金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

コロナウイルスに立ち向かったハイテク株

2020年02月01日 | 投資

昨日(1月31日)の米国株は大きく売られた。ダウは603.41ポイント2.1%下落し、S&P500は1.8%、ナスダックも1.6%下落した。下落要因は中国がコロナウイルスの患者数が9,692名になり死者が213名に達したと報道したことや米国国務省が警戒レベルを「中国への渡航を禁止する」レベル4に引き上げたことだ。このため航空会社の株は軒並み下落した。またキャタピラーは、四半期報告の中で世界経済の不確実性に言及し今年の業績見通しを引き下げたことで同社株も3%下落した。

 私は一昨日ブログで「WHOの緊急事態宣言は株の買い場だ」という趣旨のエントリーを書き、結構読者のアクセスが多かった。緊急事態宣言が発せられた一昨日は株価が上昇したが、1月末の昨日は株価は大幅下落なので、ごく短いスパンで見ると外れたように見えるかもしれない。

 だが個人的にはコロナウイルスの下げ局面でマイクロソフト株を仕入れることができたので、自分の仮説は正しかったと考えている。マイクロソフト株は先週発表された四半期決算が好調だったので新高値を更新した。また昨日はアマゾン株が好決算を受けて7%上昇し、株価は2千ドルを超えた。これによりアマゾンの時価総額は1兆ドルを一時超えたことになった(ザラ場では1兆ドルを超えたが、終値ベースではわずかに1兆ドルを切った)。

 マイクロソフト・アマゾンの好決算を引っ張ったのはクラウドサーバビジネス。またアマゾンについてはアップルほどコロナウイルスの影響を受けないと言われているので、株価は底堅く推移する可能性がありそうだ。終値ベースで1兆ドルクラブ入りする日は遠くないかもしれない。

 米国・イランの緊張の高まり・英国のEU離脱・コロナウイルスと色々なことがあった1月。ダウとS&P500は数か月続いてきた毎月の高値更新を一休みし、ハイテク銘柄の多いナスダックは高値を更新することができた。2月は歴史的に見てあまり株価が上がらない月だそうだが、今年はどうなるだろうか?

2月の相場を方向付ける最初の材料は投資家がコロナウイルスの影響と収束をどのように読むか?にかかっている。幸運の女神は挑戦する人に微笑むそうである。

 

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