夕方、吹付工事屋さんとこのツバメの巣をのぞきましたが、親鳥はいませんでした。
中で何個かの卵が抱かれる時を待っているのでしょうか。今日は寒いので、心配。
雨が降っているのか降っていないのかよくわからない空の下を散歩。
いつもと違う、初めての道に入ってみると、かなりな豪邸に出会いました。「こんなところに、こんなお家が!」とびっくり。
よく知っている街のつもりでも、まだ知らない表情が隠れているんですねぇ。
その後、住宅街の一画にある小さなお米屋さんで米糠を調達。野菜の肥料(の材料)にするため。
このお店はずっと見かけてはいたものの、一度も入ったことがありませんでした。今日は前を通りかかったので、ついでに。
ドアを開けて入ると、中は薄暗く、店番の人はいません。
「ごめんください」と声をかけると、奥のガラス戸の向こうから「はい」という返事が。住居を兼ねた店で、店の奥が居間になっているようです。
お店の人が出てくるのに手間取っている間に店の中を見回してみると、正面に何やら貼り紙が。
「6月30日をもって閉店することになりました。長らくありがとうございました」
奥から出てきた男性は私よりもご高齢らしき方。
笑顔で、「何がお要りようで?」と問いかけてくれます。
「米糠をわけていただけますか?」
「どれだけ?」
ということで、2キロ計っていただきましたが、その間にも男性は、何に使われますか、そうですか、肥料にはよく使われますものね、と愛想よく相手をしてくださります。
閉店なさることをお聞きするべきかと思ったのですが、ご主人の年齢を考えると察しはつきます。寂しい気持ちになるのもいやで、あえて触れずに「ありがとうございました」と店を出ました。
初めて入った店が、閉店間際とはね。
このお米屋さんとはささやかな縁ができましたが、それにしても、我が街ながら知らないままになってしまうところも多いのだろうなと思ったことでした。