NHKの連続ドラマ「ゲゲゲの女房」の舞台が、とうとう我が町にやって来ました。富士見町のお寺の裏のボロ家で水木さんが貸本マンガを描いています。
私が小学校低学年の頃、貸本屋で借りる本は、確か、1冊5円でした。
毎日、1冊ずつ貸本マンガを読むとひと月150円。月刊のマンガ雑誌の値段とそんなに違わなかったと思います。母親から、貸本か雑誌購読かどちらかにしろと迫られて、迷ったことを覚えています。
水木さんが『墓場鬼太郎』を描いたのは私が9歳の頃。毎日のように貸本屋に通っていたので、当然、借りて読みました。『河童の三平』も記憶があります。
暗い場面が多いし、気味の悪い登場人物がほとんどで、あまり好きではなかったのですが、でも読むのを止められませんでした。田舎の我が家周辺としっくりする絵柄だったということもあるのではないでしょうか。
水木さんが布枝さんと結婚したのは昭和36年、私が10歳の時だといいますから、ちょうど田舎の貸本屋で水木さんの本を借りては読んでいた頃の話なんですね。とても親しみを感じます。