朝顔を植えるために、鉢の土を取り替えました。
古い土には雑草が生えたまま。ムラサキカタバミもありました。
土を全部ひっくり返したので、カタバミの「全身像」を見ることができました。
びっくりするほど大きい根が隠れていました。まるで大根のよう。2本あるので、立派な大根足です。
奇妙なものなので調べてみると、これは「牽引根」といって、特殊な役割をする根でした。
どうやらカタバミには3種類の根があるようです。
普通の根は、写真の、たくさん伸びた茶色くて長いやつ。で、牽引根があり、もうひとつ、繁殖用の「子鱗茎」と呼ばれるユリ根のようなやつ。この子鱗茎で、カタバミは子孫を増やしてゆくのです。だから、地上部を引き抜いても土の中にたくさんの子鱗茎が残り、なかなか根絶することができません。
牽引根は、この子鱗茎が増える時に地上に露出しないよう、下へ引きずり込む仕事をしているというのです。
そのあたりがわかるように、写真を拡大してみます。
葉柄が伸びている根元にたくさんあるのが子鱗茎。その下に牽引根があります。
子鱗茎が増えると、そのままでは地上に盛り上がってゆくので、牽引根が収縮を繰り返してカタバミ全体を下にもぐらせるようです。凄い仕組み。
今までまるで知らなかった植物の秘密を知ってしまいました。
ちなみに、牽引根はシャリシャリとした梨のような食感だそうです。でも、美味しいとまではいえないような……(食べてみる気になれません)。