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JPモルガンチェースダイモンCEO米国金利の上昇リスク懸念を示唆

2024年04月09日 | 投資
 WSJによるとJPモルガンチェースのダイモンCEOは株主向けアニュアルレターで「米国金利は今後8%以上に上昇するかもしれない。それは記録的な財政赤字と政治地政学的なストレスがインフレ抑制策を困難な」と述べた。
 たしかに地球温暖化対策、世界的な再軍備競争、世界的なサプライチェーンの再構築などにはお金がかかりインフレ要因だ。
ダイモンCEOは「市場は70%から80%の確率でソフトランディングすると織り込んでいるように見えるが、私は確率はもっと低いと信じている」と述べている。
 ダイモンCEOによるとJPモルガンは金利が2%まで低下するシナリオから8%以上に上昇するシナリオまで複数のシナリオを準備して、リスク管理をおこなっているということだ。
 個人投資家はそこまで多くのシナリオを準備してリスク管理を行うことは無理だろう。もし仮に過度に安全策をとり、現在の環境で株のエクスポージャーを大幅に減らすとインフレリスクにさらされる。
 しかし彼の次のコメントは頭に入れておく必要がある。
「フェドファンドレートが6%を超えてくると(現在は5.33%)とバンキングシステムや借入金の多い会社にはよりストレスがかかる。低金利状態が長い間続いたので、多くの投資家や企業が本当に高金利時代に備えているかどうか知ることは難しい」

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