WSJによると、ロシアは黒海艦隊のセヴァストポリからの撤退を行った。ロシアは潜水艦3隻と2隻のフリゲート艦を中心とする黒海艦隊をセヴァストポリからロシア国内あるいはクリミア半島の東部に移動した。
これはウクライナによる黒海艦隊へのミサイル攻撃あるいはドローン攻撃が功を奏していることを如実に物語っている。
黒海艦隊のセヴァストポリからの撤退により、ウクライナの制海権が広がることは勿論だが、プーチンの野望に挫折の大きな兆しが見えたという象徴的な意味合いも大きいだろう。
米国の議会の混乱で、資金面での米国のウクライナ支援に不透明感が出始めている時期だけに、これはウクライナとその支援国には明るいニュースだ。
歴史に興味にある人は19世紀中ごろのセヴァストポリ包囲戦を思い出すだろう。それはクリミア戦争の中の戦いの一つで、1854年から約1年間続いたロシアとイギリス・フランス・トルコ連合軍との戦いだった。両軍合わせて20万人以上の死者を出した後、ロシア軍はセヴァストポリから撤退し、黒海艦隊は無力化して、連合軍は黒海の制海権を得た。
今回の黒海艦隊のセヴァストポリ撤退をプーチンの野望の挫折のプレリュードと受け止める人はロシアにおいても多いのではないだろうか?
もちろんこれは個人的な印象に過ぎないが。
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