昨日(1月8日)昔勤めていた銀行OB会の新年会があったので、参加してきました。時々「お元気ですね。よくネパールに行っていますね」とか「またスキーですか?」などと私のフェイスブックを見ている人から声をかけられることがありました。
一方色々な人と雑談をしていると「フェイスブックやブログなどSNSはほとんど見ない」という人もいるということに気がつきました。
そこで今日の考察は「なぜオールドバンカーの中にはSNSに弱い人がいるのか?」ということです。オールドバンカーというと大袈裟ですが、まあ70歳以上の銀行OBとお考え下さい。
SNSは、ソーシャル・ネットワーキング・サービスで、フェイスブック、X(旧ツイッター)、Instagram, Tiktokなどです。最近は人気が低下傾向にありますが、ブログもSNSです。
さてどうして銀行OBの中にはSNSに弱い人がいるのでしょう?
どんな集団の中にもSNSに強い人弱い人はいるでしょうから、銀行OBがSNSに弱いかどうかは、社会全体の水準や他の集団(たとえば学校の先生の退職者など)と較べないと本当は話は進みません。
しかしそこまでデータを集めている時間もないので、ここでは「一般に業務上ネットワークを使っていそうな銀行員なのに意外にSNSに弱い」といった直感的な疑問に対する考察ということで話を進めます。
その理由については私は次のように考えました。
1.元々昔の銀行員はインターネットに弱い。銀行員以外の方は意外に思われるかもしれませんが、昔の銀行員はオープンな情報ネットワークであるインターネットに弱かったのです。私の経験では商社マンなどは早い段階から、インターネットを使い、多国間で情報交換や情報収集を行っていました。ところがその頃銀行(少なくとも私にいた銀行は)は、インターネットに無関心でほとんど利用していませんでした。その理由は「銀行内および銀行間には、閉鎖系のネットワークがあり、銀行内や銀行間のデータの交換需要をまかなっていた。インターネットのようなオープン系のネットワークが銀行内に入ってくると情報流出などにリスクが高まるので、銀行幹部やシステム部門がインターネットを拒否していた。」というものです。
2.次に銀行員は銀行を卒業しても、銀行時代の仲間とつるむ傾向が強い。これはかなり私の独断的な意見です。というのは、おそらく多くの日本の会社や組織(学校や官公庁など)では、退職しても昔の職場の仲間とつるむ傾向が多いとも考えるからです。ですから「昔の仲間とつるんで新しい仲間とネットワークがひろがらない」というのは、銀行員の特性と決めつけるのは危険かもしれません。むしろ「昔の仲間とつるむ」というのは、管理職などを務めた男性などの特徴と考えた方が良いかもしれません。
これに対し、昔の職場べったりでない人、典型的には女性の方などは、第二第三の職場や地域の人あるいは趣味の仲間とすぐ仲良くなり、新しい仲間が広がります。そして新しい仲間とはLINEなどで繋がっていきます。
さてこのLINEをSNSにいれるかどうかという点について、私はやや否定的(つまりLINEはSNSではない)に考えていますが、一般的にはLINEもSNSの一種と考えられています。
とにかく女性はLINEを通じて仲間の輪を広げていく。これに対しオールドバンカーは、地域社会などに新しい仲間を作ることが苦手で、昔の仲間とゴルフ、麻雀、旅行などで暇をつぶすことが多い。その仲間とのやり取りは、携帯メールで十分なので、SNS利用には至らない‥‥というのが私の考察でした。