7、80年代の韓国の音楽シーンで、独自の新境地を切り開いた
シンガーソングライターが宋昌植(ソン・チャンシク)だ。
「ヲタク」は、たまに、無性に彼の歌が聴きたくなる時がある。
以前にも一度、当ブログで彼のロマンチックな曲を2曲ほど紹介
したことがある。
今回は、全く趣向の異なった彼の代表作を3曲ほど取り上げて
みたい。
この3曲を聴くだけでも、フォークやロック、演歌などといった枠に
おさまらない不思議歌手、宋昌植の歌世界が、十二分に
堪能できるはずだ。
「ヲタク」が聴くに、彼の歌は、雄大な大自然が持つ雰囲気にも
似た自己肯定感に溢れている。
それゆえに、世渡りに不器用な「ヲタク」が、ついムキになり人と
ぶつかっては、後で、少しだけ後悔したりする時、彼の歌は、
「ヲタク」の心のちょっとしたエネルギー源となってくれる。
△「え?また、職場でけんかしただと?」
「どうせ、相手は新入りのおどおどした女子職員だろ」
「気の弱そうな女だけ選んでけんかを吹っかけて
回る中年男ってか?最低なんだヨッ!」
「ヲタク」が、いつも彼の歌から読み取る強くて大きなメッセージは、
「自分は自分のままでよい」というものだ。
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■가나다라(カナダラ)
「가나다라(カナダラ)」は、日本語で言えば「あいうえお」くらいを
意味する題名。一見、コミカルながらも哲学的な歌だ。
歌詞の世界を単純に要約すれば、「言いたいこと、やりたいこと、
知りたい真理、追いかけたい人、つかみたい瞬間、わからない
ことを無数に抱えた心を、小さな船(有限な肉体)に載せて走るのが
人間の人生。それならば、一度っきりのこの人生を思いっきり
笑いながら生きていこうじゃないか」くらいになるだろうか。
■고래사냥(クジラ捕り)
「ヲタク」が聴くに、宋昌植の不思議な魅力が最もよく伝わる
名曲だ。題名からして不思議だ。「ヲタク」なりに歌詞を単純に
解釈すれば、「自分をごまかさず、人に頼らず、自分の夢(クジラ)を
追いかけながら生きていこう!」と訴える人生への応援歌だ。
■피리부는 사나이(笛吹く男)
軽妙ながらも奥深い宋昌植一流の歌世界が堪能できる名曲。
困難にぶつかり絶望しかけた人を励ます楽天的な笛吹き男の歌だ。
△「ヲタクさん・・・、オスドリはヲタクさんの
ことを完全に曲解していますッ」
「ヲタクさん、ファイト!私はいつもヲタクさんの味方です」
(終わり)