金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

米国株下落、原油高に加えてアマゾン、アップルのダウングレード

2024年10月08日 | 投資
 昨日(10月7日)の米国株は、3市場とも1%前後下落した。
 大きな要因は、中東紛争で原油価格が上昇しているこことだ。
 くわえて、ウエルスファーゴがアマゾン株を「中立」に、ジェフリーズ証券がアップル株を「買い」から「ホールド」に格下げしたことで、両銘柄の株価が下落した。
 もっともこの格下に反発する声もある。ジム・カーマ―氏は両株のダウングレードに反対で、株価は上下することはあっても、しっかりした会社に投資を続けることはメリットがあると述べていた。
 そこはそれぞれの思惑だが、今年前半まで市場を牽引してきた銘柄に疲れが出始めていることは間違いないだろうし、そろそろ利益を確定しておこうという人にとっては、ダウングレードは絶好のexcuseになるだろう。
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マイクロソフトのAIストーリーは複雑化する

2024年10月07日 | 投資
 このところマイクロソフトの株価がさえませんね。
 アップルやアマゾンなどIT大手銘柄に負けているだけでなく、市場平均に較べても見劣りしています。ちなみにGoogle Financeでみると、年初来のパフォーマンスはマイクロソフトが12.8%でS&P500が21.26%です。
 OpenAIのChatGPTが脚光をあびた昨年はパフォーマンスが良かったのですが、今年7月頃からパフォーマンスが低下し、連銀が政策金利を大幅に引き下げた後も株価低迷が続いています。
 その理由としては、マイクロソフトのAI投資の負担増が収益の重しになるという見方が一般的ですが、AI分野で競合他社がマイクロソフトに追いつき、同社の優位性が低下したという見方も出ています。
 WSJにMicrosoft's AI story is getting complicatedという記事が出ていました。
 ポイントを紹介しておきます。
  • マイクロソフトの収入に占める設備投資額は2023年までは15%以下のレベル(2023年は15.1%)だったが、2024年には22.7%に達し、更に25年度は28.2%、26年度は26.9%と予想するアナリストがいる。
  • 設備投資の多くは、Nvidiaの高価なチップやチップの液体冷却システムなどAIのインフラ投資に使われる。
  • マイクロソフトは、OpenAIの巨額資金調達に参加し、最大の外部利害関係者になっている。しかしマイクロソフトはこれまでのところ、Copilotなどの生成AI製品からの具体的な収益を明らかにしていない。またAI分野でのマイクロソフトの優位性は薄れ、現在の株価のプレミアム部分の正当性が薄れているというアナリストもいる。
  • もっとも現在でもアナリストの93%は同社株を「買い」と評価している。


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旅行プランアプリRoam Around は使えるか?

2024年10月05日 | 旅行
日常生活の中に知らず知らずのうちに入り込んでいる人工知能。インターネットの記事を読むと「人工知能AIが旅程表Itineraryまで作成してくれる」という話もあるので、少し試してみました。
使ってみたのは世界的に有名なRoam Aroundというアプリです。このアプリでは一つの旅行計画作成にトークンが1枚必要です。10トークンが310円で売られていますから、1つの旅行プランが約30円という計算です。
 入力は日本語でも可ですが、回答は英語です。
 写真のように「3日間の京都旅行」で「紅葉が見たい」「観光客が少ないところに行きたい」「京料理が食べたい」という条件をつけてプランを作成して貰いました。

その結果は...
1日目の朝 「嵐山竹林」に行き、その後保津川を散歩する。お昼は「湯豆腐嵯峨野」のような地元のレストランで豆腐料理を楽しむ。
 午後は世界遺産の天龍寺を訪問し、秋には紅葉を楽しむ。その後は大河内山荘へ。夜は「菊乃井本店」で懐石料理。
2日目の朝は伏見稲荷大社に行き、千本鳥居をくぐって山の上に短いハイキング。その後伏見の酒蔵でのランチを目指す。お薦めは「黄桜のカッパカントリー」(以下省略)
アプリの旅程表Ikineraryをスクロールしていくと、見どころPoints of interestが出てきます。それぞれの見どころには"website""phone""maps""tickets"のボタンがあり、そこをクリックするとウエッブサイト、電話番号、地図、チケット情報が得られるようになっています。ただ京都の場合は地図以外は正しく表示されませんでした(あるいはまったくリンクに移動しませんでした)。
 試しにデフォルトになっているロンドンで試したところ、かなり機能したので、日本のサイトが整備不良ということなのでしょう。

★   ★   ★
どうですか?皆さんの印象は?
私はレストランなどかなり具体的な案内があり、はじめて京都旅行をする外国人には便利なアプリではないか?と感じました。
日本人でも伏見の酒蔵・黄桜カッパカントリーの情報などは役に立つかもしれませんね。
もっとも日本の観光地の情報については、京都など外国人旅行者が多く旅するところの情報は充実していますが、外国人旅行者が少ない場所の情報は少ないようです。これはRoam Aroundの情報源が、旅行者からのフィードバックなどによるからかもしれません(これは推測です)。
ですから国内でB級グルメ的な観光を楽しもうと考えている日本人には物足りないアプリだと思います。
 一方日本人が外国を旅行する時には、便利なような気がします。
 ただしこのアプリだけで旅行のプランニングが完結するとは思いません。
「見どころをピックアップしてグーグルマップに落とし込む」「その地図を眺めながら、どこからどこへどんな手段で移動すれば良いかを考えまとめていく」「列車やバスの時刻表を確認し、必要に合わせて予約を取る」「ホテルやレストランを予約する」作業が必要です。これらの作業をワンストップで行うアプリの登場はもう少し先でしょうね。



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9月の雇用統計~消費が支えた雇用拡大で米国株躍進

2024年10月05日 | 投資
 昨日(10月4日)発表された米国の雇用統計は、事前予想を大幅に上回る強いものだった。
 9月の非農業部門雇用者増は、予想150千人を大きく上回る254千人だった。また7月および8月の雇用者数は、各々55千人、17千人合計72千人上方修正された。失業率は8月比0.1%低下して4.1%になった。
 時間給は0.4%アップ年率では4%上昇した。
 株式市場は、労働市場の堅調さを素直に好感し、S&P5000.9%、ダウ0.8、ナスダック1.2%上昇した。ダウは高値更新である。
 雇用市場の堅調さが確認されたことで、2つの予想が広がった。一つは「連銀が当面0.5%という大幅な利下げは行わない」という予想だ。
 もう一つは「堅調な経済は、大統領選挙において、経済政策では見劣りするハリス民主党候補にプラス材料だ」という見方だ。だが大統領選挙については、投票日までまだ1カ月あるので、どのようなサプライズがあるかわからない。好調な労働市場は、バイデン大統領の後継者であるハリス氏に有利なことは間違いないだろうが、決定打というほどではないだろう。
 ところで9月の雇用市場を牽引したのは、「レジャー・飲食」部門、ヘルスケア部門、政府部門で、製造業等では若干の雇用減があった。
 また7月、8月の雇用者数が上方修正されたことをみても、個人消費に直結するレジャー・飲食部門が極めて好調なことを示している。高金利環境にも関わらず、米国の消費者は全体としては財布の紐を締めなかったということだ。
 もちろん消費が活況を続けた背景には、株高の持続という資産効果もあった。
 今回の雇用統計で、米国経済がリセッションを経ることなくインフレを終焉させるソフトランディングに向かうという見込みが高まったと思う人は多いだろう。ドル円為替レートでは148円台後半までドル高が進んだ。素直を考えると米株高と合わせて週明けの日本株は急騰する可能性が高い(日経平均先物は1千円上昇している)。
 石破新政権にとっては、追い風になるだろう。まったく新政権の顔触れや政策と関係のない米国の消費者がレジャーにお金を費やした結果なのだが。
 
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手作り感がありそうな湖東湖南の旅

2024年10月03日 | 旅行
先週末(9月29日)石山寺から建部大社、三井寺と回りました。バスと京阪電車を使っての小さな旅です。
小さな旅に出る前には「湖南三山」を巡ることも考えました。湖南三山とは湖南市にある長寿寺、常楽寺、善水寺という3つの寺を指します。国宝建築を擁する古刹です。私は滋賀県のとなりの京都に生まれ育ったのですが、まだこの三山は行ったことがないので、行きたいと思いました。
しかしJRの駅(甲西駅)からのバス便が乏しく、三山を歩いて回るには雨が懸念され見送りました。
 次に滋賀県を旅する機会があれば、湖南三山は巡ってみたいですね。
 帰宅後、湖南や湖東の観光スポットをグーグルマップにプロットしてみました。
今回取り上げた湖南三山の他に湖東三山などの寺院や多賀大社、建部大社といった神社、彦根城や安土城跡といった城郭遺産など湖南・湖東には多くの観光スポットがあります。
 ただしこれらのスポットは離れているので、効率的に回るには車が必要でしょう。紅葉の時期には期間限定の〇〇三山巡りといったバスツアーも企画されるようなのでそれを利用する方法もあるでしょう。
 滋賀県はこのように結構観光スポットはあるのですが、隣に京都という大観光地があるため、まだインバウンド観光客は少ないと感じました。
 しかし写真の建部大社のように落ち着いた社寺があります。
 観光地は効率よくまわるだけが回り方ではないでしょう。
 ゆっくり自分の足やレンタサイクルなどを利用して回るのも手作り感のある旅になりますね。

湖南・湖東地方はそのような手作り感のある旅が楽しめる場所です。
余談になりますが、旅の手作りについては、私はグーグルマップに行きたい場所をプロットすることから始めています。そして地図を眺めながら、回り方などを考えていると旅の楽しみが広がりますね。
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