睡眠２題

　お昼過ぎに原稿を送り、郵便局に用があったので、今日は早めに散歩。まだ日が高いうちに外を歩くのはひさしぶり。とはいえ、空気はしんしんと冷え込んでいます。
　郵便局に寄った後、本屋さん（つつじヶ丘の書原）まで歩くうち、２か所で引越しをしていいる場面と出くわしました。師走の引越しは結構多い？

　やや鮮度に欠ける情報ですが、〈日経サイエンス〉誌１月号に睡眠に関する興味深い記事が２つ載っていました。

　ひとつは「徹夜もへっちゃら」という囲み記事で、ウェイク・フォレスト大学医学部の神経生物学者たちの発見を報じたもの。睡眠不足のアカゲザルにＣＸ717という物質を投与して作業をさせたところ、睡眠不足による能率低下は見られず、脳画像の所見でも睡眠を満足にとった時と同じ脳の状態であることが確認されたという。
　この物質は、よく寝たあとのスッキリした頭の状態をもたらしてくれるようですね。逆に、この物質の働きをくわしく調べることによって、眠りの謎に迫ることもできそうです。

　もうひとつは、たった４行の短信。
　眠ると意識を失うのは、脳の各部が機能を停止するからではなく、各領域のつながりが絶たれるためだというもの。〈Ｓｃｉｅｎｃｅ〉誌９月30日号からの引用です。
　つまり、部分的に見れば、眠っている間も脳は活動を続けているということで、このことは、物音に気づいて目覚めたりすることからも想像がつきます。
　睡眠中、意識を失うのは、脳の各部の連絡が途絶えるからだというところが意味深長ですね。意識とは何かということの研究にも役立ちそうだ。夢を見ている時の「意識」は、どういう状態なのかも気になるところです。