今日、なんとか原稿を書いて送りましたが、とても難しかった。本自体は素晴らしいのですが、どう紹介すればいいのか悩んでしまう。書き出しに半日かかってしまいました。
ギャグまんが家のことを考えると、大概、痛々しい気持ちになるのはなぜでしょうか。吾妻ひでおさんもそうだし、『ぼのぼの』以前のいがらしみきおさんもそうだった。もちろん、今回の赤塚不二夫さんも……。
懸命になって人を笑わせようとすることは、いつの間にか人間としての「枠」をどこか破壊してしまうのでしょうか。本来、ギャグまんがの人は心優しい、常識にあふれた、おとなしい人のような気がします。その常識をどんどん拡大変形させてゆかないと、ギャグを描きつづけることは不可能なのだと思う。笑いについてややこしいことはいいたくないので、これ以上は書きませんが。
で、昔はほとんど読んでいなかった『レッツラ・ゴン』(小学館文庫〈赤塚不二夫名作選4〉)を、今になってようやく読んでいます。
可笑しい。
可笑しいけれど、やはり痛々しい。こんな荒野のようなところまで突き進んではいけなかったのだと思います。ギャグまんが家は世界でもっとも危険な職業かもしれない。