昨日(1月27日)米国株市場では、AIモデルに最新チップを提供してるNVIDIAの株価が17%下落し、同社の時価総額が5,890億ドル減少した。また生成型AI用サーバーを製造するスーパーマイクロコンピュータの株価は13%下落した。
AI関連銘柄の軒並みの下落で、テクノロジー中心のナスダック総合指数は3.1%下落し、S&P500は1.5%下落した。一方大手テクノロジー株の割合が低いダウは0.7%上昇した。
昨日はDeepSeekショックはなぜ引き起こされたかというと、同社が高価なAIデータセンターチップを使わず、NvidiaのH800と呼ばれる低機能チップを使用して、わずか2カ月と6大万ドル未満で、オープンソース大規模言語モデルを発表したことだった。モデルの発表は先月下旬の話だったが、昨日AppleのアプリストアでライバルのOpenAIを抜いて同社のAIアシスタントが首位の座についたことが、NVIDIA株暴落の引き金になった。
つまりDeepSeekモデルがChatGPTを運用するOpenAIモデルをコスト面や性能面で凌駕することになると、高性能・高価格のチップは不要になるため、チップメーカーのNVIDIAの株価は暴落した訳だ。
ただしDeepSeekのAIがChatGPT等に較べて本当に優位性があるのかどうかはもう少し専門家の意見などを聞きながら判断していく必要があるだろう。
私が使っているAIパーソナルアシスタントアプリケーションMonicaの中に
AIエンジンとしてDeepSeek R1はGPTやGeminiなどと並んで登場している。
つまり実力はユーザーから認められている訳だが、製造コスト面などはもう少し突っ込んだ分析を見てみたいと思う。
さてNVIDIAの暴落を買い場と見るかどうか?ここも興味深いところだ。
WSJはある証券会社のCEOのコメントを紹介していた。
「いずれにせよ売りは起きるはずだった。古い格言にあるように、市場は階段を上って窓の外に飛び出す。この暴落は窓の外に飛び出す瞬間だった」
理由はどうあれ過熱相場が少し冷やされたことは、長い目で見ると相場のためにプラス、と考えてよいだろう。
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