惑星ダルの日常(goo版)

(森下一仁の近況です。タイトルをはじめ、ほとんどの写真は交差法で立体視できます)

『ライト』

2008-09-29 20:20:24 | 本と雑誌
 うっ、寒っ!
 つい数日前まで扇風機を回していたのが嘘みたい。雨の中を散歩していると、手袋をしたくなってきました。
 マフラーをしている若い女性をちらほら見かけますが、あれはファッションなんだろうなあ。

 〈小説推理〉11月号発売中。SFレビューのページで次の4冊を取り上げています――

  • M・ジョン・ハリスン『ライト』(小野田和子訳、国書刊行会)
  • アレステア・レナルズ『量子真空』(中原尚哉訳、ハヤカワ文庫SF)
  • 高野史緒『赤い星』(早川書房)
  • カート・ヴォネガット『追憶のハルマゲドン』(浅倉久志訳、早川書房)
 こうして見ると、早川の本がほとんどですね。
 唯一、国書刊行会から出ている『ライト』は、文芸の先端ジャンルとしてのSFの現在を知るには欠かせない1冊。スペースオペラでありながら前衛文学であるという超絶技巧の絶品。キャラクターも実に鮮やかで、惚れ惚れしてしまいました。2度、3度と読むと、さらに愛しさが増す作品です。
 M・ジョン・ハリスンはかつてサンリオSF文庫から出た『パステル都市』も大好きで、伊藤典夫編『SFベスト201』(新書館)では紹介文を書かせてもらいました。これを機会にもっと翻訳されることを期待。

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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
 恥ずかしながらM・ジョン・ハリスンという作家... (スターシップ)
2008-10-01 02:12:24
 恥ずかしながらM・ジョン・ハリスンという作家は名前すら知りませんでした(汗)。スペースオペラでありながら前衛文学という立ち位置が気になります。
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>スターシップさん (森下一仁)
2008-10-01 10:44:48
>スターシップさん
 知らない人が大多数だと思います。昔、サンリオから1冊翻訳が出ただけだし、それもほとんど話題になりませんでしたから。
 でも、英国ではSF界の重鎮として頑張っているみたいですよ。機会があれば読んでみて下さい。
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