第2回将棋電王戦のレポートをいくつか読みました。
コンピューターが人間に圧勝したわけですが、興味があるのは対戦中、人間の棋士が相手をどのように感じていたのか、という点。
いかにもプログラムされた機械的なものと感じていたのか、それとも人間に似たものと感じていたのか。あるいは、機械でも人間もない、何か得体の知れないものと感じていたのか。
良い参考になったのは、第2局で敗れた佐藤慎一四段のブログ「サトシンの将棋と私生活50-50日記」での対戦記(4月1日の記事)。
人間の棋士は「線」で考えているが、コンピューターは「点」で考えているようだ、という意味の記述があります。人間はひとつの意図のもとに繋がりのある作戦を立てるが、コンピューターはひとつひとつの局面ごとに形勢を判断し、作戦を立て直して来るというようなことでしょうか。実際、ほとんどのプログラムがそのような指し方をするように作られているのでしょうね。
ただ、第5局ではコンピューターがひとつの細かい勝ち筋を狙い、それを貫いたという印象もあるようです。
だとすると、このプログラム(GPS)は「線」で考えているのかもしれない。
私は将棋には疎く、パソコンソフトと対戦したこともありませんが(囲碁はある)、今の将棋ソフトには、時に個性を持った人間のように思える瞬間があるのかもしれません。
人間の「思考」が実はどういうものかよくわからない以上、そういうコンピューターの「思考」も否定できない段階に来ているのでしょうか。対戦した棋士の感想をさらに知りたいと思っています。
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