素晴らしい秋晴れ。
午後、自転車で吉祥寺まで出かけ、YOUCHAN個展『本を巡る冒険』を見てきました。
YOUCHANの最近の本のカバーイラストを中心にした展覧会。会場にはご本人がいらして、かいがいしく観覧客のお相手をなさってました。
ガラス玉や準宝石を思わせる色と、作品世界に応じた多彩な絵柄。旺盛な仕事ぶりなのに、どこか余裕のある遊びを感じさせるところが心地よいです。
会場には古書の棚もあつらえられ、西荻の書肆盛林堂さんが出張販売の形。展覧会の内容にふさわしい品揃えはさすが。
できれば写真も――と考えていたのですが、来場者が途絶えないのであきらめて帰ってまいりました。来月3日まで。
〈小説推理〉12月号が発売になりました。担当しているSFレビューで次の5冊を取り上げています――
- 森見登美彦『四畳半タイムマシンブルース』(KADОKAWA)
- 山田正紀『デス・レター』(東京創元社)
- GENESIS 創元日本SFアンソロジー『されど星は流れる』(東京創元社)
- シェルドン・テイテルバウム&エマヌエル・ロテム編『シオンズ・フィクション イスラエルSF傑作選』(中村融ほか訳、竹書房文庫)
- ピーター・トライアス『サイバー・ショーグン・レボリューション』(中原尚哉訳、新☆ハヤカワ・SF・シリーズ/ハヤカワ文庫SF)
『されど星は流れる』収録の堀晃「循環」は、作者が会社員から小規模ながら事業者(の一員)になった経歴をもとにした私的SF。私小説とSFがこんなふうに融合するのかと感嘆しました。