惑星ダルの日常(goo版)

(森下一仁の近況です。タイトルをはじめ、ほとんどの写真は交差法で立体視できます)

池江さん復帰

2020-08-29 20:58:09 | スポーツ

 辞任表明した安倍総理の、昨日の記者会見詳細を新聞で読む。

 会見冒頭の自身の発言は、前半、新型コロナウイル対策の目下の目途と北朝鮮のミサイルの脅威について。後半は健康問題による辞意の表明。
 急務である新型コロナウイルス対策をとりあえずまとめたので、この時点で辞意を表明することにした、安全保障問題も忘れてはいませんよ、というメッセージですね。言いたいことのストーリーはすっきりしています。

 持病の潰瘍性大腸炎については「6月の定期検診で再発の兆候」、「先月(7月)中ごろから、体調に異変が生じ、体力をかなり消耗する状況」、「8月上旬には潰瘍性大腸炎の再発が確認され」たということ。
 コロナや国会などの影響を照らし合わせ、総理の言動を考えるヒントになりそうです。

 記者との一問一答で気になったのは、まず、拉致問題について。
 「説明できませんが、いわば考え得るあらゆる手段をとっていることは申し上げたいと思います」と言っているのは、何かのエクスキューズに聞こえます。
 で、おもに誰に対して言っているのか?
 もうひとつ、後継総裁について「やはりチーム力ということも大変重要ではないかと思います」と言い添えていること。
 後継者は指名しないということですが、想定から外すべきだと考えているのがどの人とどの人かということが見えてきそうです。

 午後は競泳の「東京都特別大会」のネット中継に注目。
 いうまでもなく、シニア女子50メートル自由形に出場した池江璃花子さんの泳ぎを見たくて。

 池江さんは6組まであった同競技のうち、5組目に出場。3コースで泳いで1着(6組までの全体では5位)。タイムは26秒32。目標に挙げていた26秒8をクリアしました。
 日本記録でもある自己ベストは24秒21なので、まだまだ回復途上であることを実感します。
 ネット中継ではよくわかりませんでしたが、ニュース映像で見ると、体幹も腕もまだまだしっかりしていないように感じます。
 しかし、これからは上げてゆくだけ。がんばってください!


東京マラソン

2020-03-01 20:51:01 | スポーツ

 昨日いっぱいで締め切った「ベストSF2019」。結局、前回と同じく12人の方から投票をいただきました。
 10~12人目は次のとおり――

小泉博彦さん
らっぱ亭さん
渡邊利道さん

 来年もやりますから、面白そうなSFを読んでおいてくださいね。

 午前中は東京マラソン。男子の部をテレビ中継で。
 一般参加者なし、沿道の声援も道端からやや離れた位置でという、異様な雰囲気でしたが、大迫傑選手の頑張りが感動的でした。

 2時間5分29秒の日本新記録で、日本勢1位、全体では4位という見事な成績。
 ゴールの瞬間は握りしめたこぶしを振って雄たけびをあげるという迫力に満ちたものでした。MGCは2時間11分41秒で3位という、本人としては不本意だったものだけに、そこからの巻き返しを成し遂げた想いがこもっていたのでしょう。
 東京オリンピック代表の座は来週のびわ湖毎日マラソンの結果待ちですが、これで可能性が大きく広がったことは確か。

 〈小説推理〉4月号が発売になりました。担当のSFレビューで次の4作品を取り上げています――

  • マーサ・ウェルズ 『マーダーボット・ダイアリー〈上・下〉』 (中原尚哉訳、創元SF文庫)
  • 乾緑郎 『機巧のイヴ 帝都浪漫編』 (新潮文庫)
  • 高山羽根子 『如何様(いかさま)』 (朝日新聞出版)
  • アーシュラ・K・ル=グウィン 『暇なんかないわ 大切なことを考えるのに忙しくて』 (谷垣暁美訳、河出書房新社)

 ル=グウィンの『暇なんかないわ……』は80歳頃からブログに書いていたエッセイの抜粋本。といっても、編集の妙てテーマ別に章立てされすっきりとまとまっています。
 猫と暮らした晩年の日々は、揺るぎなく、美しい。


「引退するつもりはありません」

2019-12-16 21:21:34 | スポーツ

 事実上の引退宣言をしたかと伝えられたアリーナ・ザギトワ選手が「そんなつもりはありません」と表明しています。

 彼女のインスタグラムで、日本語のメッセージを読みました。

 「引退宣言」をしたテレビ番組について、「テレビ出演の際、私は不安で、自分の考えをはっきりと伝えることができませんでした」と言い、スケートは自分の人生そのものだとして、支えてくれるコーチ陣へ感謝も述べています。
 そして、「私は活動休止も『引退』するつもりもありません」と、報道を否定。「可能な限りすべてのタイトルを獲得したアスリートとして、私は常に表彰台の一番上に立ちたい」と、今後、厳しいトレーニングに臨むことを宣言しています。

 これでザギトワ選手に関しては、ひとまず、寂しい思いをしなくてよいこととなりました。新たな技術を獲得するとともに、美しい滑りにさらなる磨きをかけてもらいたいと思います。

 とはいえ、フィギュアスケートという競技が抱える問題点が解消したわけではないんですよねぇ。そこをうまく解消してゆく道を、ザギトワ選手とともに考えてゆく必要があるのではないでしょうか。


フィギュアスケート選手という人生

2019-12-14 21:24:46 | スポーツ

 アリーナ・ザギトワ選手、事実上の引退声明。
 17歳で「人生のすべてを手にしている」と言って、第一線を去るのはどういう気持ちなんでしょうね。

 思い出すのは、先日のグランプリ・ファイナルで出場6人のうち最下位に沈み、キス&クライの席て涙をこらえていたあの表情。自分は競り合いの舞台から振り落とされてしまったと感じているように見えました。
 女子選手もジャンプ3回転半は常識、4回転も飛ばないとメダルは難しい時代になり、そうした武器をもたない彼女は無力感に捉われたのでしょう。17歳でそうした技術を身につけるのは、もはや難しいのかもしれません。

 それにしても、女子フィギュアスケートという競技は、これからどうなるのでしょう?
 高得点が望めるジャンプに比重がかかる今の状態が続くとすれば、メダルを狙うには、少女の体形をとどめる15~16歳までに技術を身につけた選手が有利です。そのピークを過ぎた段階で競技生活に見切りをつける者が続出するのは、とても寂しい。ラジオノワさんにも、リプニツカヤさんにも、もっともっと滑って欲しかったのです。もちろん、ザギトワさんにも。
 ジャンプだけではない、円熟した滑り全般を見たいファンは多いと思います。そして、そうした部分もしっかり評価する競技であって欲しい。


MGC

2019-09-15 21:33:58 | スポーツ

 昨夜は一所懸命、仕事に励んでいました。
 今日もそのつもりだったのですが、朝、ついついマラソングランドチャンピオンシップの中継を見始めてしまったのが大誤算。

 時々、経過を確認しながら、基本的には机の前に座っているはずだったのに、男子の部の優勝候補の一人、設楽選手がスタートと同時に大逃げを打つという波乱万丈の幕開けとなったから、もう大変。目を離すことができなくなってしまいました。
 20分遅れでスタートした女子の方は、男子の30人に比べ、10人という少人数なのでそれぞれの走りを追いたくなり、こちらもチャンネルを換えながら見るハメに。結局は、私の意志が弱いということなんでしょうけども。

 事前の予想は、男女とも39キロ付近からの上り坂が勝負の分かれ目になるだろうというもの。男子の勝負所はまあそんなものでしたが、女子はまるで違ってました。

 男子は設楽選手が一時は2位グループに700メートルほども差をつけるぶっちぎり状態。しかし、後半、目に見えて失速。37キロ付近で2位グループに置いてゆかれ、先頭グループとなった9人(でしたっけ?)はそのまま坂へ。ここで中村選手が長めのスパートをかけ、2位になった服部選手、3位の大迫選手と見ごたえのある力比べを繰り広げました。

 一方、女子は最初、ほとんど全員が団子となり、どこまでこの状態が続くのかと思っていたら、早めのペースだったようでどんどんばらけてゆき、中間点に達する前に前田選手が独走態勢を確立。そのままゴールまで危なげなく逃げ切りました。

 しかし、どちらも見ごたえがあったなあ。こんなにマラソンの走りに熱中したのは何年振りでしょうか。仕掛けた瀬古さんの狙いにまんまと乗ってしまった。

 写真は、昨日、掲載できなかった。夕暮れ時の鱗雲。気持ちの良い空でした。