惑星ダルの日常(goo版)

(森下一仁の近況です。タイトルをはじめ、ほとんどの写真は交差法で立体視できます)

「本を巡る冒険」

2020-10-29 21:28:47 | アート・文化

 素晴らしい秋晴れ。
 午後、自転車で吉祥寺まで出かけ、YOUCHAN個展『本を巡る冒険』を見てきました。

 YOUCHANの最近の本のカバーイラストを中心にした展覧会。会場にはご本人がいらして、かいがいしく観覧客のお相手をなさってました。
 ガラス玉や準宝石を思わせる色と、作品世界に応じた多彩な絵柄。旺盛な仕事ぶりなのに、どこか余裕のある遊びを感じさせるところが心地よいです。
 会場には古書の棚もあつらえられ、西荻の書肆盛林堂さんが出張販売の形。展覧会の内容にふさわしい品揃えはさすが。

 できれば写真も――と考えていたのですが、来場者が途絶えないのであきらめて帰ってまいりました。来月3日まで。

 〈小説推理〉12月号が発売になりました。担当しているSFレビューで次の5冊を取り上げています――

  • 森見登美彦『四畳半タイムマシンブルース』(KADОKAWA)
  • 山田正紀『デス・レター』(東京創元社)
  • GENESIS 創元日本SFアンソロジー『されど星は流れる』(東京創元社)
  • シェルドン・テイテルバウム&エマヌエル・ロテム編『シオンズ・フィクション イスラエルSF傑作選』(中村融ほか訳、竹書房文庫)
  • ピーター・トライアス『サイバー・ショーグン・レボリューション』(中原尚哉訳、新☆ハヤカワ・SF・シリーズ/ハヤカワ文庫SF)

 『されど星は流れる』収録の堀晃「循環」は、作者が会社員から小規模ながら事業者(の一員)になった経歴をもとにした私的SF。私小説とSFがこんなふうに融合するのかと感嘆しました。