金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

【イディオム】Tiptoe back 上海株は忍び足で強気相場入り

2015年11月06日 | ライフプランニングファイル

上海総合指数は昨日(11月5日)1.8%上昇して3,522.82ポイントに達した。8月26日の底値から20.3%上昇したので、WSJは「中国株は強気相場入りをした」Rebounding Chinese shares enter a bull marketと報じている。

テクニカルには底値から株価が20%上昇すると強気相場といわれるので、数字上は強気相場入りということができる。だが投資家は強気一辺倒ではない。株価の戻りは中国政府の強い株価対策で支えられている面が大きく、つっかえ棒が外れると株価が急落するリスクがあるからだ。

WSJはThe market picked up in October as investors tiptoed back in ,pushing margin loan up again.「10月の市場は投資家が忍び足で戻ってきたので、信用買いが再び増加して上昇した」と説明している。

Tiptoeは「つま先」「つま先立ちする」という意味で、tiptoe backは「こっそり戻ってくる」という意味だ。

株の信用買いは6月18日のピーク時には2.27兆元(3,580億ドル)に達していたが、8月の株価急落以降1/4程度に減少した。最近再び信用買いは増えているが、まだピーク時の54%とWSJは報じていた。

株価回復のために、政策金利と預金準備率の引き下げ、空売り規制、IPOの見送りなど次々と対策を打ち出してきた中国当局は上海総合指数が4,500ポイントを回復するまで優良株の買い入れを続けると言っているので、提灯をつける投資家が増えると、株価がまだ上昇する余地はある。少なくとも政府目標まで1,000ポイントの上昇余地はある、と考える投資家たちが信用買いを増やすという条件つきではあるが。

 

 

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