2・26事件の日。昭和11年(1936)のこの日、天皇親政を望む青年将校らがクーデターを目論んで決起、都心の官邸などを占拠し、高橋是清蔵相らを殺害した。
日本が戦争へ突き進む節目となる事件とされていますが、当時、世相は浮かれた感じでいっぱいのようでしたね。
このところ昭和10年代が気になっているので、少しお勉強。
この年のおもな事件は、2・26事件のほかに、プロ野球リーグ戦の始まりとなる日本職業野球連盟発足(2月)、「定吉二人キリ」の阿部定事件(5月)、「前畑ガンバレ」のベルリンオリンピック(8月)、日独防共協定締結(11月)など。
ベストセラーは山本有三『真実一路』、江戸川乱歩『怪人二十面相』。
ヒット曲は、美ち奴「ああそれなのに」、藤山一郎「東京ラプソディー」、同じく藤山一郎「男の純情」と、古賀政男メロディーのオンパレード。私の贔屓の服部良一さんは、この年、日本コロムビアの専属作曲家となったところでした。
あの時代に生きていたら、どこかでキナ臭いが匂いがしているのを感じつつも、爛熟気味の文化に浮かれていたのではないでしょうか。都会ではカフェーに飽きた人々が喫茶店につめかけていたといいます。
時代の底流の上で、娯楽を求める人々の心は沸きたっていたのです。