昨夜は古くからのSF仲間「一の日会」のZOOM例会を楽しんでおりました。
2日遅れの話題となりますが、一昨日(17日)、札幌地裁が「同性婚を認めないのは憲法違反」とした、武部知子裁判長の判決文に感動しました。
全文をネットで読むことができますが、ここにはごく一部を引用しておきます。
- 異性愛者と同性愛者の違いは、人の意思によって選択・変更し得ない性的指向の差異でしかなく、いかなる性的指向を有する者であっても、享有し得る法的利益に差異はないといわなければならない。そうであるにもかかわらず、同性愛者に対しては、婚姻によって生じる法的効果の一部ですらも、これを享受する法的手段が提供されていない。
明快です。
私にとって、同性愛について考える大きなヒントになったのは、学生時代、専攻していた心理学関係の論文で、戦時下のドイツで強いストレスを受けた母親から生まれた男児にゲイの割合が高かったと知ったことだと思います。胎内で、特定の時期にホルモンの増減があることが影響しているという研究でした。
以来、人間だけでなく、動物全体の性についても見聞きすることで、この問題については考えるところがありました。
今回、この判決が出たことで、社会が目指すべき方向がはっきりしたと思います。
性にはやっかいな問題が絡んでおり、まだまだ深く考えるべきことがあります。SFはそのための有効な媒体になるのではないかと思っています。たとえば、ル=グインの『闇の左手』のように。
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