昨日から投票集計システムの不具合でもめている民主党のアイオワ州での大統領候補選びだが、複数のメディアで確認したところ、現時点でブーテジェッジ候補が僅差でリードしている。
開票率62%段階での得票率はブーテジェッジ候補が26.9%、サンダーズ候補が25.1%、ウォーレン候補は18%でバイデン候補は15.6%に留まっている。
少し前まではサンダースやウォーレンの名前があがり、彼等が大統領になると株価はどうなる?などと取沙汰している人がいたが、急速に追い上げていたブーテジェッジ候補がついにトップに躍り出た。
無論アイオワ州の党員選挙も開票半ばだし、これから各地で党内選挙が行われるから誰が勝者になるかはまだ分からない。
しかし個人的にはブーテジェッジ氏が躍り出たことで米国大統領選挙は俄然面白くなってきたと感じている。それはブーテジェッジ氏が色々な面でトランプ大統領や民主党の他の候補と際立って異なっているからだ。
まず彼は38歳と若い。トランプ大統領は74歳でサンダース候補は79歳、バイデン候補は78歳だ。サンダースやバイデンが仮に大統領に選ばれると就任早々80歳を超えてしまう。高齢化社会だから大統領の年齢が少し上がるのは良いことかもしれないが80歳の大統領は少し重心が高そうだ。
ブーテジェッジ氏が同性愛者だというのも興味深い。彼が市長を務めていたサウス・ベンド市があるインディアナ州は保守的な州で同性愛者に対する差別を撤廃していないと聞くが、彼はそのような中でも高い支持率で市長に選ばれている。高い報酬が得られる民間の仕事を止めて公務員になったりアフガニスタン戦線に従事したことも際立つ特徴のようだ。
トランプ大統領の掲げる旗印がMake America great again(アメリカを再び偉大な国にしよう)ならばブーテジェッジ氏が掲げる旗印はMake america decent again(アメリカを再びきちんとした国にしよう)だ。
ブーテジェッジ氏の政策を評価する材料は持ち合わせていないが、トランプと鮮やかな対立軸を持つ人物が対抗馬になる可能性が出てきたことで大統領選挙は面白くなってた。