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【イディオム】Beyond the pale 日中雪解けの兆し

2014年10月06日 | 国際・政治

安倍首相が11月に北京で開催されるAPEC会議に出席し、習近平主席と会談する可能性が高まっている。エコノミスト誌はEdging closerという記事でこの話題を取り上げていた。

記事の中に次の一文があった。Until now, China has considered Mr Abe beyond the pale because of his visit last December to Tokyo's imperialist Yasukuni shirine.

「今にいたるまで中国は、昨年12月に東京の帝国主義的な靖国神社を参拝した安倍首相を不穏当で受け入れ難いと考えてきた」という意味だ。

Paleは一般的には「青ざめた」という形容詞で使われることが多い。You look pale. Are you all right?と言えば「顔色が悪いけれど大丈夫?」という意味だ。

Beyond the paleのPaleは「限界、範囲」という意味の名詞として使われている。Beyond the paleには、社会規範や道徳規範を越えていて受け入れ難いという意味がある。

景気の減速が鮮明な中国にとっては、今年に入って日本からの直接投資が4割方減少しているのは頭に痛い話だし、消費税再引き上げの可否判断を控えている日本にとっても中国との緊張緩和は歓迎すべき話だ。もっとも緊張緩和が簡単に進むとは考えにくいが、糸口を作る意味は大きい。

ところで靖国神社が帝国主義的であるかどうかは、日本国内ではcontroversial(議論の多い)な問題だが、エコノミスト誌のような世界的に権威のある雑誌が帝国主義と断定していることには留意しておいた方が良い。現在では帝国主義はbeyond the paleだからだ。

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