なぜいま「森友学園」か。(安倍の沈黙作戦)
自民党憲法改正草案を読む/番外153(情報の読み方)
2017年11月23日の読売新聞(西部版・14版)が森友学園問題を取り上げている。1面の見出し。
関連記事が社会面に載っている。その見出し。
籠池が執拗に値引き交渉し、それに沿う形で国が対応したという「実態」がやっと明確になってきた。
でも、なぜ今なんだろう。検査院はなぜもっと早く調査結果を公表できなかったのか。私は疑り深い人間なので、こう考える。
これは「加計学園」問題から目をそらさせるためのものである。加計学園獣医学部は新設が認められたが、認められればそれで「終わった」ということにはならないだろう。問題点を探り出し、「認可」が正しいものであるかどうか問いただすことはできる。そこから安倍の姿勢を追及することもできる。そういうことをさせないために、森友学園の問題が利用されているのだ。
加計学園獣医学部の認可は、8月末、10月末、11月とつぎつぎに引き延ばされたが、これは衆院選を有利に進めるというだけではなく、森友学園の問題を発表する時期をも含めて「調整」されたのではないのか。
読売新聞の社会面の記事では、次の部分に注目した。(すでに既報のものだが。)籠池と近畿財務局との交渉を記録した音声データ。
加計学園の審査過程でも「訴訟」がとりざたされた。認可しないと加計学園から訴えかけられないという話が出て、問題点を認識しながらも審査員が「認可」に賛成したという記事を読んだ記憶がある。(11月11日の新聞が手元にないので引用できない。)
森友学園の籠池も「損害賠償(訴訟)を起こさなしゃあない」と言っている。同じことを、加計が直接、審査員に対していったわけではないだろうが、「どこかから」そういう声が「聞こえてきた」。そして、おじけづいた。
ふーむ。
私は、籠池が、あるいは加計が、独自に「訴訟話」を思いついたとは考えない。同じ「脅し」を籠池と加計が思いつくとは思えない。だれかが、交渉に行き詰まれば「訴訟」を口にすればいいと指示しているのではないか。すでに工事は見切り発車ではじまっている。金を投資している。認可されないと損害が出る。どうしてくれる。訴えるぞ。
安倍は、加計問題を隠すために(加計問題の論戦を沈黙させるために)、森友学園(籠池)の問題をしきりに報道させようとしているのだろう。
しかし、おもしろいことに、籠池の問題を全面展開すると、そこに加計問題で「ちらり」と見えたものがクロースアップされるということが起きる。ふたつの問題は完全に重なり合う構造なのだ。安倍の「沈黙作戦」のほころびか。あるいは読売新聞の記者の反骨か。
自民党憲法改正草案を読む/番外153(情報の読み方)
2017年11月23日の読売新聞(西部版・14版)が森友学園問題を取り上げている。1面の見出し。
森友用地 ごみ過大推計/検査院指摘 「実際は3-7割」
関連記事が社会面に載っている。その見出し。
森友問題 財務局「ゼロ円に近く」/音声データ 学園の要求通り
籠池が執拗に値引き交渉し、それに沿う形で国が対応したという「実態」がやっと明確になってきた。
でも、なぜ今なんだろう。検査院はなぜもっと早く調査結果を公表できなかったのか。私は疑り深い人間なので、こう考える。
これは「加計学園」問題から目をそらさせるためのものである。加計学園獣医学部は新設が認められたが、認められればそれで「終わった」ということにはならないだろう。問題点を探り出し、「認可」が正しいものであるかどうか問いただすことはできる。そこから安倍の姿勢を追及することもできる。そういうことをさせないために、森友学園の問題が利用されているのだ。
加計学園獣医学部の認可は、8月末、10月末、11月とつぎつぎに引き延ばされたが、これは衆院選を有利に進めるというだけではなく、森友学園の問題を発表する時期をも含めて「調整」されたのではないのか。
読売新聞の社会面の記事では、次の部分に注目した。(すでに既報のものだが。)籠池と近畿財務局との交渉を記録した音声データ。
「損害賠償(訴訟)を起こさなしゃあない」。2016年3月15日、籠池被告と妻(略)は、財務省国有財産審理室長に強い口調で迫った。室長は「当然、対応しなければならない」と約束した。
加計学園の審査過程でも「訴訟」がとりざたされた。認可しないと加計学園から訴えかけられないという話が出て、問題点を認識しながらも審査員が「認可」に賛成したという記事を読んだ記憶がある。(11月11日の新聞が手元にないので引用できない。)
森友学園の籠池も「損害賠償(訴訟)を起こさなしゃあない」と言っている。同じことを、加計が直接、審査員に対していったわけではないだろうが、「どこかから」そういう声が「聞こえてきた」。そして、おじけづいた。
ふーむ。
私は、籠池が、あるいは加計が、独自に「訴訟話」を思いついたとは考えない。同じ「脅し」を籠池と加計が思いつくとは思えない。だれかが、交渉に行き詰まれば「訴訟」を口にすればいいと指示しているのではないか。すでに工事は見切り発車ではじまっている。金を投資している。認可されないと損害が出る。どうしてくれる。訴えるぞ。
安倍は、加計問題を隠すために(加計問題の論戦を沈黙させるために)、森友学園(籠池)の問題をしきりに報道させようとしているのだろう。
しかし、おもしろいことに、籠池の問題を全面展開すると、そこに加計問題で「ちらり」と見えたものがクロースアップされるということが起きる。ふたつの問題は完全に重なり合う構造なのだ。安倍の「沈黙作戦」のほころびか。あるいは読売新聞の記者の反骨か。
詩人が読み解く自民党憲法案の大事なポイント 日本国憲法/自民党憲法改正案 全文掲載 | |
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