現在、韓国の経済規模は世界第11位(2004年度)。アジアで
OECD(経済協力開発機構)に加盟している国は日本以外には
韓国しかない。
そうした韓国の経済発展を実現させるために韓国経済が構造的に
抱え込むことになったのが「対日貿易赤字」という「宿痾」である。
韓国の輸出主導型の経済発展と対日貿易赤字の拡大はまさに
コインの裏表の関係にある。韓国経済の光と影と言ってもいい
だろう。
こうした関係は、日本経済が韓国経済を従属的な関係に組み
込んでいると見ることも可能だろうが、韓国企業の成長は、一部、
日本の製造業の世界展開を圧迫する大きな「脅威」ともなっている。
ところで、次に紹介する記事にも見られる1971年以来の
「対日累積赤字」というとらえ方に、「オタク」は強い違和感を
覚えざるを得ない。
つまり、韓国のマスコミで普通に使われている対日「累積赤字」
とは、「単年度内における累積赤字」ではなく、何と「1965年の
日韓国交正常化以来の対日累積赤字」という意味なのだ。
これは、例によって韓国社会に存在する日本に対する「複雑な
感情」を反映した特殊な統計だと見るしかないが、国際経済を
見つめる視点としては、あまり健全なものではないという気がする。
(日本側に蔓延している韓国や中国に「巨額な援助をしてあげた」
式の恩着せがましい認識も全く不健全かつ一面的なものだとは
思っているが・・・)
いずれにせよ、韓国が最先端の各種生産設備、素材や部品の
多くを長年に渡り日本から調達し、日本企業の持つ各種の
先端技術(特許)を活用してきた結果として巨額の「累積赤字」が
生じたのは事実だろう。
しかし、その「赤字」が元になって韓国の産業が発展し数多くの
優秀な工業製品を全世界に輸出し「黒字」を生み出してきたとも
言えるのだが、韓国のマスコミにはその「因果関係」をシビアに
見ようとしない傾向がある。
結果的に、1971年以来の「対日累積赤字」の拡大という強調の
仕方は、日本側が一方的に不当な利益を収め、韓国側が損害を
こうむって来たかのような印象、認識を生んでしまうのではないかと
思えてしかたないのだ。
とは言うものの、この「憎むべき対日赤字」こそが韓国経済の発展を
現在もなお支え続けていることは、ある意味で韓国社会の「大人の
常識」であるし、否定しようもない現実だ。
「対日累積赤字」を必要以上に問題視することよりも、韓国経済の
その「悲劇的な(?)ジレンマ」をまず正確に認識することのほうが、
大切なことのような気がする。
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■ <日·中 협공받는 한국의 무역>
對日적자 누적 2500억달러 넘어
<日中に挟み撃ちされる韓国の貿易>
対日赤字 累積 2500億ドル(約29兆円)超過
(文化日報 1月10日)
작년 240억달러… 전체 흑자보다 많아
2005年、240億ドル(約2兆7600億円)...全黒字額上回る
부품·소재의 수입 증가와 원·엔 환율 하락 등으로 대일 무역수지
적자 누적액이 2500억달러를 넘어선 것으로 나타났다.
部品や素材の輸入増加とウォン高などが要因となり対日貿易赤字の
累積額が2500億ドル(約29兆円)を超えたことがわかった。
10일 산업자원부에 따르면 우리나라의 대일 무역수지는 1971년
첫 적자를 기록한 이후 2001년 101억달러, 2002년 147억달러,
2003년 190억달러, 2004년 244억달러, 2005년 240억달러
등으로 확대되며 지난해까지 누적 적자규모가 2534억달러에
달한 것으로 집계됐다.
10日、公表された産業資源省のまとめによると、韓国の対日
貿易赤字は、1971年に初めて赤字を記録して以降、2001年
101億ドル、2002年147億ドル、2003年190億ドル、2004年
244億ドル、2005年240億ドルと拡大し、昨年までの累積赤字が
2534億ドル(約29兆円)に達している。
특히 지난해 대일 무역수지 적자액은 우리나라의 전체 무역수지
흑자 235억달러보다 많은 것이다.
特に昨年の対日貿易赤字は、韓国の全黒字額、235億ドルを
上回った。
이같은 대일 무역역조는 자본재 및 부품·소재를 일본에 의존
하는 산업구조와 대일 수출 부진이 근본적인 원인으로 분석되고
있다. 실제로 부품·소재의 대일 수입액은 1998년 111억달러에서
2000년 196억달러, 2004년 255억달러, 2005년 275억달러로
증가세를 보이고 있다.
このような対日貿易赤字は資本財や部品、素材を日本に依存する
産業構造と対日輸出の不振が根本的な原因であると分析されて
いる。実際に部品、素材の対日輸入額は1998年の111億ドルから
2000年196億ドル、2004年255億ドル、2005年275億ドルと
増加の一途をたどっている。
이에 반해 우리나라의 대일 수출은 양국의 30대 수출품목중
17개 품목이 중복될 정도로 수출품목 구조가 유사한데다가
최근의 원 ·엔화 환율 하락으로 일본산 상품의 수입 증가와
함께 우리 수출품의 채산성 악화를 초래하고 있다. 원·엔
환율은 작년 9월초 940원대 중반을 정점으로 하락곡선을
그리기 시작해 최근엔 850 원대까지 내려와 있는 실정이다.
逆に、韓国の対日輸出は両国の主要輸出製品30品目中、17
品目が重なるほど輸出品目の構成が似通っている上、最近の
ウォン高円安が日本製品の輸入増加とともに韓国の輸出製品の
採算性悪化を招いている。昨年9月初め、100円940ウォン台の
半ばであった円とウォンの為替レートが、急速なウォン高により、
最近では850ウォン台にまで上昇している。
산자부 관계자는 “원·엔 환율의 지속적인 하락으로 대일 무역
역조 현상이 심화되고 국내 부품.소재산업의 존립기반이
약화될 것으로 우려된다”며 “갈수록 심화되는 대일 무역역조
현상을 개선하기 위한 다각적인 대책을 검토중”이라고 말했다.
産業資源省の関係者は「持続的なウォン高現象で対日貿易赤字が
深刻化し、国内の部品、素材産業の存立基盤が悪化する恐れが
ある」と指摘した上で、「ますます拡大する一方の対日貿易赤字を
改善するため、多角的な対策を検討中である」と述べた。
(終わり)
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