリンゴ」「おミカン」と「お」をつけることがあるのに、ナシやモモやブドウやスイカやカキやイチゴは「お」をつけない。まあ、オレンジに「お」がつけにくいのはよくわかります。

 ネットで検索してみると、まれに「おモモ」とか「おナシ」とかいう人もないわけではないようです。しかし、普通はいいませんよねえ。「ナシ」「モモ」と呼び捨てにする。
 私としてはリンゴもミカンも「お」をつけない方が良い感じなのですが、「おリンゴ」「おミカン」は人口に膾炙しています。なぜでしょう?

 我が家の討論の結果では、リンゴとミカンが特別な存在だということになりました。あまりにも日常的な食べ物として家庭に入り込んでいるので、季節の果物とは別格扱いされているということなのでしょうか。

 「お」のつくもの、つかないものの違い。この件は、これからも気にしていこうと考えています。


続・小さくしない

2006-09-22 20:57:13 | うんちく・小ネタ
 一の日会の小泉さんに「キユーピー」も拗音の表記が大きいままの企業であることを教えてもらいました。小泉さん、ありがとう!

 おりしも今日の毎日新聞東京版は夕刊一面で「キユーピーあえるパスタソースたらこ」のCMキャラクター「たらこキユーピー」が大変な人気であることを伝えています。
 記事では「キユーピー」と「キューピー」が入り混じって奇妙な感じ。校正係はイライラしたでしょうね。
 キユーピーのキューピーさんは大変に可愛い。それに赤いぬっぺらとしたタラコの着ぐるみをまとわせて不気味な雰囲気をかもし出し、大量に行進させる。なんて凄いアイデアなんでしょう。記事では「キモかわ」の典型のような書き方をしていたような……。

 夕方は自転車で再び世田谷区大原方面へ出撃。
 和田堀給水所周辺の狭くて混雑する道を迂回する路地を探してみたかったのです。明大前駅あたりから裏道をたどると、踏み切りも回避できるルートがあることがわかりました。が、距離的には少し遠回り。どう走るのがいいか、思案のしどころです。

 ともかく環七通りまで出たので、交差点を渡って井の頭通りを渋谷方面へ。世田谷と渋谷の境である大山交差点まで走りました。このあたりにはアンティーク家具や骨董の面白そうな店が何軒かありますね。時間がある時に覗いてみたい。片道50分。


小さくしない

2006-09-21 20:25:55 | うんちく・小ネタ
 「キヤノン」や「文化シヤッター」、「富士フイルム」のように拗音など、本来なら小さく添えるべき文字を大きく表記する会社があることは、古い友人で日本語問題の大家・岡田芙さんに教えてもらってから気づきました。つい最近のことです。
 で、今日はこうした例をもうひとつ見つけたのです。

 恵比寿麦酒記念館館長の端田晶さんが書かれた『小心者の大ジョッキ』(講談社)にある次の一文――

 ビールを看板にしているサッポロライオンやニユー・トーキヨーなどの大型ビヤホールでは、お料理の食器とグラスやジョッキを絶対に一緒に洗浄しません。

 以前なら何気なく読み進んだはずの「ニユー・トーキヨー」に目が止まりました。「ユ」も「ヨ」も大きい文字で書かれています。これは誤植ではないはず。
 ウェブでニユートーキヨーのホームページを見てみると、果たしてその通りでした。

 1つの社名なのに小さくしない例が2つも含まれているなんて、すごいじゃないですか。これに気づいて、何だか得したような気分になりました。
 どうやらビヤホールの店の名は「ニユー・トーキヨー」とナカグロ(・)が付き、社名にはナカグロがないようです。ちょっとややこしい。