金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

パスワード管理はエバーノートを暗号化して・・

2016年08月14日 | デジタル・インターネット

今日WSJを見ていたらLive版で米国の遺産相続では今後被相続人のパスワード管理が大きな問題になるという話をしていました。

米国のミレニアル世代(1980年~2000年頃に生まれた世代)は今後20年間で30兆ドル相当(約3千兆円)の遺産を引き継ぐそうで、これが金融界等の大きなビジネスチャンスと考えられています。日本では毎年50兆円が相続により次世代に移転するといわれ、これの財産(金融資産・不動産)をあてに金融界や不動産業界があの手この手で高齢者にアプローチしています。洋の東西を問わず同じような状況なのですね。

多少違いがあるとすれば、オンライン取引や電子メールなどの利用が盛んな米国で被相続人のオンライン取引口座や電子メールアカウントへのアクセス方法やパスワードがすでに問題になっている点でしょう。この問題は日本でも5年後10年後には大きな問題になると思います。

ネット取引の拡大に伴い、管理しないといけない口座番号やパスワードはどんどん増えていきます。

ざっと見ただけでも私の場合次のような取引の口座(取引)番号やパスワードを管理する必要があります。

銀行口座・証券会社口座・クレジットカード・生命保険・医療保険・火災保険・アマゾンなどの通販・モバイルスイカ・新幹線・JAl等の交通系アカウント・電気・水道・ガス等公共料金のアカウント・新聞電子版のアカウント・・・ざっと数えて30個程度のアカウントとパスワードを管理する必要があります。

この管理方法について私はエンディングノートにも使える「ライフプランニングノート(ファイル)」をクラウド上で作成するのが良いということを本でも書き、講演会でも話をしています。そこではエクセルをベースにした管理方法を提唱しています。エクセルを推奨する理由は「多くの人が既に使っているソフトである」「元の取引(ガス料金の支払いなど)と支払い方法(私の場合はクレジットカード払いがほとんど)とクレジットカードの引き落とし口座を一元的に紐付けできる」という点です。

ただし日常的にパスワードを管理する面ではエクセルは不便です。パスワードの中には、ベンダーから与えられた長くて複雑なもの(たとえばwifiの暗号化キーなど)もあります。これらは写真に撮影して管理しておく方が便利です。

そこで私は日常のパスワード管理にはエバーノートを使っています。エバーノートはクラウドサービスなので、スマートフォンがあればどこでも簡単に見ることができるし、画像の管理も簡単だからです。

なおパスワードなど重要なコンテンツについては簡単に暗号化できますので、極力暗号化しています。

(下の写真は暗号化の方法で、暗号化したい部分を選択し、右クリックすることで暗号化することができます)

ただしエバーノートの問題はエバーノートを使っていない人には使えない(これはエクセルなど他のソフトでも同じですが)ことです。

私に万一のことがあった場合、重要な情報はエバーノートにあることが分かっていたとしてもワイフがすぐに使えるとは思いません。

先ほど管理するアカウントは30個程度と書きましたが、この他に私が管理している法人等に関する口座やSNSアカウントを入れると管理して誰かに引き継がないといけないアカウントは50くらいあるような気がします。

余程きちんとしておかないと後の人に大きな負担をかけると改めて思った次第です。

便利さや多少の金銭的メリット(ポイントが貰えるなど)のために、増え続ける電子取引ですが、どこかで歯止めをかける必要がありそうですね。

 

 

 

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